∽∽‥…━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━…‥∽∽
◆◇◆◇
◇◆◇ 経営革新!100人のコンサルが語る事業成功の秘訣 ◇
◆◇ 第25号【03/05/13】 ◇◆
◇ ◇◆◇
◇◆◇◆
∽∽‥…━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━…‥∽∽
《メニュー》
1.『労働者派遣と派遣労働』 吉本 俊樹
2.今日のおすすめサイト<日本投資家育成協会>
3.戦略的パートタイマー・アルバイト活用術セミナー 明日!
4.SSP/科学的販促アプローチ営業力強化セミナー5/23
=============================================================
《今日のテーマ》
『労働者派遣と派遣労働」
(1)在籍出向・労働者供給・業務請負
近年派遣労働者が急増を続けている。
企業側には、人件費の抑制・人材の適時最適調達・業務の外注化な
どの理由から派遣労働者が求められている。
労働者側には、就業形態や就業意識の多様化などの理由から労働者
派遣が求められている。
しかし、ある労働者を他の企業(受入先企業)の事業場で、しかも
受入先企業の指揮命令の下に業務に従事させる形態の労働に関する
法制の整備は遅れていた。
昭和61年に労働者派遣法が施行されるまで、いわゆる在籍出向・
職業安定法に基づく労働者供給及び業務請負しかなかった
在籍出向は、身分を出向元に在籍させたまま労働者を他企業の業務
に従事させる。出向労働者と出向先との間にも雇用関係を生じさせ
るのが通例だ。
職業安定法上の労働者供給は、これを行える者は、特に許可を受け
た労働組合等に限られていた。
業務請負は、労働者派遣法制定以前に、広く他人の労働力を利用す
る合法的方法として、あるいは職業安定法の労働供給の脱法的方法
として用いられていた。
(2)労働者派遣契約
労働者派遣法の労働者派遣契約とは、・派遣元と労働者との間に雇
用関係があり、・派遣元と派遣先との間の派遣契約により労働者が
派遣され、・派遣先が労働者を指揮命令して労働に従事させる形態
である。
すなわち、労働者派遣の場合、・派遣元と労働者の間に雇用関係、
・派遣先と労働者の間に指揮命令関係、・派遣元と派遣先の間に派
遣契約がある。
従って、派遣労働者が派遣先で不法行為を行った場合、使用者責任
負うのは派遣元になる。
労働者派遣は、派遣元ではなく派遣先が当該労働者に対する指揮命
令権を有する点で、業務請負とは異なる。
労働者派遣は、当該労働者が派遣先と雇用関係を持たない点で、在
籍出向とは異なる。
ちなみに、デパートなどの派遣店員は、雇用関係・指揮命令関係と
も派遣元との間にあり、派遣先は単なる就業場所を提供しているに
過ぎない。
だから、労働者派遣とは異なる。派遣労働者を、さらに他人の指揮
命令の下で労働させる二重派遣は、職業安定法が禁止している労働
者供給になる。
(3)法律による適用除外業務
労働者派遣は、専門的知識層・技術者の分野を中心としたポジティ
ブリスト方式だった。26種類の業務にかぎられていた。
その後、改正労働者派遣法により、職種を問わず原則として派遣対
象業務を自由化するネガティブリスト方式になった。
適用除外業務を除き、原則として、労働者派遣事業はすべての業務
につきこれを行うことができる。
法律による適用除外業務は、港湾運送業務・建設業務・警備業務、
そして物の製造の業務だ。
港湾運送業務は、港湾労働法により、港湾荷役の労働者の派遣事業
を別途行っている。また、手配師などの横行が懸念されるためだ。
建設業務は、手配師などの横行が懸念されるためだ。警備業務は、
警備業務の適正運営に支障が生ずるという、警察側の主張による。
物の製造の業務は、社外労働者による下請業務などにより既に需給
調整が行われているからだ。
(
4)政令・行政指導による適用除外業務
政令による適用除外業務は、医業・歯科医師業・看護師業務などだ。
行政指導による適用除外業務は、人事労務管理関係のうち、派遣先
において団体交渉または労働基準法に規定する協定の締結などのた
めの労使協議の際に、使用者側の直接当事者として行う業務と弁護
士・外国法律事務弁護士・司法書士・土地家屋調査士・公認会計士
・税理士・弁理士・社会保険労務士または行政書士の業務だ。
(5)非典型の雇用・就業形態
労働基準法は、工場製造ラインでの直用労働者の雇用・就業形態を
典型として、法理を構成してきた。
ところが、この典型的雇用・就業形態から逸脱する多様な非典型の
雇用・就業形態が、近時拡大している。
その一般的特徴は、短期・有期雇用化、間接雇用化、事業場外労働
・在宅労働化、個別労働化、と捉えることができる。
これを受けて、労働立法・政策では、新たな傾向として次の4点が
指摘されている。
第一に、規制緩和の観点から、新たな非典型的雇用・就業形態を意
