※『コンサルタント紹介業』という少し変わったビジネスの話を毎月1回 お届けしていきます |
《今回のテーマ》 『不況期におけるコンサル活用術』
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こんにちは。
コンサルジェントの小林です。
先日、コストコという倉庫のようなお店にいってきました。
「100年に一度の危機」といわれる昨今ですが、「ここにどれだけのお金が落ちているんだろう?」と考えてしまうほど、商品を山積みしたカートがレジの前で長蛇の列をなしていました。
そういう時代だからこそ、単位当りが割安なところで買い物をするということかもしれません。
そういう私も割安さに引かれて若干の過剰購入。
そして支払ったお金は日用品の買い物ではありえない額に・・(泣)
見事に戦略にハマッたという感じです。
余らせたら元も子もないので、頑張って消費します。
さて、今回は不況期におけるコンサル活用について書いてみたいと思います。
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■どんな時代でも投資は必要 |
不況期は売上が落ちるので、収入と支出のバランスを取るためにまずは出費を減らす方向に動きます。
手っ取り早くできる「広告」「教育」「研究開発」「諸経費」等々が削減対象となりやすいです。
もちろん全部が全部ゼロになるのではなく、選択と集中が行われる訳ですが、見直しをする期間は予算執行が一旦ストップになるケースが多いですね。
しかしながら出費を抑えて耐え忍んでいるだけでは、外部環境の変化を期待する「神頼み」ですので、会社経営としては問題です。
事業活動は「投資⇒回収」の繰り返しで、投資が止まれば成長は止まります。
今日のような状況においては「回収までの時間」を特に意識した投資判断が重要になるでしょう。
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■時間を重視する |
確かに手元にお金がなくなると外に出したくなくなる心理が働くのも事実ですが、投資にはお金だけでなく時間も含まれることが忘れられてしまう傾向があるように思います。
例えば、前述した
●広告を出す
●新商品を開発する
のような「攻め」に関する分野でも、「より早く、かつ高い成果が出る」状態が実現できれば、外部を使うメリットは十分にあります。
高い成果は好不況関係なく求められることですので、ポイントは、時間(=早さ)になります。
コストダウンのような守りのテーマも同様です。
コンサルタントに払った金額より多くのコストダウンができればOKで、ここでも同じ成果を出すまでの時間が重要です。
時間を縮める方法としては以下の2つです。
1)大人数を投入する(下手な鉄砲、数打ちゃ当たる?)
2)ノウハウを持った人間に協力を依頼する
中小企業ではそもそもマンパワー不足が日常化していますので(2)の方が現実的かつ効率的でしょう。
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■ノウハウをきちんと吸収する |
コンサルタントへの依頼業務についても、「お任せ」型はあまりオススメできません。
なぜならコンサルティングフィーは基本的に「どのくらいの時間を投入したか」によって決まるので、お願いする業務が多くなればなるほど高くなってしまうからです。
もちろんそれだけの余裕がある会社はそれでも良いですが、そんな羨ましい会社はほんの一握りでしょう。
アウトソーシングは基本的に「誰がやっても大差ない業務」を対象とすべきで、ノウハウが必要な業務は兼任でもよいので担当をつけて積極的に盗むべきです。
社内に蓄積されたノウハウが次の活動の源泉となるのです。
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■お金を払って違う意見や視点を |
外部の人間に徹底的にダメ出しをしてもらう、という方法などもこんな時代には有効かもしれません。
「わが社の常識は世間の非常識」という言葉を聴いたことがありますが自社のやり方が正しいのかどうかは意外とわからないものです。
例えば工場を接客サービスのプロに見てもらうなど、思い切り違った視点も面白いと思います。
違う視点で考えるきっかけにもなります。
やり方を批判されるのは気分の良いものではないので、それなりの覚悟が必要ですが。
依頼をするときは「ダメ出し」のみに絞るのが良いでしょう。
その対策と実行まで依頼すると高くつくので。
と、思いつくままに書いてみましたが、私がコンサル導入推進派であることを割り引いても、外部活用のメリットは感じていただけたのではないかと期待しております。
それではまた来月!
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過去にコンサルタントに関するコラムを寄稿しています。よろしかったらこちらもご覧下さい。
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