※『コンサルタント紹介業』という少し変わったビジネスの話を毎月1回 お届けしていきます |
《今回のテーマ》 『がんばれ、零細企業』
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コンサルタントを依頼する企業は、大手企業やそこそこの規模というイメージがあると思います。
一般的にはそうでしょうが、当社に入ってくる話には、小さな会社のご相談も、けっこうあります。
・まんが家さん
・新地のクラブさん
・牧場主さん
・ホモバーさん
・マッサージ治療院さん
などなど、こんな所からの依頼も頂きました。
普通のコンサル会社では、あまり聞かない業種です。個人事業の方もいらっしゃいます。
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■小さな会社は、門前払い? |
私が昔いたコンサル会社では、相手の企業規模を見て、受けるか、受けないかを判断していました。社員数名の小さな会社や、ましてや個人事業レベルのところは、相手にする雰囲気すらありませんでした。
「コンサル頼むのは10年早いんだよ!」って感じでしょうか・・?
お客さんを選ぶのはビジネスにとって重要な要素ですから、この考えも一概にいい、悪いという問題ではありません。どんなお客さんを相手にしようが会社の自由です。また、コンサルタントと話をしていても、体力のない小さな所は、成果がでにくく、続かない、という話も時々聞きます。
しかし、零細企業にとっては、悩みのレベルは真剣で、本当にコンサルタントの力を必要としている所も数多くあります。しかし、十分な予算がない。そういった零細企業にこそ、コンサルタントを使って欲しいと感じます。
まぁ、私の場合は、うちの会社自身が零細企業なんで、親近感を覚えるという理由もありますが。。。
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■コンサルを「雇う」だけが解決法ではない |
経営の悩みを解決するために、コンサルタントを雇う以外にも、いろいろな方法があります。
1.ビジネス書
よく言われる話ですが、小さな会社が経営を学ぶためには、まずビジネス書です。当社が毎回、コンサルタントの方にビジネス書をお勧めしてもらっている理由は、コンサルタントを雇えなくても良書があれば、たったの1500円程度で、非常に多くのことを学べるからです。ことビジネス書に関しては、価格と価値がまったく比例しませんね。。。私は倹約家なのでブックオフ派ですが、いつも数時間はうろうろしてなかなか帰ることができません。
2.公的機関
中小企業支援センターなどの公的機関に登録しているコンサルタントに、無料で相談を受けることができます。全国の都道府県にありますから、どなたでも受けることができます。時々、当社のご相談者にも「費用がないのでしたら、公的機関のコンサルタントにご相談してみては?」とアドバイスをするのですが、たいていみなさん嫌がります。なぜでしょうか。実は優秀なコンサルタントもけっこういらっしゃいますよ。
3.会員制コンサルティング
例えば「売上増進研究会」さん のように、会員制で中小企業をサポートしながらノウハウを提供しているコンサルタントも数多くいらっしゃいます。この元祖というか、最も影響を与えたのが神田昌典さんの『顧客獲得実践会』であることは有名な話です。
コンサルティングを1対1という発想から、1対多でノウハウを提供するというスタイルは、稼働時間に制約のあるコンサルタントにとっても、少ない費用でノウハウを習得したい零細企業にとっても、好都合なのです。
4.セミナービデオなどの教材
目的がピッタリあって、良質なノウハウを提供しているものでしたら非常にお買い得です。私の知人にも、ついつい買ってしまうという人もいます。時間の制約もありませんし、臨場感もあります。
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■小さな会社でも、コンサルタントも雇えます |
しかし、やっぱりコンサルタントが必要!という方のために、うまく雇う方法をいくつかお話します。
○近所に住むコンサルタント
コンサルタントの泣き所は「移動時間」です。遠方のクライアントは、実質的なコンサルティングの時間よりも、移動に時間がかかるという話もよくあります。ですから、近くのコンサルタントを雇えば、想像以上のリーズナブルな条件も、交渉可能ではないでしょうか?当社の提携先コンサルタントにも「板橋区割引」を導入されている方がいらっしゃいます。
じつは当社も最近、ご近所割引?のようなことをうたっているITコンサルタントの方と契約させて頂きました。30分圏内なら歓迎、ということだったので会いにいったのです。距離は大事ですね。
○こちらから訪ねていく
コンサルタントが客先を訪問するのでなく。予算が足りないのなら、お客さんの方から、コンサルタントの事務所の方に訪ねていけばいいのです。実際に当社では、そのようなケースがありました。
○電話コンサルティング
最初だけ会って、じっくり話を聞いてもらえれば、あとは電話でも足りることがけっこうあります。経営者コーチングのようなスタイルなら、電話でもかなり効果的かもしれません。
○おだてる
コンサルタントの専門性を高く評価して、おだてて、「特別価格」で気持ちよくやって頂きましょう!ブログなどでオープンに自分の考えを表明されているコンサルタントは、狙い目かもしれません。コンサルタントというものは、自分を高く売りたい、安売りはしたくないという思いがある反面、本当に必要とされているなら、ボランティアに近い価格でもひと肌脱いでくれる人が、けっこういるのです。
※以上の話は、コンサルタント=意思決定者である独立系のコンサルタントに当てはまる話です。間違っても、普通の「コンサルティング会社」に行って、まじめな会社員を相手に交渉してはいけません。
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■零細企業は大きく化ける(可能性アリ)! |
まだまだ創業期であったり、ブレイクスルーができない状態の会社でも、わずか数年で大きく化ける事例が、世の中にはけっこうあります。
そういった会社の経営者の方を見ていると、コンサルタントに限らず、人の意見を素直に聞いて、ヒントにしながら、うまく会社の方向性を探っていると感じます。
間違った方向でやみくもに頑張っても、労多くして・・・という諺どおりです。しかし頑張らなくても、ちょっとしたヒントやきっかけから、大きく会社は変わっていくものです。優れたコンサルタントは、発展的なディスカッションの相手であり、指南役となれるはずです。
いまは小さくても、当たって化ければ面白いのが小さな会社の醍醐味。ですから私は、零細企業の経営者の方からのご相談を、けっこう楽しんでお聞きしています。時々、突然変異のような、ちょっと変わった経営者とお会いすると、非常にわくわくします。
「えぇーっ、このおっさん、何考えてるの?!」。内心そう思いながら、10年後に大化けすることを想像してみるのも、楽しいじゃありませんか。合理的な「経済性」だけでは、割り切れない部分がありますね。これもコンサルならではの、人間的で、面白い部分だと思います。
それでは、このへんで。また来年も、ご愛読よろしくお願いします!
《お得な割引情報!》
本文に「ご近所割引」の話がありましたが、当社もいいことはマネをしたくなりました。そこで、2005年度より、『大阪の中央区割引』と『東京の日本橋割引』を導入します。コンサルタントご紹介の際、成約に至った場合、契約金額から5%を割引いたします。
該当する企業さんは、必ずご相談時に「中央区割引で」「日本橋割引で」とおっしゃって下さい!
ご近所ですのでご贔屓に・・・。
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■関連情報
コンサルジェントが書籍で紹介されました!
『起業家を続々と輩出するリクルート式仕事術』
著者:荒井 裕之 出版社:ぱる出版(2005/12発行)
過去にコンサルタントに関するコラムを寄稿しています。よろしかったらこちらもご覧下さい。
「失敗しないコンサルタント利用の秘訣」@IT
情報マネジメント
「コンサルタント業を目指すには」All
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