識的に容認・拡大し、労働者性を否定する傾向だ。
これは、派遣労働者、シルバー人材センター加入者、在宅勤務者な
どだ。
第二に、ホワイトカラー層の裁量労働時間制の拡大に見られる、労
働者の自立性や労働の裁量性の強調だ。労働法の規制が縮減する傾
向だ。
第三に、使用者性が不明確な労働関係が生み出された点だ。
労働者派遣法では、実際に指揮命令関係に立つ派遣先事業主が派遣
労働者との間に雇用関係が生じない。
派遣元との労働契約と派遣元・派遣先間の労働者派遣契約が、派遣
先との間で、労働契約を締結していない派遣労働者の指揮命令関係
(人格的従属)の根拠となることに疑問も多い。
第四に、労働法や社会保険法の適用を回避するための脱法的な請負
・業務委託の形式が拡大している。
(6)契約労働
各国で、契約労働(コントラクト・レイバー)が広がっている。
これは、請負・委託形式での労働を意味する、労働者類似の雇用・
就業形態だ。
労働密度、最少人員体制、労働時間量(委託量)などに対する有効
な規制がないまま、業務遂行の自立性や自己決定を口実に、使用者
責任や労働者保護の立法・行政責任を回避するのは不公正だという
声がある。
しかし、旭紙業事件では、車持ち込みの運転手について、・業務指
示が納入物品、運送先、納入時間に限られていること、・勤務時間
の定めがないこと、・出来高給であること、・トラック購入代金、
修理代、ガソリン代、高速代が本人負担であること、・所得税、社
会保険、雇用保険の扱いなどから労働者性を否定している。
(7)85年報告
19世紀は自営業者の時代だった。20世紀は労働者の時代だった。
では21世紀は?
労働者性の一般的判断基準として、1985年に公表された労働基
準法研究会報告(85年報告)がある。
85年報告では、労働者性の判断基準を使用従属性に求めている。
この使用従属性は、指揮監督下の労働に関する判断基準と、報酬の
労務対償性に関する判断基準とから判断される。
そして、限界事例では、労働者性の判断を補強する要素も加えて、
総合判断するとしている。
補強要素としてあげられているのが、事業者性の有無(機械、器具
の負担関係、報酬の額など)、専属性の程度などである。
21世紀は、グレーゾーンの自営業者の時代かもしれない。
=============================================================
《今日のコンサルタント》
吉本 俊樹(よしもと としき)
有限会社ミッション 代表取締役
1958年生まれ。同志社大学法学部卒業後、生命保険会社を経て、
平成8年、吉本社会保険労務士事務所、平成11年、有限会社ミッ
ション、平成13年、有限会社ボルグ設立。現在職員が15名(有
資格者11名)。著書に「運転資金・事業資金に困ったときは公的
資金を活用しなさい」他。大阪産業創造館及び日本マンパワーのセ
ミナー講師としても大活躍。人事・労務の実際を経営の視点から、
そして眠くなりがちな講義を裏話も交えて面白おかしく、わかりや
すい口調で解説するセミナーは人気がある。社会保険労務士。
《私のお勧めビジネス書》
『運転資金・事業資金に困ったときは公的資金を活用しなさい
〜アスカビジネス―小さな会社の社長業サポートシリーズ〜』
著者:吉本 俊樹 出版社:明日香出版社
国が損してまで貸す公的資金と、返さなくてよいもらいっきりの助
成金を紹介。これらは中小企業の支援、不況・雇用維持対策等の行
政目的を促進するためにあります。これで資金繰りがぐーんとラク
になる。知らないと損をします。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4756902049/consulgent-22
◎アマゾン・アソシエイト・プログラムに参加しています。
リンクの収益はすべて読者プレゼントに還元させて頂きます。
=============================================================
《編集後記》
今日のコンサルタントの吉本氏ですが、ジャズやライブに行くのが
大好きで、聞くだけでは飽き足らず、最近ついにサックスを習い始
めたそうです。おまけに年間120回ジムに行き、ゴルフのレッス
ンにも通い、お仕事では、全国を飛びまわっています。本当に羨ま
しいくらい、仕事に遊びにバイタリティーが溢れています。そんな
彼が、裏話たっぷり、面白おかしいセミナーを開催します。いつも
会場は、彼のファン?で大入り超満員です(また、彼の話し方が癒
し系なんですぅ〜)あなたも是非、吉本節を体験してみては(^-^)↓
(にしだ)
=============================================================
☆☆今日のおすすめサイト☆☆
「未来の投資教」の確立を目指すNPO <日本投資家育成協会>
このサイトでまずびっくりしたのは毎日更新!されるコラムです。
