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◇◆◇　経営革新！１００人のコンサルが語る事業成功の秘訣　　　◇
◆◇　　　　　　　　　　　　　第５０２号【09/09/02】　　　　　　　　　　◇◆
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《今回のCONTENTS》

１．『業界の慣習の裏に勝機（商機）あり』　　　　中嶋　竜太郎

２．今週のおすすめセミナー（9/18　東京）
　 政権交代に対応【派遣先指揮命令者の為“派遣法対策セミナー”】


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『業界の慣習の裏に勝機（商機）あり』


「新規事業の成功の確率は５％。２０回チャレンジして１回成功出
来るかどうか」。

新規事業にチャレンジを繰り返している経営者の方々から多く聞か
れたコメントです。

テーマのタイトルは、私のポリシー。新規事業の成功のみならず、
成長が鈍化している既存事業の改善にも当てはまるキーワードです。

会社や業界にとって「正しい」かどうか、あるいは「いい商品だか
ら必ず売れる」という基準で事業構築を考えると、道を誤る事が多
いようです。

「造り手の理論だけではなく買い手の理論でも物事の事象を考えて
みる」。当たり前の様ですが、この当たり前の事を真剣に考えて実
践できるかどうかが、実は事業の成功の秘訣なのです。

事例を二つご紹介します。


（１）通信機器総合商社にて

売上規模の更なる拡大の為、新規事業で既存商品より一桁単価の高
い新商品Ａを導入し、マンパワーとして営業部のエース級を選抜し
たチームを編成しました。

経営者の考えは、「１０万円の商品を売る為の営業の努力も、１０
０万円の商品を売る努力も同じ事」。

エース級の営業マンの考えは、「高単価商品を売った方が歩合給も
多くもらえる」。

労使共に利害が一致し、事業がスタート。

結果、新商品は３ヶ月たっても一台も売れず、既存事業は、エース
級営業マンを新規事業にもっていかれ売上ダウン。一旦、新規事業
を中断しエース級達を既存事業に戻したものの、更なる落とし穴が
・・・。

３００台もの商品買取契約を製造メーカーと結んでいた為、在庫の
山を保管する為の倉庫代、及び手形決済の為の資金繰り。

エース級達も、完全に自信喪失に陥って既存商品すら思うように売
れなくなってしまい、「更なる売上規模拡大構想」は、「会社の財
務と売上を正常なレベルに戻す為の組織再編と社員のモチベーショ
ンアップに労力を費やす構想」へと変わったのです。


（失敗の原因）

新商品Ａは非常に優れたものでしたが、商品Ａを開発したメーカー
と、導入した販社が共に営業対象の当該業界について、まったくの
素人でした。このため、「業界のタブー」を知らずに商品の技術力
に酔って盲進してしまったのです。

「業界のタブー」とは。。。

かつて、大手スポーツ用品メーカーが商品Ａより性能の劣る類似商
品Ｂを製造販売した折、物珍しさから業界で一時的にはやったもの
の、導入した施設では、顧客の回転率が極端に落ちてしまい売上ダ
ウンする施設が続出し、返品、クレームの山。

このため当該業界では、この手の商品は、既に「タブー」とされて
いたのでした。

高い授業料にはなりましたが、この失敗を教訓とし、その後の新規
事業は、商品とニーズを綿密にリサーチを行い、時代を先取りした
企業へと変貌してゆきました。


（２）上場住宅メンテナンス企業にて

一部上場を果たし、更なる事業規模拡大の為、四つの新規事業ＡＢ
ＣＤを同時に着手。

内三事業（ＡＢＣ）の責任者は、既存事業の営業部長から選任。事
業Ｄは、１０年前に一度トライして大失敗した事業であったため、
社内の幹部はみな関与を尻込み、事業Ｄは責任者を外部から招聘し
スタートしました。

結果、二つの事業（ＡＢ）は一年で撤退、さらに二年後もう一つ
（Ｃ）が中止、残った最後の事業Ｄは、開始から三年後、会社の売
上の三割を占め、現在はその事業が会社の本業になりました。


（理由）

撤退、中止した三事業（ＡＢＣ）は、他社でも新規事業で類似商品
を扱っていた所もあり、一時期話題になった事業ではありましたが、
それを本業とする他企業は皆無でした。

つまり、成功のトラックレコードがない事業だったわけです。そし
て残念ながら、社内に「戻る場所」がある人が、新規事業の責任者
として成功した例をあまり聞いたことがありません。

それでは最後の事業Ｄはなぜ成功したのでしょうか？

事業Ｄは世の中に必要不可欠な事業でありましたが、クレーム産業
でした。かつ１０年前社内でもトライし失敗しています。

「なぜクレームが起きるのか？」外部から招聘された責任者は、そ
の「原因」を発見します。

それは、この業界のだれもが、クレームが起きたときに「そんなも
のだ」「仕方のない事だ」とあきらめ、開き直っていた事だったの
です。それが何十年もの間です。

責任者は業界の慣習にメスを入れ、あえてタブーに挑戦。顧客の目
線だけでなく、施工業者、受注者、三者の満足度を高める方法を考
案し実践した結果、事業Ｄが成功したのです。

