おはようございます。
本多泰輔です。
ハリーポッターの最新刊が発売されました。早いもので次で完結。今回はラス前ですからちょっと読んどこうかなという気もします。でも、ブックオフに並ぶのも時間の問題という気もしますので、どうしようかなと思っています。
古書業界(ブックオフは古書業界ではありません)ではベストセラーは最も商品価値のないものなんだそうです。たくさん出回りすぎて古書としての価値がないのだとか。だからあれほど売れた『窓際のトットちゃん』も『日米会話手帳』も古書店には出て来ないのですね。
戦前に一大ブームとなった円本、『現代日本文学全集』『世界文学全集』などは、時々ぼろぼろになってるのがバラ売りされてますけど、私はせっせとそういう昔のベストセラーの名残を集めています。
『ハリーポッター』も10年後に上下間セット200円で青空市場に並ぶのでしょうか。
ところでブックオフの社長にパート出身の女性が就任するとか。吉野家の安部社長もアルバイトから社長ですから、探せばそういう人はたくさんいるのでしょうな。派遣から社長になった人もいますし。
では本編です。
■企画会議で3回ボツ、にもめげず
樋笠:武井さん、ついにデビュー作ですね!おめでとうございます。
【NLPでリーダー脳力をグングン高める法】
武井:コンサルタントとして独立する前から、漠然と、本を出したいと思っていましたので。周りの方々からも、名刺代わりに著書があったほうがいいよ、というアドバイスもよくいただいていました。
樋笠:いつ頃から、出版に向けた行動を開始されたんですか?
武井:おととし位でしょうか。まずは企画書をつくって、人づてに紹介された出
版社に送ってみたり、会合で出会った人に頼んでみたりしていました。
それで、ビジネス系の出版社に3社、企画書を見てもらったんです。結果、3社とも「企画会議」でボツになりました。理由はそれぞれ違っていたんですけど。けっこう期待もしていましたんで、本当にガッカリしました。
樋笠:そうでしたか・・・。その頃いちど、本多さんとも会ってアドバイス戴きましたよね。
武井:はい。あの時も「このテーマでは売れない」と言われまして。実際にボツになったうちの1社は同じ理由でした。最初は、後継者をターゲットに絞りこんでいたんです。それでは販売部数が見込めないと言われました。
他には、同じテーマの本がすでに決まってしまったとか。本当かどうかは知りませんけど。正直、断られた度に、勉強させてもらって、手直しをして、の積み重ねです。
いまにして思えば、最初の企画で通ってしまっていたら、つまらない本になっていたかも?と思います(苦笑)。
■10年以上前の不思議な縁で
樋笠:結局、今回はVOICEさんから出版されていますが、こちらに決まった経緯は?
武井:昔、私が10年以上前に家業の寝具商社を経営していた時代に知り合っていた出版社の社長と、偶然、あるパーティーで再会したんです。
それで世間話で、実はいま出したい企画があって出版社を探しているという話をすると、社長から企画を送って下さいと言われて、ダメもとで企画書を送りました。
実は私のパートナーに占星術師がいらっしゃって、占ってもらうと、この悪い流れを変えるには、誕生日に良い方角の場所で過ごすのがいいとアドバイスされまして。それで去年の8月の誕生日は、わざわざ長崎へ行って過ごしたんです。
それで長崎から帰って来た日に、出版が決まったという電話をもらってビックリしました。
樋笠:まさに星に願いを・・・の思いが実現したんでしょうね!決まってから、執筆はスムーズに進みましたか?
武井:だいぶ企画も練っていたつもりですが、書いているうちに、社長や編集者の方からも沢山アドバイスを戴きました。とくに、ビジネスの現場で応用できる本にするために、事例のシーンを実際の仕事の場面に変えたり、かなり手を加えました。
それから、やはり自分自身の経営者としての体験やコンサルタントとしての体験を盛り込むよう意識しました。他人の本を読んでいても、やっぱり著者の体験がいちばん参考になると感じていましたので。
執筆期間は3ヶ月くらいですね。断片的に書いていましたので、データベースのようなものが出来上がっていましたので、執筆自体はさほど大変ではなかったです。かえって文体などの修正や校正に時間がかかったな、という印象です。
この本は事例やエクササイズをはじめ、かなりぎっしり内容が詰まっていますが、自分の性分として、あんまり手を抜きたくなかったんで、本当に書きたいことを盛り込んだつもりです。出来上がってみると、2冊分位の内容はあったかな、と思っています。
■日本のNLPの第一人者に褒められて・・・!
