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第38回 『地方企業のコンサルタント活用を考える』

株式会社コンサルジェント
代表取締役 樋笠 耕治
※『コンサルタント紹介業』という少し変わったビジネスの話を毎月1回 お届けしていきます

《今回のテーマ》  『地方企業のコンサルタント活用を考える』


いつもご購読ありがとうございます!コンサルジェント代表の樋笠です。
今回は「地方企業にとってのコンサルタント活用」について、少し考えてみたいと思います。


■東京一極集中の経済のなかで


当社の拠点は「東京」と「大阪」だけですが、東北や九州をはじめ地方のお客様からコンサルタントのお問合せを戴くこともよくあります。

どの地域からのお問合せが多いのか?と言いますと、あくまで主観なのですが、人口比に対して意外と多いと感じるのが、福井、徳島など。人口の割に少ないと感じるのが新潟、長野あたりでしょうか。
(参考:平成17年国勢調査)

東京を中心とする首都圏は、経済規模も政治・経済の影響力もケタ違いですから、単純に他の地方と比較するのは難しいと思います。

とくにコンサルティングという業界では、人材も情報も東京の一極集中化が進んでおり、たとえ大阪のような大都市であっても、 「大阪じゃ仕事にならへんわ・・・」と嘆くコンサルタントの声を時々耳にします(本当ですよ)。しかし地方でコンサルタントの需要がないか、と言えば決してそうではありません。

現実に、私たちのところには今年に入ってからでも、遠く日本海の能登半島や、山口県のある地方や、青森県のある地方や、岐阜県のある地方など・・・色々なご相談を頂きました。

その中でお客様からよく聞かれる声が、地元の○○という機関に相談したがまったく理解してもらえなかった・・・、経営相談員からあからさまに対応を嫌がられた・・・、また地元で探そうと思ったが欲しい情報がまったくない・・・、といった声です。


■地方の企業がコンサルタントを使うメリット

現実に「切迫した経営の悩み」があるケースでは、上記のように当社を探してご相談いただく場合もありますが、地方の企業でコンサルタントの活用を真剣に考えている所は、実際にはまだまだ少数派だと思います。

それだけにいち早く(保守的な)他社に先駆けて、勇気を出してコンサルタントを使ってみるメリットは、非常に大きいと感じます。

それでは、地方企業がコンサルタントを使うとは、実際にどういうケースがあり得るのでしょうか?
過去の相談事例などを参考に、いくつかヒントとして戴けるように例を挙げてみました。

【地方企業のコンサルタント活用例】

1.地元企業間での競争が激しい、生き残って行かざるを得ない。
  =好む好まざるに関わらず、現実に生き残りを賭けた競争に直面している場合です。地元だけの情報に頼らず、他の地域での成功事例に精通したコンサルタントを雇うメリットは大きいと思います。

2.地元にない先進の業態をいち早く取り入れたい。
  =産業や流行ののライフサイクルは、やはり東京が最も早く、次第に全国へと普及していくのが通例です。東京で成長初期にある業態などを、うまく地方で展開できれば、いち早く他社に先んずることができます。

  3.地方発の全国商圏ブランドを構築したい。
  =東京では得られないユニークな商品、老舗のブランドなど、そこでしか得られない価値あるものを、東京をはじめ全国展開できるチャンスはまだまだ数多く眠っていると思います。またそういった他社の成功事例を研究したり準備を進めるのも一法でしょう。

  4.東京にもあるようなベンチャー企業を地方で成功させたい。
  =インターネット系ビジネスを始め、本社の場所を問わず事業展開が可能なベンチャー企業を地元で展開することも選択肢のひとつだと思います。東京では久しく人材難が定着しておりベンチャー企業が優秀な人材を確保するのは至難の業です。かえって地方の方が有利になる側面も大きいのではないでしょうか。

  5.人材のマネジメントや企業経営の仕組みを一層高めたい。
  =地元で勝ち組と呼ばれる企業であっても、やはり人の問題は悩みが尽きないところです。人材マネジメントの先進事例を取り入れることによって企業体質を一層強固にできる余地が大きいと思います。

いかがでしょうか?コンサルタントに限って言えば「地産地費」にこだわらず、広く全国から最適なプロを選ばれることをお勧めいたします。

それでは今回はこのへんで。また来月お会いしましょう!


■関連情報

コンサルジェントが書籍で紹介されました!

『起業家を続々と輩出するリクルート式仕事術』
著者:荒井 裕之 出版社:ぱる出版(2005/12発行)

過去にコンサルタントに関するコラムを寄稿しています。よろしかったらこちらもご覧下さい。

「失敗しないコンサルタント利用の秘訣」@IT 情報マネジメント
「コンサルタント業を目指すには」All about Japan フリーランス


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株式会社コンサルジェント/「経営堂」運営会社    代表取締役 樋笠 耕治
株式会社コンサルジェント 代表取締役 樋笠耕治
1966年大阪府生まれ。大阪外国語大学卒。株式会社リクルート、コンサルティング会社勤務を経て、有限会社コンサルジェントを設立(2004年に株式会社へ変更)。趣味は下町散策、アジア旅行。お勧めのコンサルタントは「一芸に秀でた変人?タイプ」。



メッセージ:「中小企業でも、大企業でも、コンサルタントを普通に活用できるような環境をつくっていく一助になればと思っています。聞くのもタダ、紹介もタダ、ですのでお気軽にどうぞ!無理な導入はお勧めできません。十分納得された上で、ご活用下さい」





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