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◇◆◇ 経営革新!50人のコンサルが語る事業成功の秘訣 ◇
◆◇ 第022号【02/07/24】 ◇◆
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<今週のコンテンツ>
1.『シリコンバレーの経営戦略』 釣島 平三郎
2.おすすめ海外ニュース(アジア・EU)現地情報マガジン
【NNA BUSINESS MAIL ASIA版・EU版】
3.おすすめ翻訳・通訳情報【有限会社KHNアソシエイツ】
4.「フランチャイズに学ぶビジネスモデル構築のポイント&
購買心理をマーケティングに活用するノウハウセミナー」in東京
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<今週のコンサルタント>
釣島 平三郎(つるしま へいざぶろう)
経営コンサルタント・中小企業診断士
慶応大学商学部(マーケテング専攻)卒業後、ミノルタ販売(株)入社。
ミノルタ(株)工場、経営企画、海外貿易を経験後、アメリカ販社駐在。
マイクロ機器の米国でのデーラー販売開始、販売網設立。海外サービ
ス課長として、販社のサービス管理。その後Minolta Advance Tec社
の社長として複写機用トーナーの米国製造会社の設立と運営。Minolta
Systems Lab社の社長としてシリコンバレーでOA機器、デジカメのソフ
ト開発会社設立運営。2001年帰国後、CRM部(専任部長)全社的CRM
プロジェクト立上。2002年ミノルタ(株)を退職、独立。専門は海外進出。
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<今週のテーマ>
『シリコンバレーの経営戦略』
■シリコンバレーのビジネスの特徴
シリコンバレーはアメリカの中でも一風変わったビジネス形態にな
っている。
1)スピードは日本の数倍:ムアーの法則にみられるよう次々と新
技術が登場するので、経営者も走りながら考えて意思決定せざる
をえない。戦絡的思考から、スクラップ&ビルドが当たり前で四半
期毎の業績が勝負である。例えば筆者は97年に現地法人を立ち
上げたが昨年までに、3部門の新設と2部門の廃止を経験した。
2)独特の雇用形態:契約社員やコンサルタント等のアウトソーシン
グを多用し、一般社員は半分ぐらいである。域内の労働力のモビリ
ティーが高く、一昨年のバブルの時は転職率が50%近かった。
従い各社は技術者等の従業員の引きとめ策に必死でストックオプシ
ョンやプロフィットセアリング、リファラルボーナス等豪華なリテンショ
ンプログラム(社員引きとめ策)があたり前にであった。
しかし最近のIT不況で情勢が変わり会社が有利になり定着率も改
善してきた。1つのプロジェクトが終わると従業員も解散し、また新し
いプロジェクトを求めてシリコンバレー内の新しい会社に転職するの
でシリコンバレー自体が一つの企業のようである。
■ベンチャー企業の盛衰
ベンチャー企業で成功するのは10に1つもないと言われているが、
もし巧く行けばインキュベダーからIPO(株式公開)まで次のよう
なステージを経て発展してゆく。
1)シードステージ:会社の設立前で実体がなく、インサイダー投
資によるシードマネーによる資金調達が多い。株価も0.1セントか
ら$1ぐらい
2)スタートアップ:会社設立前後で製品開発に乗り出した段階。
シリーズAの資金集めをするが株価も1ドルから2ドルぐらい。
3)アーリーステージ:最初の製品開発、生産、販売を準備してい
る段階。シリーズBの資金集めをするが株価も2ドル-7ドル位。
4)レイターステイジ:製品を出荷した以降。シリーズCの資金調
達すると株価は7ドル以上。
5)メザニーステージ:半年から1年後にIPO(Initial Public
Offering)を予定している段階で株価も20ドル近くになる。もし順
調にゆけば3-5年ぐらいで以上のステージをへてIPOか有力他
社にM&Aされ起業家(アントロプレナー)や投資家がキャピタルゲ
インを得る。
しかし実際には上記のようになかなかうまくゆかず死の谷(The
Valley of Death)と言われる沢山の落し穴がありベンチャー自身
では這い上がれないので、近年ベンチャーを支援する公的機関の
援助が議論されている。また巧く成長してもダーウインの海という
激しい競争社会が待っており最近の論議の的になっている。
■ベンチャーインフラ
シリコンバレーはアメリカでも他の地域で見られないほどのベンチ
ャー支援のインフラが整備されている。
1)大学:産学協同でサンマイクロ社やシスコ社のように大学から
ベンチャーを起こす人が多く。スタンフォード大、UCバークレーの
TLOが有名である。スタンフォードリサーチセンターには160社も入
居している。
2)ベンチャーキャピタリスト:日本のVCは金融機関系が多く資金
供給がメインの仕事になっている場合が多いが、アメリカでは経営
指導や経営参加も行ないベンチャー企業の育成も重要な仕事であ
る。クライナーパーキンスやセコイア社が有名。
3)法律会計事務所:設立事務、知財、ライセンス契約、IPO指導、
デユーデリジェンス、SECとの交渉や法律、財務、税務相談などを
支援してくれる。大手会計、法律事務所はそれぞれシリコンバレー
のオフィスを持っている。
4)コンサルタント:エンジェル、立ち上げ屋、技術支援、ヘッドハン
ター(経営者、技術者向け)などのコンサルタントがいる。シリコン
バレーは人事処遇制度もアメリカでも異なった制度で運営される。
ボーナスでも任されたプロジェクトの達成度(Q.C.D.)によりポイント
評価されボーナスが決定される場合が多い。例えば筆者の会社
