おはようございます。
本多泰輔です。
ネットリテラシーとよく云われますが、世代が古いせいかネット上の文章は印刷された出版物よりもいくらか割り引いて見られるのではないかという気がしてなりません。
何人かにテキスト文章を出力紙で見せ、その後同じ内容をレイアウトを整えた印刷物で見せたとき、間違いなく印刷物のほうを絶賛します。
インタビュー記事の場合、「こんないいものになるとは思わなかった」と言う人も珍しくありません。
そういう前提があることを頭に置きながらネット上の文章を眺めるのですが、ニュースひとつとってもなぜかネットの記事には感心できません。なにか緊張感が薄いように思われるのです。
あ、このメルマガの緊張感の無さはねらったものですよ。
人類は何100年かの間、紙に書かれた文字を見続けてきた結果、「文字は紙上に」という記憶が遺伝子の中に刷り込まれてしまったのでしょうか。
いずれにせよ、こうした意識せざる価値観が人々の中にある限り、出版の生き残る途はあるのでしょう。もはや文明というよりは文化になりつつあるのかもしれません。
では本編、樋笠社長のインタビューです。
■美容院のオーナー経営者からコンサルタントに
樋笠:後藤さん、本日はありがとうございます。どうぞよろしくお願いします。
まずは今回、本を出されたきっかけからお聞かせください。
【ダメ社員がプチ経営者に変わる!最強の社員マネジメント】
後藤:ちょうど1年くらい前から、理美容店向けの会員制コンサルティングを始 めたんですね。そこで売上アップに並んで、社員マネジメントに悩んでい る人がこんなにも多いのか・・・と実感しました。
その会員組織で提供していたノウハウ(テキスト)をベースにして、理美容店だけでなく、もっともっと広く世の中の経営者に伝えたいと思ったのがきっかけです。
樋笠:なるほど。確かに社員マネジメントに悩みをもつ中小企業経営者は多 いですね。この本の帯には、
『やる気のないフリーターギャル、居眠りばかりしている美容師、毎日遅 刻のパート主婦・・・目標もない優秀でもないそんな人材をスーパー社 員に変える』
と刺激的なことが書かれていますけど。そんな方法があったら教えて欲しい!って思いますよね、確かに。
後藤:自分自身も美容師や日焼けサロンの現役経営者なんですが、社員マネジメントの本や情報もいろいろ勉強したり、自分でもさんざん試したりしてきたんです。
ところがそういった情報の多くは、大企業の論理で書かれていますよね。私みたいな中小企業のオーナーには腹に落ちな
いといいますか、役立たない。
そもそもレベルが高い社員を前提としていますから実行できない、ということを思い知らされました。
樋笠:そうやって現場で苦労された実体験が、この本にはよくにじみ出ていると思います。実際に本を出そうと思ってから、どういった行動をされたんんでしょうか。
■企画書を書かず、いきなり執筆、スピード出版
後藤:よく出版社に売り込むためには「企画書」を書け、と言われますね。 私の場合は、非常識なんですが、いきなり全部書いてしまったんです。
それはもう「どうしても出すんだ!」という気合いですね。
2ヶ月くらいで一気に書き上げました。その本(のようにした小冊子)を、類似のテーマで本が出ている出版社をピックアップして、郵送しました。
樋笠:それはすごい勢いですね・・・確かに非常識な方法かもしれません。 それで、反応は?
後藤:3社からオファーがありました。結局、一番最初に返事をもらって、 こちらの伝えたい趣旨を一番よく理解して下さった総合法令さんにお願いすることになりました。
ただすんなり決まった訳でなく、総合法令さんからも「他の出版社にも送っているでしょうから、本当にうちで出したいと思ったら連絡を下さい」 と言われたんですね。
それで私も他の2社ともお話したんですが、やはり最終的に編集者の熱意がいちばん強かった総合法令さんが良いな、と。数ヶ月後、この6月に初めて東京で面談して、正式契約して、7月25日に発売となりました。
樋笠:6月契約ですか?それは早いですね・・・。驚きました。
後藤:もともとの小冊子から、ほとんど直していないんです。若干、文章が生意気な書き方をしていたので(笑)、そういった文体を多少変えたくらいで。ほぼ、そのままです。
樋笠:もともと後藤さんは美容師(技術者)出身ですよね。一気に本を書 けるコツがあったら教えてくださいませんか?
後藤:とくべつ書くことが好きという訳ではなかったんですよ。自分の考えを伝えるために、テキストや、レターを書いているうちに慣れてしまった、というのが正直なところです。
■ギャル店員・主婦パートを動かす極意とは?
