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◇◆◇　経営革新！１００人のコンサルが語る事業成功の秘訣　　　◇
◆◇　　　　　　　　　　　　　第３１５号【06/05/23】　　　　　　　　　　◇◆
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《今回のCONTENTS》

１．『経営や事業をみる基本は損益トントンの状態をみること』
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 上地　道男
２．今週のコンサルタントインタビュー

３．定年後も現役で！企業ＯＢスペシャリスト人材の
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《今週のテーマ》


『経営や事業をみる基本は損益トントンの状態をみること』


事業というものを考えるとき、損益がトントン（±０）ということ
が基本になると思います。

意外とその意味の重大さが忘れられがちになると思います。

ある食品会社Ａ社の事例です。
本体が好調なこともあり、例によって新規事業を立ち上げました。

特許をもった新規健康食品の機能素材をもとに、健康食品事業を育
て上げようというものです。

社長の号令一下のもと、事業計画が練られ、優秀な責任者Ｂ氏が選
ばれその素材を使用した機能性ある加工食品（お菓子）が開発され、
消費者向けに、薬局ルートをメインターゲットとして販売活動が開
始されました。

そして６年間活動しましたが、なかなか売上が２億円以上あがりま
せん。責任者が売上を伸ばそうとあせればあせるほど販促費用や製
品の在庫費用が増え、６年目には、とうとう７０００万円の赤字を
だすようになっていました。

担当責任者Ｂ氏は、優秀であり、社長の応援も受け、自前のブラン
ドを作るという信念のもとに進んでいましたが、この状態です。

人心一新のため、担当責任者が変えられました。次の責任者Ｃ氏は、
まず損益をトントンにするため何ができるか考え、手を打ちました。

親しくしていた、たたき上げの某有名外食チェーンオーナーのアド
バイスで

　 「赤字事業で次の手を打つ方向がわからなくなったら（目標が
　 惰性的になっていたら）損益をトントンにすることを目標とす
　 べきだ」


との言葉に共鳴していたからです。

まず、思い切って薬局ルートから撤退しました。
大幅な赤字の原因が返品や販促費用にあったからです。

また営業と開発人員も５人から、各々１人に減らしました。

一度身の丈にあった事業にしてみることによって、それまでのムリ、
ムダをみつめ直し、自分の得意分野を着実に伸ばすことを行ってみ
たのです。

例えば製品の機能性をより大きく価値として認めてくれるサプリメ
ントメーカーや通信販売大手会社を、新たに主要な販売ターゲット
として見出し、拡販することにしました。

１年後、この事業は黒字を達成しました。

その後、攻めの姿勢に徐々に転じ様々な努力の結果、黒字達成の４
年後、売上が当初の２倍の５億円強、利益（税前利益）１億円弱を
達成し、売上２０億円の事業展開を描けるまでになりました。

いま私は、経営や事業をみるとき、まず必ず損益トントンの状態
（損益分岐点）の売上はどこか、そのときの売上や費用構造はどう
なっているか、どうしたら売上・利益を伸ばせることが出来るか、
具体的に数値での目標をみつめ、得意・不得意分野を見つめてもら
うことをコンサルティングの基本の１つとしています。

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《今週のコンサルタント》
上地　道男（うわじ　みちお）
上地マネジメントオフィス　代表

１９４９年生まれ。兵庫県神戸市出身。神戸大学経済学部卒業。旭
化成食品事業２５年、日本たばこ産業食品事業５年勤務。営業、
営業管理職、営業・事業企画管理職、事業開発管理職（次長、部長）
等経験。２００４年上地マネジメントオフィスを設立し独立。食品
製造業の事業戦略指導、健康食品卸業の創業支援、加工食品の開発
輸入事業化支援、大手会社の営業研修講師、外食企業の経営指導等
の活動に従事。中小企業診断士。


《経営堂・詳細プロフィールはこちら》


《私のお薦めビジネス書》

『飲食店をやりたいと思ったら読む本』
著者：浅川　明　　出版社：日本実業出版社

飲食業の実務に精通した著者が、飲食業の創業時の心構えや実務に
ついて、ポイントを分かりやすく具体的に述べています。飲食業を
始めたいと思っている人はもちろん、他のビジネスを創業しようと
思っている人にも参考になる好著であると思います。

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《今週のコンサルタント・インタビュー》


●コンサルタントになったきっかけはなんですか？


　 企業経験の中で、多くの企業、中小企業とお付き合いする機会が
　 ありました。

　 第２の人生で、自分の経験を生かし、企業を応援する仕事をして
　 みたいと思いました。


●コンサルタントとして一番心掛けていることはなんですか？


　 ・お客様に喜ばれることで自分も繁栄する

　 ・お客様の望んでおられることだけ（余分なことは言わない）を
　　 お与えすること

　 ・お客様の実情に合わせ、そして実務経験から考え出したアドバ
　　 イス

　　 以上をモットーにしています。


●コンサルタントを活用する企業にアドバイスを！


　 理論も重要ですが、理論に流されない、企業の実態をよく知って
　 いるコンサルタントを選んで活用して欲しいと思います。


●ＰＲ


　 食品企業、外食企業の経営指導を得意とします。

　 特に健康食品（保健機能食品含む）は特有の法的規制や販売方法、
　 顧客へのアプローチ、販売ツール等マーケティング全般と販路開
　 拓について注意を要します。

　 また、食品の開発輸入も、ものづくり、マーケティング両面で様
　 々な注意すべきポイントがあります。
　
　 また機動的な営業力を創ってゆく指導も得意とします。


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《編集後記》
“お客様に喜ばれる実践、事業経営・マーケティング支援”をモッ
トーに活躍するコンサルタント、中小企業診断士・上地氏の登場で
す。個人的には“トントン”という表現が気に入ってしまいました。
ただ、当社は飲食店や小売店からも日々、多くのご相談があります。

『コンサルティング成果＝売上が上がって当然』という認識の下、
最初から「損益をプラマイゼロにしてほしいんだけど…」というご
依頼はまず皆無といっていいと思います。少なくとも私は聞いたこ
とがありません。人間は欲深い生き物で、一円でもプラス収益にな
る事を望むのは当然の事ですものね。でもそれでいいのでしょうか？

売上が伸びない、利益が上がらないのは当然理由があります。まず、
必要なものは増やし、要らないものは即刻排除する（決断をする）。
客観的に交通整理をし「売上を上げるための土台作りを指南する」
のもコンサルタントの重要な任務だと言えます。彼の場合、企業規
模や業種にもよりますが、豊富な実務経験と人脈により、約３ヶ月
で売上利益アップの“目途をつける”ご支援が可能です。まずは、
キレイサッパリ、心機一転、“ゼロ”にリセットし、スタートライ
ンから走り出しましょう！Ready Go〜ε=ε=ヽ*^▽^)ノ（にしだ）


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