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◇◆◇ 経営革新!50人のコンサルが語る事業成功の秘訣 ◇
◆◇ 第027号【02/08/28】 ◇◆
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<今週のコンテンツ>
1.『中小企業の自己資本比率の改善ノウハウ』 実島 誠
2.新規事業&ビジネスモデルセミナーin大阪、開催日迫る!
3.今週のおすすめ情報・その1
【大前研一のアタッカーズ・ビジネススクール】
4.今週のおすすめ情報・その2
【とある零細税理士事務所のホームページ顧客獲得奮戦記】
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<今週のコンサルタント>
実島 誠(みしま まこと)
株式会社戦略財務 代表取締役
1964年生まれ。大手監査法人にて上場企業、中小・ベンチャー
企業等の税務・財務コンサルティングに従事。現在、株式会社戦略
財務・代表取締役。実島誠税理士行政書士事務所・代表。特定非営
利活動法人エーピーアイジャパン・副理事長、特定非営利活動法人
日本プロスポーツ振興協議会・副理事長、特定非営利活動法人中小
企業IT化支援協会・監事、有限会社コンサルジェント・取締役、
その他、多数のベンチャー企業の取締役・監査役を兼務。中堅中小
企業・ベンチャー企業に対して、財務を中心にしたコンサルティン
グを行っている。税理士・行政書士・経営士・AFP。著書・セミ
ナー実績多数。
《経営堂・詳細プロフィールはこちら》
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<今週のテーマ>
『中小企業の自己資本比率の改善ノウハウ』
■バブル崩壊やデフレ経済の進行・長引く不況や構造改革による倒
産企業の増加などにより、中小企業の向けの融資に対する金融機関
の考え方は、不動産担保による融資から、企業の業績を基準にした
融資に急速にシフトしてきています。
■そのような背景から、金融機関は、経営成績や財政状態を示す財
務諸表(貸借対照表や損益計算書等)による企業の選別をよりシビ
アに行っています。
企業の財務諸表を分析する視点には、収益性・成長性・安全性など
がありますが、貸し出した資金が、約束通りに返済されるかが重要
な金融機関がより重視するのは安全性の視点であり、安全性のな
かで、最も重要な指標が自己資本比率です。
■自己資本比率とは、「総資産分の自己資本」言い換えましたら、
「資産の部分の資本の部」で計算されます。例えば、総資産が10
億円、自己資本が3億円であれば、自己資本比率は、30%になり
ます。
自己資本比率とは、事業資金総額のなかでの自己資本の構成
割合を示す、裏返して言えば借入金の依存度を表すものです。
■高ければ高いほど、安全性が高く(倒産しにくく)よいのですが、
高すぎるのも資金調達が消極的であり、成長性や収益性が犠牲
になっているとも考えることもできるのです。
一方、自己資本比率が低すぎると、安全性が低いため(倒産しや
すいため)、資金調達が難しくなることや、取引先からの与信が付
きにくくなります。
■つまり、会社の安定性を考慮して、最適なバランスの自己資本比
率をキープすることが、会社を健全に発展させるため、また安全に
運営するためにも重要となります。
■自己資本比率は、一般的には、30%以上であれば良い、20〜
30%であれば普通、20%以下であれば悪い、などと言われてい
ますが、事業規模や業種などによって異なるものなので、一概には
言えません。
要は自社にとって安全である自己資本比率を見極め、キープする
ことが重要なのです。
■では、中小企業の現状はどのようになっているのでしょうか?現
在70%近くの中小企業が赤字であると言われています。
自己資本比率を上げるには、
1)利益を出す、2)資産負債を圧縮する、3)増資をする、
の何れかの方法しかありません。赤字が累積している多くの中小
企業においては、当然、自己資本比率は非常に低いものになって
います。
赤字で(収益性が悪く)かつ自己資本比率も低い(安全性も低い)
状況では資金調達は容易ではありません。
■しかし、現状の赤字の中小企業のなかには、節税のために赤字に
している企業が、半数近く存在します。法人税率が40%程度と非
常に高率であるため、役員報酬を多く出すなどした方が、個人と法
人を通算した税負担が少ないためです。
ほとんどの中小企業は所有と経営が分離しておらず(株主=役員で
あり)、法人と個人を通算して税負担を最小にするという考え方を
持っています。
■本当に赤字が続けば、企業は3年程度で事業継続が不可能になり
倒産してしまいます。
また中小企業においては、外部からの直接金融により、資金調達を
する機会がないことや、増資により資本金を増やしても、あまりメリット
がないということも、自己資本比率が向上しない原因のひとつです。
■では現状の中小企業において、資金調達などにも大きく影響する
自己資本比率を向上させるには、どのような方法がベターなのでし
ょうか?