樋笠:この本の主題は、理美容業界だけでなく、ごく普通の中小企業の パート・アルバイトを含む社員のマネジメントだと思うんですが。どうい った点を一番伝えたかったんでしょうか。
後藤:アメリカのオープンブックマネジメントに近い考えかもしれませんが、も う少し、経営者の考えはもちろん、数字も社にわかりやすくオープンに すべきだと思っています。
私がとくに心がけていることは、ギャル店員であれ主婦パートであれ、
『いかに経営者と同じ映像を見てもらうか』ということに尽きます。
もちろん、経営をすべてやれ、なんて言うつもりはありませんし、そんなことは本人も望んでいないでしょうから、全体の絵の一部でも、その子たちの目線でわかりやすい形で、同じ方向を目指してもらう。このことがいかに人を変えるかを痛感しました。
とかく、社員が言うこと聞かない、レベルが低い、と言って悩んでいる経営者に限って、閉鎖的というか情報をオープンにしていないことが多いですね。
隠しごとをして、自分に都合のいいことだけ言って人を動かそうとしても、人間そんなにバカじゃないですから。
実際にちゃんと社員参加型の仕組みをつくって、伝えるべきことを伝えてやらせてみると、結果を出してくれるものです。
そんな風に自分で実際にやってみて成功した具体的な方法や、 ツールを、この本では紹介しています。
■心の底から湧き出る、伝えたいものがあるかどうか
樋笠:なるほど。社員が動かないといって一人バタバタ走り回っている経営者にはぜひ読んでほしい内容ですね。それでは最後に。これから出版を目指すコンサルタントの方
にアドバ イスを戴けませんでしょうか。
後藤:本を書いて自分がメジャーになれる、というのは結果であって目的ではないと思います。
「自分はこれを世の中に伝えたい!」
「これだったら誰にも負けない位に熱く語れる!」
というように、自分の心の底から湧き上がってくるような内容があること。そしてそれをいかに上手く伝えるかが大切だと感じています。
もちろん、ただわがままに自分の言いたいことを書きなぐるのはNGですから、読者が知りたいこと、読みたいことを考えて構成をよくよく考える必要はありますよ。
樋笠:わかりました。自分の伝えたいという熱い思いと、読者の知りたい情報を、うまくマッチさせることが大事なんですね。後藤さん、本日はご多忙の合間にありがとうございました!
■あとがき
旧知の出版社が新たに文庫を始めました。
今月10点を創刊したのですが、その展開力に驚いたのがなぜか畑違いの超大手老舗の総合出版社たち。旧知の版元の展開と歩調を合わせるようにかなり大規模な文庫のフェアを続けています。
ま、夏の文庫フェアを引っ張っているだけかもしれませんが、見ようによっては彼らの生命線が実は文庫にあることを物語っているのかもしれません。
各社とも死活を制する生命線というものがあり、そのジャンルでは周辺の動きに殊のほか敏感ですから。
文庫といえども平積みでなければ売れないといわれる今日、強力な多面展開を図る新規参入者の出現は、大手といえども楽観視はできないのでしょう。
旧知の版元さん、大手に屈せずぜひ頑張ってください。
ではまた来週。
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◆◇今週のおすすめビジネス書◇◆
【ダメ社員がプチ経営者に変わる!最強の社員マネジメント】
著者:後藤 勇人 出版社:総合法令 価格:¥1,365(税込)
《出版社/著者からの内容紹介》
もしあなたが、経営者としてビジネスオーナーを目指すなら、この本は必読です!経営者(あなた)のやる気だけが空回りしていませんか?
★「うちの社員は、何度言ってもわからない!」
★「うちの社員は、まったくやる気ない!」
★「うちの社員は、レベルが低くて困る!」
★「社長の私がいないと会社がまわらない!」
★「売り上げが上がらなくて困る!」 などなど、
社員教育に悩みが尽きないとお嘆きの経営者様へ、
目標もない、優秀でもない、
そんな人材をスーパー社員に変える超成功法!
成功のカギは「経営という名のゲームに参加させること」にあった!
何故なら、
◆社長一人が頑張り、空回りしている会社は悲惨です。
社長が頑張れば頑張るほど社員はしらけます。
ここで経営者の皆さんに失礼を承知で一つご忠告しておきます!
社長さん!
社員はあなたの思っているほど
無能ではありません。無能なフリをしているだけなんです。
その無能なフリをしている社員が、驚異的な売り上げを
叩き出すスーパー社員に変貌したらどうでしょう!
本気になって会社のために経営参加したらどうなるでしょう?
あなたの会社は、どこにも負けない
最強のプチ経営者集団に変貌し、快進撃を始めます。
手遅れにならないうちに、
本書をご一読することをお勧めします。
《内容「BOOK」データベースより》
やる気のないフリーターギャル、居眠りばかりしている美容師、毎日遅刻のパート主婦、営業努力をする気すらないスタッフ…。目標もない、優秀でもないそんな人材を「意識レベルの高いスーパー社員」に変える超成功法。
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《著者プロフィール》
後藤 勇人(ごとう はやと)
有限会社ビーケイプロジェクト代表取締役社長、兼グループCEO
スーパー人材・育成コンサルタント
ヘアーサロンビジネス専門アドバイザー/全国理美容発展協会代表
理美容専門学校卒業後、都内ヘアーサロン2店を経て90年、24歳の時、山梨県に1店目のヘアーサロンを開業。その後、ショットバー、日焼けサロン、2店目ヘアーサロンと計4店舗を出店しグループ展開。98年10月にBKプロジェクト設立。代表取締役社長に就任。05年に全国の理美容店オーナーを対象とした、コンサルティング組織「全国理美容発展協会」を設立。「売り上げアップ、社員マネジメント、給与システム」などの高利益理美容店を作るための秘策ノウハウを販売。会員向けの情報レター「儲けを生み出す実践情報レター」発行など現在、理容店、美容店、日焼けサロンなど経営をしながら、全国の理美容店発展のための会員制コンサルティング業務進行中。また社員マネジメントに関する書籍も出版。
◆メルマガ【実録、劇的に儲かる!理美容店の作り方!】配信中!
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