きれい事のように聞こえるかも知れませんが、どの立ち位置にいた
としても、自分だけが得をする要求が通る事業など継続出来るはず
はありません。

ちなみに、新規事業立ち上げの為に、外部から招聘された責任者は、
もし事業立ち上げに失敗すれば、戻る場所などありません。

「イノベーション」。
技術革新という直訳だけではもったいない言葉です。

１９６４年生まれ。福岡県出身。デベロッパーにて、新規事業開発
で実績を上げ、その後、通信機器総合商社、住宅メーカー及び住宅
関連企業数社で主に新規事業・新規出店、低迷事業の改善等の仕事
に従事。ベンチャーキャピタルにて投資先企業の業績回復及び成長
促進の為、ハンズオン型ベンチャーキャピタリストとして、ターン
アラウンドマネージメントを実践。企業内にて事業構築とコンサル
の実績を積み、経営コンサルタントとして独立。主に、新規事業開
発、低迷事業・企業の経営改善に主軸を置く。


《経営堂・詳細プロフィールはこちら》


《私のお薦めビジネス書》

『マッキンゼー式　世界最強の仕事術』
著者：イーサン・Ｍ・ラジエル　　出版社：英治出版

世界最強のエリートコンサルファームの難解な理論武装書かと思っ
ていましたが、「ビジネス経営問題をどのように考え、解決を目指
していくか」を、意外にアナログ的手法を効率よく駆使し、高度な
理論をいかに判りやすくプレゼンし、理解を得るかがテーマとなっ
ており、本の（はじめに）に「最初から順に読み進める必要はあり
ません。興味を惹かれた箇所から取りかかるのがいいのでは」と書
かれていましたが、結果、一日で読破。目からウロコのビジネス書
です。
http://www.amazon.co.jp/o/ASIN/4901234110/consulgent-22/ref=nosim



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《今週のコンサルタント・インタビュー》

●コンサルタントになったきっかけはなんですか？


　 企業にて、常に新規事業や、問題山積の事業の解決の仕事に従事
　 してきた結果が、コンサルタントへの道に繋がったのだと思いま
　 す。


●コンサルタントとして一番心掛けていることはなんですか？


　 孤高の経営者の方々の、良き軍師役を務めること。


●コンサルタントを活用する企業にアドバイスを！


　 「傍目八目・岡目八目」と言う故事、その状況にご自身が置かれ
　 てると気付いた時が、まさにコンサルタントを最大限に活用でき
　 るときではないかと思います。


●ＰＲ


　 ハンズオン型、すなわち新規事業及び経営改善をより実践的にア
　 ドバイスさせていただくコンサルを行っており、継続性のある収
　 益基盤の構築を確立する為のお手伝いをしています。


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☆☆今週のおすすめセミナー／主催：キャプラン株式会社☆☆

『派遣先指揮命令者ための“派遣法対策セミナー”』
http://www.keieido.net/caplan/02.html

〜実際に職場で派遣社員を使用される方向けに
派遣法の理解を深めていただける研修をご用意しました！〜

労働者派遣法には細かな規定があり、派遣社員を受け入れる企業の
担当者はそれらを理解しなければなりません。現在の契約が適切か
どうか不安、法令順守の為に労働者派遣法のポイントを知りたい、
などお考えの皆様に、実践的で適切な派遣活用法をご理解いただき、
健全な労働者派遣の活用のお手伝いをさせていただければ幸いです。

【セミナープログラム 】
１．行政の動き
２．労働力需給調整
３．使用責任
４．偽装請負とは
５．景気の悪化と派遣
６．派遣契約の業務
７．今後の法改正の動き
　　 ・・・政権交代での派遣法改正の動きをタイムリーにご紹介！！

●日時：2009年9月18日（金）
【午前の部】10：00〜13：00
【午後の部】14：00〜17：00

●場所：コンフォート（外苑前駅より徒歩3分）
●費用：14,700円(税込/1名様) ※複数申込割引あり
●対象：派遣先指揮命令者、派遣先ご担当者、人事・総務ご担当者
●講師：石野　琢也氏（キャプラン契約講師）

▽▼詳細＆お申し込みはこちらから▼▽
http://www.keieido.net/caplan/02.html

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《編集後記》
今週のコンサルタント中嶋竜太郎さんは、新規事業の立ち上げや事
業の再生が専門。これまで上場企業やベンチャー企業で、主に新規
事業や低迷事業の改善コンサルティングを数々行ってこられました。

現在は「業界の慣習の裏に、勝機(商機）あり！」をモットーに、
活動されています。特に耐震免震住宅メーカーやアパートメーカー、
住宅メンテナンス企業などの役員を歴任されていますので、住宅関
連のお仕事を得意とされています。また業績が低迷した営業所のテ
コ入れでトップ業績に導くなど、営業ノウハウもバッチリです〜♪

裏事情に詳しいのもポイントが高いですね！また経営に携わった企
業には倒産もあり、成功による栄光と失敗による挫折を味わった経
営者を身近でサポートしてきた経験は、危機管理能力やバランス感
覚を必要とするコンサルタントの仕事に活かされているといいます。

さらに雰囲気もバッチリで、安心してお任せできる！といった印象
ですゾヨ。プロフィールのお写真は厳しそうなお顔をされています
が、その実態は優しい紳士ですので、ご安心を(*^▽^*)/ （にしだ）

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◆◇　発行元：経営コンサルタントの購買代理エージェント　◆◇
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