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《今回のテーマ》 『品質とイノベーションの両立が求められている』 |
こんにちは!!コンサルジェント西日本担当の廣川です!
すっかり暖かくなって来ましたですね。ただ、朝晩は油断すると、少し寒くなったりで意外に風邪をひいたりしている人も多いようですので、ちょっと注意が居るかもしれませんね。
さて、やっぱり気になるアベノミクス政策です。株価は上がり、円安傾向という事で国内製造業が一息ついているとの見方も有り、実際に今期のトヨタなど、自動車業界は非常に経常利益を押し上げていると報道され、調子が良いようです。
(懸念されるのは国債などの金利上昇傾向との事ですが、暴騰すると日本政府の財政が非常に悪くなるというリスクを相当含んでいると言われ、実は中期的に非常に 問題がある様ですが・・・)
一方で、電機産業も少しは良くなっているようですがまだ足取りは弱そうです。重電系の日立、東芝などは良いようですが、家電系のパナソニック、ソニー、シャープ、富士通などは変わらず厳しい状況のようです。
自動車業界と電機業界の差には、海外生産比率の違いも有る様で、やはり自動車業界の方が海外生産が進んでいます。それと、いわゆる製品のコモディティ化が家電の方が進んでしまっているという事も大きな要因と言われていますね。いずれにしても、自動車業界の方が円高状態でも利益が出やすい体質を早く整えていて、円安効果が利益に直結しているという構造かと思われます。
この状態について、マスコミや世論調査で安倍政権の評価は概ね高いようですが皆様はどうお感じでしょうか?
私個人としては、株価が高い事で、企業の財務状況は良い方向になりますし、円安傾向は日本の高い付加価値の肝になる輸出型製造業をバックアップする効果があると思いますので良い面は認めますが、何か土台に不安定さを感じています。国内需要への適切な対策が見えない方向で行けば、いわゆる格差を産む方向性であるという事が気になります。
格差を産む方向性とは、つまり、中小企業や中小企業に勤める会社員の給料が上がらない〜日本内需に直結する中間所得層の可処分所得が上がらない、という状況に有ると思われます。安倍政権首脳も、給料を上げてね!!なんて言ってましたが、今のところ殆ど無いですし、一部の大手企業のみ(ローソン等)という状況です。
株価が上がって喜ぶのは証券会社とお金持ち、円安で儲かるのは大手企業で、下請け会社はそのおこぼれを時間差でもらいますが、大企業は世界的な変化が大きいリスクのヘッジで(下請けの利益率
が大きく上がる事なく)、内部留保や配当に回すという状況になっています。
いつか来た道、小泉政権のミニ円安輸出増バブルと同じじゃん!みたいな事にならないようにして欲しいというのが本音です。この辺のリスクについて アベノミクスは歴史を学んでいない、という東洋経済さんの記事がありましたので、ご興味ある方はご参照下さい! http://toyokeizai.net/articles/-/13167
※こちらの記事には、小泉政権で好景気でも給与が上がらず、日本の土台が相対的に弱くなってしまった事と、円安で大企業だけ守る政策の結果、一般庶民が本当に苦しんでいる韓国の状況を学ぶべきという内容が載っています。
上記の続きで、更にいいますと、最悪のシナリオは、給与が上がらず、物価だけ上昇し、追い打ちで消費税は物価上昇2%達成しました〜と上げられたら・・・消費税で国家財政はよくなると思いきや国債金利が上昇し過ぎて、結果的に相殺してしまう・・・という事になったら本当に最悪ですよね。
おまけにTPPで農業、金融・保険業界、医療業界が外資に相当な利益を取られるなんて事も想定されたりして・・・うわ〜暗い想定です(ちょっと暗すぎかもですが )。ここでちょっと視点を変えて、前向きな考え方もしてみます(苦笑)。
松下幸之助さんは、景気が良いのも良し、景気が悪いのも又良し、とような言葉を残したと言われています。その意味は景気が悪い時こそ足元の改善が進むという事ですが、まさに今、変わり目にあるという認識で見ると、変化にチャンスは付き物です。
一見して悪条件に見える条件の中に良い条件付けが出来るチャンスを見出す事が非常に難しいですが、大事な事は論を待たないかと思われます。その為の方向性で、仮説を立てて見るとしますと、私の
個人的な意見で恐縮ですが、2つの方向性、
1.品質向上
2.イノベーション
の両立が求められていると感じています。
またまた、当たり前だよ、それが難しいと言われちゃいそうですが、そのとおりで御座います(笑)。ちなみにイノベーションの定義については、下記の定義が出ていました。
