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◇◆◇　経営革新！１００人のコンサルが語る事業成功の秘訣　　　◇
◆◇　　　　　　　　　　　　　　第１３号【03/04/01】　　　　　　　　　　◇◆
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《メニュー》

１．『選択と集中のマネジメント』　　　　　　　　 高松　朗

２．「たった１日で８００万！楽して儲かる驚異のＦＡＸＤＭ」

３．「有料・相互広告掲載のご案内」

４．「プロジェクトマネージャー養成塾」４月開講のお知らせ

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《今日のテーマ》


『選択と集中のマネジメント』


財閥解体による規制緩和で経済復活を遂げた韓国の人は、成功の理
由に表題の言葉を言う。

日本でも金融業界の規制緩和がすすみ、企業の大動脈である金融の
根本が変わってしまった。

ところが未だに日本の中小企業の多くが、１０年以上前の冷戦時代
と同じ経営スタイルを続けておられる。

親しい税理士等の意見を集約すると、日本企業の１０社に８ー９社
は赤字決算であるという。

旧来の経営手法では、もはや到底ダメであり、このままでは８０ー
９０％の企業は早晩、倒産または廃業しかないことを示している。

一足先に規制緩和を経験したアメリカの報告書によると、


（１）規制緩和は買手に優位となり、多くの企業が倒産・撤退した。


（２）旧来の弱小、および新規参入の大半が脱落した結果、生き残
った企業は以前より大きな収益を享受するようになった。


（３）資本主義経済が始まって以来始めて、企業が顧客を切り捨て
るようになった、という。


日本の現状と極似している事に驚く。今、元気な中小（ベンチャー）
企業には特色がある。

それは、まさに「選択と集中」に徹しておられる企業である。知っ
ている、と答えられる企業は多いが、できていない、徹底していな
い企業が大半である。


〜成功事例：メーカーの場合〜


商品・技術に特化している企業であり、中小企業の場合２つのスタ
イルがある。


（１）小さな市場で高シェアを占め自社ブランドを持っている企業


（２）大手優良企業のパートナー的下請に徹しておられる企業、で
ある。


ただ特に（２）の企業は大変高収益ではあるが、設備投資の負担が
重く、キャッシュフローがマイナスであるケースが大半である。


◎Ａ社（大阪）：大手Ｓ社の部品の金属化工、売上５億、経常利益
１１．８億、今期設備投資見通し３ー４億。


◎Ｂ社（京都）：大手家電メーカーの試作商品の下請、売上３０億
強、経常利益５億、先期設備投資８億（今期は些少）。


といった具合であり、株式公開による資金調達が不可欠であること
を示している。


〜成功事例：卸（商社）の場合〜


顧客に特化している企業。上位１０ー２０％の企業への特殊な機能・
サービスに特化する。

この場合２つの方法があり、下位８０ー９０％の顧客を（１）切り
捨てるか（２）個別対応を止め集中オペレーションの標準対応だけ
を残す、がある。

小規模企業は前者に、中堅以上の企業は後者に成功の可能性が高い。
しかし（１）について、低リスクのわりに取組む企業は未だ少ない。

半数以下の社員で運営可となるため固定費が大きく減少し、かつ、
スタート時でさえ売上の８割近く確保できるので即黒字転換の可能
性が高い。


◎Ｃ社（神戸市）：売上６億、１９９４年以降１社に売上の８０％
を依存する形で特化し、社員数１８名→７名（現在４名）に、以来
９年連続黒字、無借金経営。


売上も増加傾向である（９３年以前は連続赤字）。

一方、社員数２０人以上、売上１０億以上（〜５０億位）の中堅卸
は苦しい企業が多い。

小売・サービス業の場合も、基本的に考え方は、卸と同じである。

米国では、クォーターカット（顧客商品の１／４は不用）、ライト
ハウスカスタマー（上位の優良顧客を灯台に見たて重視する）とい
う言葉もあり、選択集中＝特化することが徹底されている。

特に手法として「フォーマット」という考え方が鮮明で、わずかな
視点の差から、新しいビジネスモデルを構築し、ＦＣ（フランチャ
イズ・システム）等を活用して瞬く間に大企業へ変身する企業多い。

同時に競合（コピー含む）は激しく、果てしない。

こう考えると、２１世紀に成功する中小企業とは、極めて限られた
他社（よそ）にできない商品サービスを提供することに特化した、
小規模ビジネスと、成長し株式公開を目指すベンチャー企業だけに
なってしまうのであろうか？

残りの大半の企業は脱落するのであろうか？・・・ＹＥＳ。これが
私の推論である。

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《今日のコンサルタント》
高松　朗（たかまつ　あきら）
有限会社ルパン　代表取締役

１９５６年生まれ。関西学院大学経済学部卒業。英国系商社を経て、
日本ＬＣＡ入社。経営、営業、研修関係のコンサルティングを中心
にＦＣビジネス部門の責任者を担当。米国のＦＣ専門コンサルティ
ング会社コンサルタント・オブ・ザ・イヤー受賞。同社東京支社Ｆ
Ｃビジネス・チーフ・コンサルタントを経て’９１年に独立開業。
１７年の活動で、手掛けた企業は上場企業含む３０社以上。コンサ
ルタントの傍ら、自ら洋菓子関連の店舗を経営する。現在、将来の
ＦＣ化に向けた新業態開発にチャレンジ中である。中小企業診断士


《経営堂・詳細プロフィールはこちら》



《私のお勧めビジネス書》

『私のウォルマート商法ーすべて小さく考えよ』
著者：サム・ウォルトン　出版社：講談社プラスアルファ文庫

ディスカウントストアという新しいフォーマットのチェーン店化で、
一代で全米一（即ち世界一）の企業を作り上げた、サム・ウォルト
ン本人の自伝である。癌との闘病の中、死を前に、自分の歩みを客
観的に見つめ、なお明るい未来を語る感動の一冊である。副題の「
すべて小さく考えよ」にある様に、どんな小さな企業のトップにも
参考になる、素晴らしい著書と考える。
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《編集後記》
今日のコンサルタント高松氏はＦＣ業界一筋の大ベテラン。彼自身、
シュークリームなどを扱う洋菓子屋さんのオーナーでもあります。
外見からはちょっと想像できないですが・・・(^^ゞよく「ルパン」
（フランス語で松）という社名から、おふざけ人に思われがちなの
ですが、しかしその実態はワインとワーグナーをこよなく愛する紳
士です。将来は、深作欣司監督みたいな余生を過ごすとか(*^_^*)v
（にしだ）

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