まず会社の決算においては赤字を計上してはいけません。
赤字決算をすると、それだけで資金調達が非常に困難になりますし、
自己資本比率をより悪化させる要因にもなります。粉飾ではなく、
会計処理の工夫や役員報酬の設定で調整できるのであれば、できる
だけ単年度の黒字を計上するようにして下さい。
■しかし、あまり大きな額の利益を計上すると法人税等が増加しま
すので、役員報酬で調整して、個人と法人を通算して税負担が過大
にならない程度の金額にとどめます。
そして役員より役員報酬の資金を利用して増資を行います。
資本金の額により、税務上や中小企業施策上のメリットが受けられ
なくなることもありますので考慮する必要があります。
■この方法によれば、多くの利益を計上し過大な法人税を負担する
ことなく、自己資本比率を向上させることができ、かつ会社のキャ
ッシュフローを改善させる効果もあります。
役員からの借入金がある会社においては、その借入金を資本金に
振り替える増資なども行えますので検討すればよいと思います。
■今後、融資判断や与信判断は財務諸表をベースとして、よりシビ
アに行われる時代がきます。
また今後、中小企業の財務諸表を登記所において公開する制度の
法制化が予定されているなど、中小企業の財務諸表の重要性が
より高まってきています。
■これからは中小企業であっても、財務諸表を適切に管理して、バ
ランスのよい状態に保つ必要があるのです。
自己資本比率を適切にマネジメントすれば、資金調達能力や投資
能力・安全性などを常にモニターすることが可能になり、事業上での
意思決定をより的確に行うことが可能になります。
<私のお薦めビジネス書>
『新訳 経営者の役割』
著者:C.I.バーナード 出版社:ダイヤモンド社(1968年8月)
「経営者の役割」という書名から、なにか有名経営者が書いたビジ
ネスノウハウ本のように思えますが、著名学者が書いた経営組織論
のについての、古典的名著中の名著と言われている本です。古典で
はありますが、そのベースとなる経営組織についての基本考察は、
現代の組織への適合についても、まったく古さを感じさせないものです。
私見ですが、人材が流動化し、日本的組織が崩壊しつつある昨今、
より適合性が高まっているようにすら感じています。一読難解ですが、
読み返せば読み返すほど新しい発見がある本です。経営者・管理職・
コンサルタントはもちろん、プロジェクトを管理している方においても
必読の本です。
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★★編集後記★★
実島氏は私が一番お世話になっている事業パートナー。大手監査法
人をスピンアウトした後、ベンチャー企業支援のイベントやNPO
支援、IT支援などを多数手掛けてきた事業家です。肩書きは税理
士ですが、お堅い印象とは程遠い・・・。むしろ旧来の税理士スタ
イルには批判的であり、率先してイノベーションを仕掛けるタイプ
のコンサルタントです。弊社の社外役員でもあり、いつも事業に対
するアドバイスを頂いています(^-^) 財務のテーマが過去、皆無
だったのに気づき、急きょ執筆をお願いしました。(ひがさ)
★★プレゼントご応募の御礼★★
8/18号外で告知したプレゼントに多数のご応募、誠にありがとうご
ざいました<(_ _)>。大変参考になるご意見を多数頂戴し、とっても
感謝しています。抽選の結果はご本人に直接メールでご連絡させて
頂きます。なお、今週予定していたメルマガ誌上での発表は、来週
号で掲載させていただきます。お楽しみに〜(^ー^)ノ~~
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★★新規事業&ビジネスモデルセミナーin大阪、開催日迫る!★★
<日時>
2002年9月13日(金)1部:13:20〜14:50
2部:15:05〜16:35 16:50終了
<会場>
日刊工業新聞社ビル(大阪・天満橋) 10階セミナー会場にて
<テーマ>
■第1部 『 不況期における新規事業の成功戦略! 』
−新規事業の組み立て方と戦略のツボ−
講師:鈴木 進介 (すずき しんすけ)
