それではなぜ、成長する企業に貢献しているコンサルタントに、それほどの注目が集まらないのか?世間で注目を集めたり「ニュースになる」コンサルタントというのは、たいていの場合、
△不特定多数者に、共通したノウハウを、最大限に提供しようという、誰から見ても目立った動きをしているコンサルタントか、
△大手新聞が取り上げる株売買の材料となる上場企業(または新興上場企業予備軍)のコンサルティング会社か、
△ゴルフトーナメントの冠になるような、世界的に影響力のある外資系コンサルティングファームか、
△突飛で、風変わりで、おかしな、○○コンサルタント、
のいずれかでしょうか。小さな成長企業がコンサルタントを雇って上手くやっている、というのは決してニュースに成り得ません。
また、誰が決めたか分からない業界慣習として「守秘義務の都合でコンサルティング内容は一切明かせないことになっている」という特殊な事情のため、なかなか個別のコンサルティング会社のウェブサイトからも、そういった情報がほとんど見られません。
中身がぜんぜんわからない、のです。
これらは、コンサルタント側からの情報発信という視点から見た事情ですが、クライアント側から見ると、もっと別の事情があります。それは・・・コンサルタントを雇って、成功すればするほど、
「その事実を他人に(とくに同業他社)に知られたくない!」
という、非常にわかりやすい心理です。
非常に高い能力をもったパフォーマンスの高いコンサルタントは、その個人能力に基づく価値であって、他の人には再現できません。
(これは独自の○○メソッドが標準化されています、と宣伝している大手コンサルティング会社でも、結局、事情は同じです)。
そんなに役立つコンサルタントを雇っていることを、実はクライアント自身は「宣伝して欲しくない」ですし、そのコンサルタント個人の仕事のキャパシティには限界がありますので、
「正直、あまり有名になって忙しくなって欲しくない!」という、なんとも奇妙な感情(独占欲?)が生まれるのです。だから、自社だけ、こっそり雇いたいのです。
当社の場合も、成功事例としてお客様の声を継続的にご紹介していますが、公開は絶対NG!という企業様も当然多くあります。 たとえOKいただけても、実際には差し支えのない範囲で・・・、事業PRも兼ねて・・・、となってしまうのは現実的に止むを得ないことなのです。すみませんね。
今回はこのへんで。少し早いですが、来年お会いしましょう!
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