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◇◆◇ 経営革新!100人のコンサルが語る事業成功の秘訣 ◇
◆◇ 第1号【03/02/18】 ◇◆
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《メニュー》
1.『1円で出来る株式・有限会社』 井ノ上 剛
2.無料開業・経営相談のお知らせ
3.新メルマガ『経営コンサルタントを100%活用する技術』
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《今日のテーマ》
『1円で出来る株式・有限会社』
(1)中小企業挑戦支援法の概要
平成15年2月1日、待ちに待った法律が施行されました。「中小
企業挑戦支援法」です。
これまでの法人設立の要件である、株式会社1、000万円、有限
会社300万円の最低資本金要件が条件付で緩和されることになり
ました。
政府方針は「潜在的な創業予備軍が開業しやすい環境を整備する」
だそうです。
事業を行っていない人(会社員、主婦など)が、新たに法人を設立
して事業を開始する場合に限り、上記の資本要件が緩和され、資本
金が1円から会社が作れるようになったのです。
このような会社を法律上、「確認株式(有限)会社」と呼びますが、
愛情の意味を込めて「1円会社」と呼びたいと思います。
中小企業の財務コンサルである筆者なりに、以下トピックスに沿っ
てお話を進め、最終段階の<日本経済への影響>まで論ずるという
大胆な企画ですが、気長にお付き合いくださいませ。
(2)経済学の理論が変わる?
筆者は大学での経済学の講義には特別な思い出があります。殆ど講
義には出席しなかった筆者ですが、経済学の講義で真野響子風の綺
麗な娘さんと一緒になるのが楽しみで、毎週欠かさず出席していた
のです(笑)。
講義自体は退屈でありましたが、教授の「諸君、期末試験で書くこ
とが無くなった時は、<ヒト・モノ・カネこそ重要だ>と書きたま
え!」という名ゼリフを今でも覚えています。
時は流れ、企業活動の4大要素として、ヒト・モノ・カネ・情報が
言われることも、そろそろ陳腐化してきた感があります。
そこへ2月1日の政府の新施策。
筆者には「企業活動にはヒトもいらない、モノもいらない、カネも
いらない、情報(いわゆるナレッジ)さえあればよい」のように聞
こえるのです・・・。
(3)手続き面の煩雑さをどうクリアする?
日ごろ会社設立にも携わることが多い筆者は、設立手続きが面倒く
さくて仕様がありません。
あっちへ行ってあれを調べて、こっちへ行ってこれを提出して、そ
っちへ行って、それを受け取って・・・。
現状の制度では、いかに法人設立に習熟した専門家でも、書類作成
と役所周りの時間を合わせると優に10時間は超えるでしょう。
1円会社設立はそれに輪をかけたように手続きを複雑にします(怒)
1円会社の設立には、専門家でも15時間、初めて法人を設立する
方だと、軽くその5倍はかかるのではないでしょうか?
参考までに1円有限会社の設立フローを記載します。@は1円会社
固有のフェーズです。
<類似商号調査:法務局>→<事業目的の検討:法務局>→<代表
印の発注>→<設立書類の作成>→<定款の認証>→<@挑戦支援
法適用申請>→<資本金の準備>→<登記申請>→<登記事項証明
書・印鑑証明書取得>→<税務署への届出>→<@経済産業省への
届出@>
これに加えて、決算ごとに財務諸表を経済産業省へ提出する必要が
あります。考えただけでもぞっとする手続きの多さですね。
(4)資金調達の限界
1円会社の場合、外部資金の調達は難しいでしょう。中小企業向け
融資の場合、会社の成長性や事業計画、代表者の能力といった定性
的な項目よりも、財務諸表に現れる過去の成績などの定量的な項目
での稟議が行われます。
現状の金融機関の意識が変わらない限り、1円会社の資金調達の道
は閉ざされることになるでしょう。
(5)財務諸表はどうなる?
それでは、1円会社はどうやって運営されるのでしょう?