有限会社エフティーシー 代表取締役
京都産業大学経営学部卒業後、大手コンピュータ会社や商社
で営業、 マーケティング活動に従事し、平成12年に(有)
エフティーシー設立。 パソコン教室の経営、中小企業に対
するITコンサルティング、起業支援に 従事し、その後は
中小企業の多角化、営業支援、社内ベンチャー支援など実業
からコンサルタントへ転身。現在は「新規事業プロデューサ
ー」として 主に新規事業や営業戦略のコンサルティングを
実施中。著書『不揃いの起業家たち』やリクルート社『アン
トレ』誌などにも掲載された。
コラム http://www.consulgent.co.jp/mag020710.htm
■第2部 『フランチャイズに学ぶビジネスモデル構築のポイント』
講師:高松 朗 (たかまつ あきら)
有限会社ルパン 代表取締役 中小企業診断士
1980年関西学院大学卒業。英国系商社を経て、日本LCA入社。
経営、営業、研修関係のコンサルティングを中心に、FCビジ
ネス部門の責任者を担当。1988年同社コンサルタント・オブ・
ザ・イヤー受賞。 同社東京支社FCビジネス・チーフ・コンサ
ルタントを最後に円満退社。 1991年経営コンサルタントとして
独立開業。上場企業 含む30社以上 実績有。コンサルタントの
傍ら、自ら洋菓子関連の店舗を経営し、将来のFC化に向けた
新業態開発にチャレンジ中。
コラム http://www.consulgent.co.jp/mag020529.htm
<定員>
24名(先着順。定員になり次第、締め切ります)
<お申し込み・詳細>
http://www.consulgent.co.jp/form020913.htm
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★★今週のおすすめ情報・その1★★
大前研一のアタッカーズ・ビジネススクール
秋のコースいよいよスタート!http://www.attackers-school.com
京セラ(株)稲盛和夫名誉会長や大前研一氏などが直接講師となり成
功を導く行動法や戦略思考などを伝授する秋コースがいよいよスタ
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た指導も得られ、新規ビジネス構築に欠かせない必須の要素が網羅
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担当:菊地 佳穂 e-mail : abs@attackers.ne.jp
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★★今週のおすすめ情報・その2★★
本日は経営者のかたに、面白いメールマガジンをご紹介します。
小さな税理士事務所が、ホームページを作って新規のお客さんを獲
得しようと、奮闘努力するさまを綴った、ドキュメンタリー・メル
マガです。中小企業IT振興会の吉本氏が発行しているメルマガで、
ホームページ活用のポイントや現場の苦労を、「経営者の立場」か
ら記述しています。ホームページでお悩みの経営者の方は、一度購
読されてはいかがでしょうか。
●とある零細税理士事務所のホームページ顧客獲得奮戦記
http://www.mag2.com/m/0000090143.htm 週刊
中小企業の代表選手、税理士事務所。パソコン苦手な中年税理士が、
コネが全ての業界で、ホームページによる新規顧客獲得が可能か。
零細税理士事務所の汗と涙のHP奮戦記を3ヶ月に渡ってリアルタ
イムでご報告。
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◆◇ 発行元:経営コンサルタントの購買代理エージェント ◆◇
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〒103-0023 東京都中央区日本橋本町1-10-2きめたハウジング6F
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