日本と世界の政治、経済を分析し皆様の資産運用に役立つ情報を分
かりやすくしかもオモシロく解説しています。プライベートバンク
オフショアファンド、ヘッジファンド、オルナティブ投資等の横文
字も怖くない!しかも今、新刊本と講演会のプレゼントもやってい
てかなりお勧めですよ。詳細こちらです⇒ http://www.jaie.org/
=============================================================
☆☆今日のコンサルタントおすすめセミナー☆☆
『経営に活かす攻めの労務』
〜戦略的パートタイマー・アルバイト活用術〜
<日時> 2003年5月14日(水) 18:30〜20:30
<場所> 大阪産業創造館 5F 研修室AB
<料金> 1,000円(税込み)
<人数>定員80名(満席になり次第締め切ります)
<講師>吉本 俊樹(よしもと としき)社会保険労務士
<セミナーの内容>
経営に活かす!攻めの労務「経営に活かす攻めの労務」は、経営に
重要な「人」の問題を経営者の視点から解説。「人」の需要と供給
のバランスを上手に取り、最大限に「人」を活かす経営を実現する
ために、「時代」に合わせた手法で自社に取り入れる方法を現役プ
ロ社会保険労務士が解説します。
〜戦略的パートタイマー・アルバイト活用術〜
パートタイマー・アルバイトといった非正規社員が正社員より多い
職場も少なくない昨今、その戦力アップは緊急課題だ。能力を最大
限引き出し、より頼もしい実践力として働いてもらうための人事戦
略や雇用管理のポイントを解説します。
※問い合わせ先 大阪産業創造館 イベント・セミナー事務局
TEL 06-6264-9911 FAX 06-6264-9899 ope@b-platz.ne.jp
<お支払方法>受講料は当日会場にてお支払いください。
=============================================================
☆☆SSP/科学的販促アプローチ営業力強化セミナー☆☆
『SSPで新しい営業スタイルを確立しよう!』
今回のセミナーは、今日のコラム執筆者の東氏を講師に迎え開催致
します。シンクタンク、電機メーカー、外資系銀行などの勤務経験
を活かすと共に、MBAホルダー(ミシガン州立大学)としての基
本的なマーケティング理論に裏打ちされた営業手法をレクチャーし
ます。潜在顧客のリストアップから顧客へのアプローチ、さらに、
訪問時の売り込み方まで科学的に販売促進アプローチする、SSP
(Scientific Sales Promotion)セミナーに是非ご参加ください。
<日時>
2003年5月23日(金) 10:00〜16:00
<会場>ドーンセンター(大阪府立女性総合センター/天満橋)
<講師>東 一夫(ひがしかずお)株式会社ビジテック代表取締役
<セミナーの主な内容>
【SSPマーケティングセオリー】【顧客価値と顧客満足の決め方】
【効果的な販売企画テーマの設定】【SSP事例研究とサマリー】
【リレーションシップマーケティングの進め方】
<定員>18名 ※先着順 <参加費>25,000円(税込み)
※ただし、コラムをプリントアウトして当日持参されました方には、
メルマガ読者特典として7000円割引の18、000円にします↓
詳細こちら⇒ http://www.consulgent.co.jp/form/form030523.htm
∽∽‥…━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━…‥∽∽
◆◇ 発行元:経営コンサルタントの購買代理エージェント ◆◇
〜御社の課題に最適な経営コンサルタントを無料でご紹介します!
《株式会社コンサルジェント》 http://www.consulgent.co.jp
◆経営コンサルタント探しの『経営堂』 http://www.keieido.net
◇研修・セミナー講師探しの『研修堂』http://www.kenshudo.net
〒103-0023 東京都中央区日本橋本町1-10-2きめたハウジング6F
〒541-0054 大阪市中央区南本町2−1−1本町安達ビル8F
★ご意見・お問合せは: http://www.keieido.net/inquiry.html
※本メールマガジンの著作権は発行者・執筆者に帰属し、無断転載
することを禁止します。※同僚・知人へのご紹介・転送歓迎します
∽∽‥…━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━…‥∽∽
このマガジンは[まぐまぐ] http://www.mag2.com/を利用して発行
しています。登録解除は http://www.mag2.com/m/0000085773.htm
∽∽‥…━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━…‥∽∽
|