※『コンサルタント紹介業』という少し変わったビジネスの話を毎月1回 お届けしていきます
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《今回のテーマ》 『私がコンサルタントになったら』
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こんにちは、コンサルジェント代表の樋笠です。
私はこの会社を始める前、3年間だけコンサルティング会社に勤めてコンサルタントをやっていました。前職は広告制作で、まったくの素人で、たまたま中小企業診断士という資格をとって転職したのがきっかけです。
最初の仕事は、先輩と一緒に、経営者向けの事業計画書作成セミナーの講師でした。もちろん初めての経験ですし、会社でリハーサルの講義も行って、パワーポイントの資料も十分準備して、たくさん書き込んで臨んだつもりでした。
ところが・・・やはり、というか結果は・・・惨敗でした!講義中にも、席を立って退出する人もいれば、受講後のアンケートをみると「ままごと講義」とだけ、書かれたものもありました。
私は正直言って、人前で喋るのは苦手なほうで、経営者相手に講義するなんて、もちろん初めての経験です。それにしても、ショックでした。
それから3年間、各地を飛び回り、こういった経営者向けのセミナーや数多くのコンサルティング現場でもまれて、私もようやく、まともに仕事ができるようになった?(かな)と思っています。
結局、自分でコンサルタントをやる才能や適性の限界に気づいて、いまのような紹介業に転身したのですが、その考えは間違っていなかったと今でも実感しますね・・・。
コンサルタントとしては三流でしたが、エージェント事業では一流になりたいと、日々、奮闘しています!
さて今回は、こんなダメコンサルタントだった私が、もし、いまコンサルタントを開業するなら、どうする???というテーマで書いてみようと思います。
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■まずは自分の売り物をハッキリさせること |
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今風にいうとブランディング?でしょうか。
もっとベタな言い方をすれば『他人が見たときにパッとわかる』ことです。
現在、コンサルタント紹介事業をやっていても実感しますが、売れている人は、「売り物が明確です」「特徴が明確です」「人に伝えやすいです」。
間違っても、ややこしい説明が必要な風にはしません。できれば、自分の得意とする売り物が、
○企業側のニーズのある分野である
○それでいてライバルがそんなに多くない
○なおかつ他人にない特徴や実績がある、
というのが理想でしょうね。例えば当社がお勧めするコンサルタントの方々の実例です。
みなさん分野は違いますが、特徴が際立っていますよね?
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■営業、営業、まず営業・・・ |
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同時に、真っ先に考えるのが「どうやって仕事を確保するか」です。
私もコンサルタント時代は、営業スタッフはいたものの、自力で仕事をとってくる必要がありましたので、営業には苦労した経験があります。営業活動のポイントは、
◆インターネットの活用
◆仕事の可能性がある複数チャネルの確保
◆顧客などによる第三者評価の活用
◆飛び道具の活用
です。飛び込み営業大好き!テレアポ200件は平気!という方もいると思いますが、私は苦手なんで、なるべく日常的な営業をせずに、仕事が入ってくる「水路」を敷くことが大事だと思っています。
まずインターネット活用ですが、これは今でも事業の生命線として日々、試行錯誤しています。この世界はどんどん進化していますから、1年間何もしていないとすごく遅れてしまうような危機感があります。
これはお話しだすと長くなりますので、端的に言いますと、自社のホームページを数多くの企業に、継続的に見てもらうための仕掛け、そして実際に見てもらってアクションに結びつく仕掛け、がポイントになってくると思います。
今のキーワードで言いますと、SEO、SEM、キーワード広告、サイトの信頼性向上、アクセスの容易さ、継続した情報発信、になると思います。もちろん、このメルマガを4年以上ずっと続けているのも、このためです。
次にチャネルの確保ですが、これは当社のような紹介会社、研修会社の講師登録、コンサルタント団体への加入、紹介してもらえる会社や同業コンサルタントとのネットワーク、公的機関などのアドバイザー登録・・・など、ざっと少なくとも10以上のチャネルは必要になると思います。
もちろん、加入や登録をしているだけでなく、やはり忘れられないように人間関係のメンテナンスは必要でしょうね。
そして第三者評価ですが、これがけっこう重要なのです。いくら自分で「うちはすごくいいですよーん」と宣伝しても、あんまり信用してもらえません。自社以外の第三者評価、いちばんいいのはクライアントや受講者の声をダイレクトに伝えることでしょうね。
ちなみに当社でも、毎月お客様の声として、コンサルタントを導入した企業の評価を、定期的に発信するようにしています。
また同様に、新聞や雑誌へのパブリシティ記事で紹介されるのも、自社宣伝よりも客観性があり、効果的かもしれませんね。
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■いかに自分が動かずに宣伝できるか! |
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最後の「飛び道具」ですが、これはズバリ『本の出版』です。例えば8000部の本が売れれば、自分の代わりに8000人の営業マンが自分の考え方を伝道してくれているような効果があるんですね。
これははっきり言って、やらない方が損!です。ちなみに当社でも「コンサル出版フォーラム!」という出版を成功させるポイントを連載したメルマガを発行しています。
さて、色々と書いてきましたが、集約すると、
『いかに自分が動かずに、宣伝できて、仕事が入ってくるような仕組みを作り出すか』
に尽きます。なぜなら、コンサルタントという仕事は、起動に乗れば乗るほど、実際のコンサルティングに時間をとられてしまい、営業するヒマがなくなるからです。たとえ今、順調に安定したクライアントを抱えていたとしても、いつどんな事情で仕事がストップするか分かりません。
コンサルティング契約とは、水ものなのです。そんな時でも、日頃から仕事のチャネルを確保しておけば、それほど慌てることもありません。
また、そうやって本業のコンサルティングに注力できることによって、クライアントから高い評価を得て、さらに紹介やリピート依頼という「好循環のサイクル」に突入できるはずです。
今回は、なんだか書いているうちに、当社の宣伝っぽくなってしまいましたかね?すみません。
では、また来月お会いしましょう!
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《今日のつぶやき》
今回は、私がコンサルタントになったら、というテーマで書きましたが、今後コンサルタントになるつもりはありません。とりあえず念のため。(ひがさ)
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■関連情報
コンサルジェントが書籍で紹介されました!
『起業家を続々と輩出するリクルート式仕事術』
著者:荒井 裕之 出版社:ぱる出版(2005/12発行)
過去にコンサルタントに関するコラムを寄稿しています。よろしかったらこちらもご覧下さい。
「失敗しないコンサルタント利用の秘訣」@IT
情報マネジメント
「コンサルタント業を目指すには」All
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