でも、このポイント評価制度の決め方も公平を保つ為にコンサル
タントの援助をもらった。
■日本のベンチャー企業への提言
日本ではベンチャー育成が国の重点政策となっているが、なかなか
ベンチャー企業が出現せず、最近ではむしろ中国や韓国の遅れをと
っている。政府の援助に頼るのでなく、ベンチャー企業も下記のよ
うな点に留意し経営を成功させる必要がある。
1)プロ経営者の育成
日本にはプロ経営者が育っているとは言いがたく、日産自動車のよ
うに外国人のプロ経営者に再建をゆだねることになる。ベンチャー
の起業家もシリコンバレーの起業家に較べてまだまだ甘くプロ意識
が確立していない。日本は恐らく技術的には世界の最高の水準を誇
るものであると思う。
如何にシーズとしての技術は高くとも企業として成功するかは別問
題である。技術よりも経営のやり方こそベンチャーを成功させるポイ
ントであり、マーケティングの専門知識こそもっとも重要な要因であ
る。プロの経営者の観点からみれば、業績を挙げ得ない場合は経
営者の責任についても考える必要がある。
2)人事制度の見直し
シリコンバレーでは100%日本の子会社を運営まかされ、ストック
オプションを従業員に提供できず苦労したことがある。年齢や性別
等の従来の規定にとらわれずできる人には思い切って仕事をまか
せ、払うものも払ってあげる必要がある。
ベンチャーの従業員は転職して商品価値をたかめ自分のキャリアパ
スを作っていくのが常識なので、現在の会社のやりたい仕事にぴっ
たりあった従業員を短期的に採用してゆくことである。また優秀な従
業員に転職されたとしても、慌てないような体制をつねづね構築して
おく必要がある。
3)スピード経営
ベンチャーはスピードが勝負である。スピードを上げる為には、「自分
の責任で迅速に意思決定を行なう経営」に経営スタイルを変えてゆ
く必要がある。技術や環境の変化に対応するためには走りながら経
営してゆく必要があり、朝令暮改と言われても変化に柔軟にしかも
早く対応することが重要である。
さらに株主や投資家、従業員にたいしてガラス張り透明性のある経
営は得るものが多く失うものが少ない事を認識しておくべきである。
<私のお薦めビジネス書>
『ザ・ゴール』
著者:
エリヤフ・ゴールドラット 出版社:ダイアモンド社
ザ・ゴール1は生産管理、ザ・ゴール2は経営管理と2冊の本から
できている。小説風になっており、主人公とその部下が迷いながら
問題を解決し本当のゴールを見つけて行く。アメリカでのベストセ
ラーと聞いたが、経営コンサルタントには必携の書である。
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★★編集後記★★
ITベンチャーブームの後、今年の株式公開市場はかなり冷え込ん
でいます。しかしいつの時代にもしぶとく起業→成長を狙っていく
企業は数多く誕生します。一時、脚光を浴びた“シリコンバレー流”
を、今回はアメリカ在住17年で現地で経営に当たり、昨年帰国した
ばかりのコンサルタント釣島氏より入門編として執筆頂きました。
これから成長するベンチャー企業のヒントになれば幸いです。
↓8/8(木)東京・有楽町にてセミナー開催します!(ひがさ)
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★★経営セミナーのお知らせ
8/8(木)in有楽町・東京国際フォーラム★★
<テーマ>
第1部 「フランチャイズに学ぶビジネスモデル構築のポイント」
講師:高松 朗
1980年関西学院大学卒業。英国系商社を経て、日本LCA入社。経
営、営業、研修関係のコンサルティングを中心に、FCビジネス部
門の責任者を担当。1988年同社コンサルタント・オブ・ザ・イヤー
受賞。同社東京支社FCビジネス・チーフ・コンサルタントを最後
に円満退社。1991年経営コンサルタントとして独立開業。上場企業
含む30社以上実績有。コンサルタントの傍ら、自ら洋菓子関連の店
舗を経営し、将来のFC化に向けた新業態開発にチャレンジ中。
中小企業診断士。
(内容)
1.フランチャイズ本部の戦略的発想に学ぶ
2.新規事業を成功させる鉄則=ビジネスモデルの構築
3.フランチャイズの成功事例
4.企業経営者が新規事業に活用すべきポイント など
第2部 「購買心理をマーケティングに活用するノウハウ」
講師:金森重樹
(内容)
1.米国セールスレターに学ぶ購買心理のテクニック
2.FAXマーケティングへの応用事例・成功事例
3.明日から具体的に活用できるDM名簿入手法
4.小冊子を活用した展示会集客・クロージング手法 など
<日時>
2002年8月8日(木)1部:13:20〜14:50
2部:15:05〜16:35 16:50終了
<会場>
有楽町「東京国際フォーラム」G410会議室にて(定員24名)
http://www.tif.or.jp/forum/sisetu/koutu.html
<会費>
1部のみ・2部のみ=4,000円(税込み)
1〜2部とも=7,000円(税込み)
※お申し込みは→ http://www.consulgent.co.jp/form020808.htm
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◆◇ 発行元:経営コンサルタントの購買代理エージェント ◆◇
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〒103-0023 東京都中央区日本橋本町1-10-2きめたハウジング6F
〒541-0054 大阪市中央区南本町2−1−1本町安達ビル8F
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