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◇◆◇　経営革新！１００人のコンサルが語る事業成功の秘訣　　　◇
◆◇　　　　　　　　　　　　　第４３９号【08/06/11】　　　　　　　　　　◇◆
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《今回のCONTENTS》

１．『破綻回避！〜法的再生手続きと比較した私的再生の優位性』
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 田中　裕司

２．今週のおすすめセミナー
　　　　 【明日から使える売れる仕組み作り】セミナー'08！開催

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『破綻回避！〜法的再生手続きと比較した私的再生の優位性』


かつての日本では、再生スキームといえば中小企業の場合、自己破
産＝経営者の私財提供によって経営責任をまっとうするというケー
スがほとんどでした。

さらに中小企業の場合、経営者の親族等が連帯保証人となっている
ケースが多く、連帯保証人は自宅を競売にかけられたり、借金返済
の苦悩から生活が破綻に追い込まれるケースもありました。

昨今では、法律面において再建型手続きである民事再生法も施行さ
れ、民事再生法を活用することで再建を果たした企業も少なくあり
ません。

しかし、民事再生法の適用申請をしたものの再生計画が頓挫して破
産に移行した例も少なくはないのです。必ずしも全ての場合に最善
の選択肢ではないといえるでしょう。


果たして、従来の経営者が経営を継続することで生き残れるの？？

私的再生では、事業継続を大前提としながら経営者の生活や従業員
の雇用を維持し、経営内容を見直して不採算部門を整理する、とい
った再生スキームを実施していきます。

あくまで債権者と対峙するのではなく、債権者の理解を得ながら、
債務者主導で再生を果たすことが「真の事業再生」なのです。

そのため、苦悩の決断も求められることがあります。それでも最後
には目的を達成し、甦る！ことも十分に可能なのです。

要するに、経営危機に陥ったとしても正しい治し方をすれば、全部
が全部とは言わないまでも、完治する例があることを知ってほしい
のです。


では、「再生の見込み」とは何であろうか？？

会社の事業再生の見込みを見ていくためには、会社のヒト・モノ・
カネに照らして検討していく必要があるが、特に重要なのは以下の
視点であります。

（モノについては、会社の事業分野の特性、技術力、商品力等異な
るのでここでは割愛させて頂きます）


（１）収益面から見て、損益計算書の営業利益段階で黒字、若しく
　　　 は１〜２年で黒字化の見込みが確実視されるケース

（２）債権者への配当面から見て、今現在清算させた場合の配当時
　　　 点における破産配当率よりも、数年後の収益弁済額のほうが
　　　 上回るケース

　　※１つの目安として、民事再生法の最長弁済期間１０年の返済
　　　 原資と破産配当率との比較等

（３）キャッシュフローの視点から、旧債務の一時棚上げを前提に、
　　　 向こう１年間で会社の収支を検討し、少しでも繰越しが出る。
　　　 いわば資金繰り上、営業黒字であるケース

（４）債権者の視点から、会社の資産を食い潰していないか、赤字
　　　 の垂れ流しがいつ頃止まって黒字に反転するか、等


さらに大事なことは、「なんとしても事業を再生してみせる」とい
う経営者の意欲を読み取ることができるか！という視点も忘れては
ならない。

要するに、利益の見通しと経営者のやる気を総合的に勘案し事業の
「再生の見込み」を判断すべきであると思われる。


いざと言う時の信用不安を回避するための資金繰りの優先順位は？

金融機関からの新規借入に頼ることなく、いかに資金ショートをせ
ずに、信用不安を回避するか？各支払い先におのずと優先順位が出
てくる。

私的再生するにあたり、考慮する支払い先の優先順位は、


（１）従業員の給料
（２）仕入先の手形決済
（３）仕入先の買掛金の支払い
（４）社内経費
（５）借入金の支払利息
（６）租税公課
（７）借入金の元本


であります。

ところが資金繰りが厳しい多くの経営者は、むしろこの順序とは逆
の（７）→（１）に向かって、支払いしているのではないだろうか？

これでは信用不安に突き進んでいるようなものです。

ここで注意して頂きたいのは、この資金繰りの優先順位は、あくま
で資金ショートを発見した際の、再生のための緊急避難的な一時的
な措置だということ。

会社の黒字化の見込みもないにもかかわらず、単にテクニックとし
て資金繰りを操作しても、一時の延命に過ぎず、結局は損害を拡大
して、かえって債権者の方々に迷惑をかけることになってしまいま
す。