スタート時に資本金1円で始めることが出来るとは言え、事業がス
タートした後は運転資金が必要になります。
前述の通り、外部資金は調達できない。となると、代表者のポケッ
トマネーを事業につぎ込むしか術がないのです。
決算書上は、資本の部ではなく、負債の部である「短期借入金」と
いう勘定科目が見る見るうちに増えていくでしょう。
流動比率はもちろん1.0を下回り、自己資本比率などは限りなく
0に近いという、とんでもない財務諸表となるでしょう。
となると、ますます外部資金調達の道は遠くなりますね。
(6)こんな会社は1円でスタート
と、ネガティブな面ばかりを強調しましたが、中にはこの制度を利
用して、1円会社で成功する可能性のある業種があります。
私なりの定義でいくと、「BtoC(対消費者)の現金商売で、人
手のかからないサービス業」。
BtoB(対事業所)ビジネスは売掛金回収サイトが長いため、1
円会社では資金ショートを起こしてしまう。
そのためビジネスモデルはBtoCの現金商売で行くしかないでし
ょう。
また、多額の仕入れ債務が発生する製造・卸・小売での開業は難し
く、必然的に人手のかからないサービス業となるでしょう。
これ、先ほど述べた<経済学理論>に通じるでしょう!?
それじゃぁ、どんな事業がいいか教えろって?それがわかれば私が
始めますよっ!
(7)日本経済への影響やいかに
2月1日、法施行と同時に全国の法務局には1円会社についての問
い合わせが殺到したそうです。
事実、筆者の勤める会社にも多数の問い合わせがあり、既に設立に
至った例もあります。
現在、日本では廃業者が開業者を上回っていますが、1円会社によ
って、その数字は近々逆転すると思います。
開業予備軍が簡単に法人を設立することが出来るため、国内の法人
数は一気に増加すると思います。それはそれでよいのでしょう。
潰れるべき1円会社は早々に潰れるでしょうし、優秀な1円会社は
順調に利益を生み出し、数年後には増資を行い、大資本の会社に成
長しているでしょう。
この制度を、単なる零細企業創造法と捉えずに、創業の機会、日本
経済活性化の1手段として活用していきたいものです。
最後になりましたが、われわれコンサルタントも制度の趣旨を取り
違えずに、広く創業者を支援していくべきだと、再認識させられる
施策であります。
制度を利用して、成功を目指されるアントレプレナー達の成功を願
ってやみません。
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《今日のコンサルタント》
井ノ上 剛(いのうえ ごう)
株式会社 戦略財務
1975生まれ。法学部在籍中に行政書士の資格取得。卒業と同時
に、事務所勤務開始。現在は、スタートアップ起業の財務・法務を
メインにコンサルティングを行っている。行政書士。
《私のお勧めビジネス書》
『コトラーの戦略的マーケティング』
著作者:フィリップ・コトラー 出版社:ダイヤモンド社
マーケティング論の元祖です。非常に読みやすいので、経営学の基
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《編集後記》
本日のコンサルタントの井ノ上氏は、弊社のパートナー会社のスタ
ッフのホープ(しかも、男前!)です。今回、とてもタイムリーな
内容での執筆を無理やり(^^ゞお願い致しました。
まだ彼は若いですが、コラムをお読みいただくとおわかりのように、
言葉の言い回しがとても昔っぽくて(娘さんに、とか!)毎日、話
してても、楽しくて飽きません!
ついに、リニューアル第1号を配信する事が出来ました。これも毎
週、毎週お付き合い頂きました皆様のおかげですm(__)m
・・えっ?どこが変わったのかって・・・?皆々さま、タイトルを
よ〜くご覧下さい!なな、なんと50人から100人になってます!
(^_^;)そして、週2回配信(火・金)になります。
と、ボスに変わり私、スタッフの西田恵が編集長という大役を仰せ
つかりました。今後ともよろしくお願いいたします。なお、不定期
ですが、私のコラムも連載しますので、是非お読み下さいね。
(にしだ@新米ですがどうぞよろしく♪)
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《無料開業・経営相談のお知らせ》
今日のコンサルタント(株)戦略財務による「無料開業経営相談」
を受け付けています。
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※お問い合わせ欄に必ず「経営革新を見て」とお書き添え下さい
※質問内容によってはお答えできないケースもありますので、予め
ご了解ください。
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考える参加型マガジンです。コンサルを活用する企業側と当社提携
のコンサルタントが、お互いの意見をヒントにできる内容を目指し
ます。経営革新!は広く一般向けに、「コンサル100%活用」は、
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