イノベーション(innovation)とは、物事の「新結合」「新機軸」「新しい切り口」「新しい捉え方」「新しい活用法」(を創造する行為)のこと。一般には新しい技術の発明と誤解されているが、それだけでなく新しいアイデアから社会的意義のある新たな価値を創造し、社会的に大きな変化を齎す自発的な人・組織・社会の幅広い変革を意味する。つまり、それまでのモノ・仕組みなどに対して全く新しい技術や考え方を取り入れて新たな価値を生み出して社会的に大きな変化を起こすことを指す。
イノベーションと言っても、iPhoneでもよく言われますが、既にあった技術でハードを組み合わせて、更にアプリを格安で製作・販売できるitunes(AppStore)のソフトの半永続的供給インフラを更に組み合わせて出来た物です。
この視点とやり切るリーダーシップがジョブズさんが、ものすごく素晴らしい所と思います。(実はiPhoneの部品の大半は日本製という事も言われてましたね)
上記の2つの逆に近い方向性を言いますと、
1.模倣
2.コスト
になりますでしょうか。
単純に模倣とコストが悪い、という事では有りません。これは非常に大事な事で有ります。これを実現する為の製造物流などの工夫や改善は沢山含まれていると思いますので、これはこれで非常に大事
なのですが、相対的に少子高齢化の日本においては、品質とイノベーションを両立する事が益々大事になってくると思われます。
日本は、伝統的に模倣してコストを下げる改善活動が非常に上手く、真似するだけでなくそこに付加価値を付けて取り込んでしまう事も上手いのですが、コスト競争力は、アジアなどの人件費を考えると
どうしても勝ちにくい条件になっていますので、如何に、伝統的な模倣とコストを下げる改善の良さを残しつつ、今までも、世界でも最高水準の品質に苦手なイノベーションを強化する事が大事ではな
いか、と思う今日この頃です。
最後にもう、40年も前にイノベーションの企業にとっての大事さをドラッカー氏が述べておられます。『そして企業こそ、この成長と変化のための機関である。したがって、企業の第二の機能はイノベーション、すなわち 新しい満足を生み出す事。よりよく、より経済的な財とサービスを供給しなければならない。企業そのものはより大きくなる必要はないが常によりよくならなければならない。イノベーションとは、科学や技術そのものではなく、価値である。組織の中ではなく組織の外にももたらす変化である。イノベーションの尺度は外の世界への影響であるイノベーション戦略の指針はより新しく、より違ったものでなくてはならない』
ドラッカー氏は、本当に深いですね。もしドラで泣いてしまった私はその時少し恥ずかしかったですが、意外にも聞いてみると他の方にも居てました(笑)。特にマネージャーの資質について『人を管理する能力は議長役や面接の能力を学ぶことは出来る。管理体制、昇進制度、報奨制度を通じて人材開発に有効な方策を講ずる事も出来る。だがそれだけでは十分ではない。根本的な資質が必要である。(才能ではない)真摯さである』
この視点〜人間をしっかり見ている所に感銘したりしました。ドラッカー氏は、イノベーションに最終的には人のマネジメントや知識労働の向上が大事と言われているのでは無いかと感じる次第です。
ちなみに営業的でちょっとやらしいですが(苦笑)、是非、弊社もドラッカーの専門のコンサルタントで非常にお勧めの先生や知識労働の重要なスキルであります、マネジメント、リーダーシップ、ロジカルシンキング、プロジェクトマネジメント、組織改善などのお勧めの先生が居られますので是非、一声おかけください。(本当にお薦めです)
微力では有りますが、中小企業の発展に、弊社も役立てるように頑張って参りたいと思っていますので、又今後とも何卒宜しくお願い申し上げます。
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■株式会社コンサルジェント/「経営堂」運営会社 取締役 廣川智彦 |
1968年大阪府生まれ。立命館大学卒。マツダ株式会社を経て、コンサルジェントに勤務。趣味はアメフト観戦。営業は腰の低さが命!と言いながら、意外とマイペースなタイプです。モットーは『闇夜に人の前に灯火を点せば、我が前も明るき』という?かなり爺くさいかも。口癖は、「まことに恐縮でございます」。 |
メッセージ:「皆さまの経営課題にお応え出来るコンサルタントをご紹介して参ります。450名の提携コンサルタントと共にご協力頂きながら、事業発展の一助が出来ましたら有り難いと思っています。動く事が取り得ですのでお気軽に一声お掛け下さい!」 |
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