※『コンサルタント紹介業』という少し変わったビジネスの話を毎月1回 お届けしていきます |
《今回のテーマ》 『エージェントはコンサルタントの“ここ”を見る』
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こんにちは。円高・株安がすごいことになっていますね。これからますます深刻な影響が出てきそうですが、一方で投資(投機?)のチャンスかも、なんて考えてしまいます。
さて、今回は「エージェントがコンサルタントを見る視点」について書いてみたいと思います。
弊社はコンサルタントの紹介業というビジネスを行っており、年間に200件以上の紹介面談をします。
また、運営している「経営堂」サイトには毎月5〜10名のペースで新規のコンサルタント登録があり、ご登録いただいた方とはできるだけ面談をするようにしています。
従いまして、コンサルタントと呼ばれる方々との接点時間は相当な量になり、場数を踏んだだけそれなりに目は肥えてきます。
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■確認すべきこと |
我々が確認するのは「コンサルタントとしての力量」で、それを細分化すると以下のような要素になると思います。
●経験
●実績
●進め方・守備範囲
●特徴
●人柄
●コミュニケーション力
これらを客観的に観察できれば良いのですが、自分が紹介をするわけですので、主観も重要だと考えています。これらを総合的に判断して、その方のポジショニングを決めるのです。
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■「経験・実績」はプロフィール+αの情報を入手 |
事前にいただいたプロフィールを見ながら面談をしますが、まずはそこに書いてある事例について突っ込んでお話をお聞きします。具体的な話はクライアントにも伝えやすいからです。
また、意外とプロフィール外のところに良い情報がある場合もありますので、アンテナに引っかかった話題については、詳しくお聞きすることもあります。
エージェントならではですが、「過去に担当した案件に当てはめて聞く」という方法も使います。いずれにしてもここに「クライアントにお伝えすべき情報」の大半がありますので、最も時間を割く部分になります。
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■「進め方・守備範囲」でカテゴリーを決める |
同じテーマでも詳しく聞くと個人差があります。例えば「飲食業の開業支援」で考えると、ざっと思いつくだけで
○規模(個店orチェーン)
○業態(和・洋・中等々)
○領域(ハードorソフト、開業前or開業後)
○やらない領域(採用はやらない、メニュー開発はやらない等)
○期間
○費用
など、これくらい確認することがあり、この内容で「この人はこのカテゴリー」という大まかな分類をします。次で触れる「特徴」もこの情報から判断します。 |
■特徴で推薦度が変わる |
「この分野なら任せろ!」というのが明確な方は推薦をしやすくなります(もちろん「なぜ」も明確でないとNG)。
非常にニッチな領域でない限り、同領域で活動されている方はおりますので、相対的な比較も行います(Aさんは販促に強いが、このBさんは店舗設計に強いな、等)。
クライアントの要求領域が広いケースでも、優先順位を確認し、順位が高い領域とその領域に特徴がある方をマッチさせることになります。
クライアントにプロフィールを提示する際に、エージェントのコメントもつけるのですが、その際は特徴を前面に出した内容にすることが多いです。
たまに、本人の認識と我々の評価が異なる場合もありますので、その場合は「こういう打ち出しにした方が良いのでは」という提案をすることもあります。
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■「進め方・守備範囲」でカテゴリーを決める |
相性重視の私としては、これを最も重要視しているといっても過言ではありません。
私との相性はどうでもよいのですが、ここは私の主観で判断することになります。
確認ポイントとしては以下のようになります。 (1)話の内容がわかったか
(2)会話のキャッチボールが成立したか
(3)ストレスを感じなかったか(外見、会話、その他)
(4)どういうタイプのクライアントと合いそうか
感覚的な表現ですが、あまり多くは語らなくても実績から来る自信というか、ある種の「雰囲気」が伝わってくる場合もありますね。こういった視点で面談をすることで、80%くらいはマッチする紹介ができるのです(思い込みかもしれませんが)。
次回はクライアントの視点で、面談時に確認すべき事について、書きたいと思います。
今回はこの辺で。
では、また来月お会いしましょう!
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■関連情報
コンサルジェントが書籍で紹介されました!
『起業家を続々と輩出するリクルート式仕事術』
著者:荒井 裕之 出版社:ぱる出版(2005/12発行)
過去にコンサルタントに関するコラムを寄稿しています。よろしかったらこちらもご覧下さい。
「失敗しないコンサルタント利用の秘訣」@IT
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