樋笠:さて、ちょうど発売されて1ヶ月になりますが、出版された感想や、まわりの反響はいかがでしょうか。
武井:まず、家内もNLPマスタープラクティショナーなんですが、原稿のチェックやアドバイスも熱心に手伝ってくれました。
出来上がった本に、感謝を込めてサインして手渡したら、うれしそうにニッコリ笑ってくれました。
それから『NLPのすすめ』を日本で初めて翻訳した第一人者である橋本敦生さんから「この本は日本人が書いたNLPの本の中では一番出来がいい」とおっしゃって頂いて、天にも昇る気持ちでした・・・。
それからVOICEの堀社長には、本当に感謝しています!周りからの反響は、最近コーチングやNLPを勉強されている方も多く、そういった専門家の方にもよく読まれていると聞きます。
私としては、帯にも書いたんですが、経営者が使える実践的なNLPをという思いで書きましたので、経営者の方に読んで役立ててもらえれば嬉しいですね。
■メルマガ活用のすすめ
樋笠:では、最後に。これから出版デビューを目指している方へのアドバイスをお願いできますでしょうか。
武井:私の場合は、メールマガジンの執筆が役立ちました。発行サイクルを決めて、強制的に書く習慣になっていましたので、コツコツとその時々に感じたことをネタとして書き貯めることができたんじゃないかと思っています。
けっこう、1年前に経験したことって、忘れていることが多いんですね。クライアントの現場で感じたことや出来事を、そのタイミングで書いていましたので、あとで読み返しても思い出すことができました。
最近では、ブログも一般的ですし、こういった仕組みをうまく使うのも手だと思います。それから、アカデミーヒルズでNLP入門講座の講師を2年間やってきていますが、人に教える機会や人前で話す機会があれば、執筆にも大いに役立つのではと思います。
樋笠:実践的なアドバイス、ありがとうございます。武井さん、次回作の予定や今後の目標はいかがでしょうか。
武井:最近は、だんだんと企業の人事部の方にもNLPというものが認知されてきましたし、NLPをベースにした企業向け研修をやっていきたいですね。
次回の執筆は、自分のライフワークである、二代目経営者や、同族企業に関するテーマを書きたいです。最近、アメリカでも同族企業が見直されて研究が進んでいるようですので、そういったトレンドも含めた本が書ければと思っています。
樋笠:本日はお忙しい中、インタビューありがとうございました!
■まとめ
再び本多です。
武井さんにお会いしたのは昨年だったと思います。
それにしても著書を出版されたことはおめでたいことです。
百の企画書よりも人間関係でしょうか。
人脈は大切ですね。
さて、次回はいまさらですが出版業界の基本的構造についてやります。出版業界の構造がわかれば自ずと出版社への働きかけも見えてくるものと思います。
ではまた次回。
………………………………………………………………………………
◆◇今週のおすすめビジネス書◇◆
【NLPでリーダー脳力をグングン高める法】
著者:武井 一喜 出版社:ヴォイス 価格:¥1,890(税込)
●経営者の経験が生きている実践的な本!(出版社の紹介)
最近はNLPをビジネスに応用する本も増えてきましたが、著者、武井さんは中堅企業経営を経験。深い経験をつまれた方です。ビジネスの現場で深い経験をなさった方とそうでない方とでは、NLPのスキル応用例をみたとき、勘どころのはまり方が違うような気がします。武井さんはNLPの中でも主にディルツの考えを説き明かし、わかりやすく、すぐにも使えるように書いています。「経営者」「チーム・リーダー」に特に役立つでしょう。個人としての人間的な成長なくして、会社の成長、ビジネスの成長なし、という考えは、まさに正しい。そしてその成長にNLPというツールがぴったりなのです。この本には様々なツールが即使える形で詰まっています。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
《著者プロフィール》
武井 一喜(たけい かずよし)
WellSpring ウエルスプリング代表
1956年、名古屋に生まれる。慶應義塾大学経済学部卒業。コロンビア大学ビジネススクール経営学修士(MBA)。NLP研究所認定マスタープラクティショナー、トレーナートレーニング修了。世界青年会議所認定トレーナー。キャラクター商品メーカーを経て、家業の寝具製造卸会社に勤務。新規事業プロジェクト「ワンズオウン」の立上げ4代目社長。その後IT関連の起業に参加。2003年、WellSpringを設立し二世経営者の事業継承サポートを中心にコンサルティング、研修、講演、コーチング、執筆活動を行っている。
《参考コラム》
『二代目経営者のジレンマ』
|