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◇◆◇ 経営革新!100人のコンサルが語る事業成功の秘訣 ◇
◆◇ 第29号【03/05/27】 ◇◆
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《メニュー》
1.『コンピテンシーのマネジメントへの応用』 加藤 隆
2.おすすめメルマガ「中小企業のための儲かる仕組みの作り方」
3.おすすめ情報「企業移転、企業立地をお探しの企業様へ」
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《今日のテーマ》
『コンピテンシーのマネジメントへの応用』
今回は、最近注目されているコンピテンシーのマネジメントへの有
効な活用方法について検討します。
コンピテンシーは、個人の性格や資質などを含めて「能力や適正」
と捉えられますが、評価や観察が可能であることの必要性から、現
在は「成果に結びつく行動特性」とされています。
もちろん、成果を明確にし、定義することが前提です。
コンピテンシー導入が盛んな背景のひとつには、これまでの情意考
課などの部分を、成果との因果関係を意識した行動に視点を移すこ
とにより、より適切にマネジメントしようとする現われだと考えら
れます。
しかし、評価結果を給与などに反映させることを目的とし、そこで
終わってしまえば、マネジメントとは言えないでしょう。
マネジメントとして有効に活用するには、評価結果のみならず、プ
ロセスを重視し、そこにある「人」の要因と「環境」の要因(※注)
を認識し、その後の「人の指導・育成」や「環境の改善」に生かし
ていくことが大切です。
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※注 ここで「環境」要因を持ち出したのは、
B=f(P×E) <B:行動 P:人 E:環境>
と言われるように、行動は人と環境の相互作用の結果だからです。
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コンピテンシーの評価に用いられるコンピテンシー・ディクショナ
リーでは、行動特性が具体的に記述されますので、評価の段階で、
必然的にプロセスのモニタリングが必要になります。
例えば、「責任感」などの情意考課にある項目であれば日常の印象
による評価に終始してしまうところを、コンピテンシー評価の場合
は、ある程度防げますし、直接的にマネジメントへ応用することも
容易です。
具体的に、マァレーの欲求分類リスト(※注)から注目された「達
成動機」コンピテンシーで考えてみます。
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※注 マァレーの欲求分類リスト
・人間はなんらかの欲求をもつ
・人間行動はその人の欲求を満足させようとするプロセス
であると仮定し人間の欲求を分類
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達成動機とは、「達成を目指すアクションの強度や徹底さ」として、
その最高度に発揮されている状況は「起業家的ゴールに到達するた
めに、幾多の障害も乗り越えて、長時間にわたり懸命の努力を維持
する」などと表現されています。
行動特性の記述は、個々に検討されますのでこの限りではありませ
んが、このように具体的な記述になりますから、単に印象による評
価にはなりにくく、指導指針としても活用できます。
また、その目標へのモチベーションの強さを、アメリカの心理学者
アトキンスンの「達成動機理論」では、「成功の可能性」と「成功
の魅力」とのかけ算で表されるとしています。
この「成功の可能性」と「成功の魅力」は、当事者の主観によって
評価されますから、楽観主義か悲観主義かなどによって大きく変わ
ることになります。
しかし、「ある事柄」に対して100人中100人が成功の可能性
を低く評価すれば、いかに成功の魅力があったとしても、達成行動
は弱くなると考えられます。
この理論によれば、「達成動機」を高めるには、個人の課題に対す
る楽観的な姿勢や設定課題の「成功の可能性」と「成功の魅力」を
高めることが考えられます。
わかりやすく一例をあげると次のようになります。
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■対策の一例■
・楽観的な姿勢・・・類似課題での成功体験
・成功の可能性・・・リスク・マネジメント
・成功の魅力 ・・・褒賞
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これはあくまでも一例ですが、適切なプロセスのモニタリングを通
じて、このような具体策を展開することがマネジメント・サイクル
につながります。
しかし、組織の大半のメンバーが不安の中で悪戦苦闘し、悲観的な
思考や雰囲気が蔓延してくると成功体験よりも失敗体験が多くなり、
悪循環に陥ります。
ハイデガーは「不安」を感じること自体は悪いことではなく、むし
ろ本質に近づく第一歩だと言っています。
考えてみれば当然のことで、状況が悪化しているにも拘らず、不安
も感じず、楽観的であれば、何ら対策もなしに破綻してしまいます。
このような状況の時にこそ、本質に近づく次のステップとして、冷
静に現実と向き合い、好転へのチャンスをつかむことが肝心です。
本当の“楽観的な姿勢”とは、このような経験の積み重ねによって
裏づけられたものを言うのではないでしょうか。
また、これら推奨される行動特性を促進する環境要因の一つとして、
立場の上下に拘らず、組織内のメンバー間における相互の援助関係
が不可欠です。
何故ならば、人との関わりを通じて自分について、あるいは他者や
仕事に対しての認識の仕方や考えに変化を起こし、それがきっかけ
となって行動変容することが多いからです。
他者との関わりによって自らの考え方や行動様式が出来上がってく
ると言ってもよいでしょう。
多くのコンピテンシー・ディクショナリーにおいて、対人関係に関
連するコンピテンシーが多く含まれるのは、この為だと言えます。
コンピテンシーは個人に焦点をあてながらも、プロセスのモニタリ
ングを通じて個人と個人、個人と組織との関係性も視野に入れます。
コンピテンシーの視点は、“人”のマネジメントに有効な方法を提
供してくれるものと思います。
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《今日のコンサルタント》
加藤 隆(かとう たかし)
エデュコム 代表
1959年生まれ。明治大学商学部卒業。会計事務所系コンサルテ
ィング会社(現KPMG)を経て、ヒューマン・スキル系の教育会
社にて研修プログラムの企画開発、及び研修講師(ファシリテータ
ー)を担当。1996年、人事教育コンサルタントとして独立。
《私のお勧めビジネス書》
『人事経済学』 著者:樋口 美雄 出版社:生産性出版
計画経済的な人事施策がもはや通用しなくなると同時に、個人も自
律すべき時代となった現在、新たな人事管理のあり方が模索されて
います。そんな中で、人事制度のモデルや実務の解説書は数多くあ
りますが、本書のように新たな視点を提供してくれるものは少ない
ようです。合理的な視点の論考が、新たなフレームワーク策定に参
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《編集後記》
今日のコンサルタント加藤氏の社名の“Educom”とは、「引き出す」
という意味のeducoと「共に」のcom=communication・competenceの
意から「共に互いの可能性を引き出しあう」ことを意味するそうで
す。会社と従業員がお互いの可能性を認めあい、尊重しあうことは、
大切です。でも、なかなか両思いになる事は難しいですぅ〜(^.^)b
ここで、一つお知らせで〜す。来月6月より週1回(金曜日)の配
信に変わります。今後とも、末永くよろしくお願い致しますm(__)m
(にしだ)
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☆☆今日のおすすめメルマガ☆☆
『中小企業のための儲かる仕組みの作り方』
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