しかし、今あきらめるのは簡単です。

残された可能性が１％でもあるなら、最後の最後まで努力をし、そ
れでも駄目な時はあきらめればよいのではないでしょうか。


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《今週のコンサルタント》
田中　裕司（たなか　ゆうじ）
事業再生コンサルタンツ　代表

１９６６年福岡県生まれ。中小企業診断士。某大手都市銀行、経営
コンサルタント会社を経て、平成１８年独立。現在は事業再生コン
サルティングを展開。小売業、卸売業、製造業、建設業、サービス
業などコンサルティング経験が豊富で、様々な業種の経営改善を行
う。また経営改善計画書策定支援に留まらず、事業の中身まで入り
込んだサポートを実施。プロとしての金融機関にプロとして対応で
きることが強み。財）社会経済生産性本部認定経営コンサルタント。


《経営堂・詳細プロフィールはこちら》


《私のお薦めビジネス書》

（１）『隣の会社は“なぜ？”潰れないのか』

著者:立川　昭吾　　出版社:明日香出版

事業再生の事例を通じて再生のポイントと経営への考え方をふまえ、
その成功手法が理解できる。
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（２）『プロが教える合法的借金整理テクニック
　　　 ―実録！事業再生人の事件ファイル　営業譲渡のカラクリ編』

著者:高橋　隆明　　出版社:イースト・プレス

事業再生の解説書やノウハウ本と異なり、実際の場面でどのように
対応したのか小説形式で参考になる。
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《今週のコンサルタント・インタビュー》


●コンサルタントになったきっかけはなんですか？


　 銀行に入り企業に融資をする仕事を通じて、中小企業のお役に立
　 てる仕事をしたかったため。


●コンサルタントとして一番心掛けていることはなんですか？


　 お客様である中小企業の再生。


●コンサルタントを活用する企業にアドバイスを！


　 人と同じように企業も病気になることがある。
　 ちょっと調子が悪いと思ったら病院で診てもらいましょう。


●ＰＲ


　 事業再生.comは、２名の銀行出身かつ中小企業診断士からなる
　 事業再生専門のコンサルタントチームです。


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☆☆今週のおすすめセミナー☆☆

【明日から使える売れる仕組み作り】 セミナー08’開催！

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《編集後記》
今週ご登場頂いた田中裕司さんは、個人活動のほか【事業再生.com】
を運営されています。事業再生.comとは、メンバー全員が大手都市
銀行や信託銀行出身で、経営コンサルタントの国家資格である中小
企業診断士保有者という“事業再生専門コンサルティングチーム”。

金融機関への返済条件変更交渉、事業譲渡、会社分割、Ｍ＆Ａ等の
手法を用いた事業存続など、事業再生に関してトータルなお手伝い
が可能です。また何といってもＲＣＣ（整理回収機構）にて債権回
収や不動産取引も多数経験がありますので、各金融機関の債権回収
部門の思考パターンを熟知しているところが強み。事業再生をお考
えの経営者様には、強い味方になってくれること間違いナシです！

ちなみにyahoo検索「事業再生」で不動の１位になっているそうで、
そのものズバリのネーミングセンスに感服（＾◇＾；）（にしだ）


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◆◇　発行元：経営コンサルタントの購買代理エージェント　◆◇
〜御社の課題に最適な経営コンサルタントを無料でご紹介します！
《株式会社コンサルジェント》　http://www.consulgent.co.jp
◆経営コンサルタント探しの『経営堂』 http://www.keieido.net
◇研修・セミナー講師探しの『研修堂』http://www.kenshudo.net
〒103-0023　東京都中央区日本橋本町1-10-2きめたハウジング６Ｆ
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