おはようございます。
お年玉つき年賀状で切手シートが当たって、けっこう嬉しい本多泰輔です。
毎年一枚くらい当たるんですが、切手シート以上のものが当たったためしがありません。私が送った年賀状で当たったという人が出てきたこともありません。
そういうくじ運の悪い人間の集団で年賀状のやり取りをしているわけです。
近所に「今話題の不二家」レストランがあるのですが、昨年リニューアルしたら店が小さくなってしまいました。店員さんも少し減ったような。
同じく近所の「デニーズ」も小型化してしまいました。ここはファミレスのお客が来ないエリアなのでしょうか。
「デニーズ」はコーヒーを何杯もおかわりできるので、喫茶店より安上がりのため、サラリーマン時代、土日には一日中原稿整理や校正をやっておりました。最近は店が小さいので何となく肩身が狭く長居ができません。
「話題の不二家」は、一時間に一回は「今日、お客さまの○○ちゃんがお誕生日を迎えました」とハッピーバースデーのセレモニーが開催するので、そもそも仕事には不向きなシチュエーションのお店です。
これから「不二家」のお誕生日パーティーはどうなるのでしょう。
ちょっと心配です。
余談ですが(ってここまで全部余談ですが)、今回の騒動で「不二家」の屋号は創業一族である藤井家の名前に由来したものとはじめて知りました。さらに洋菓子メーカーのNo1が、「コージーコーナー」ではなく「山崎製パン」であることも意外でした。ま、ケーキなんてめったに食べませんけどね。
■近頃の出版市場
昨年は雑誌の売上が4.5%減、単行本が1.0%増だったそうです。1%でも伸びているのはけっこうなことだとも言えますが、発行点数の増加率から考えれば、やはり已然低迷状況は続いているといえます。
雑誌の売上減は、広告収入が増えないことが原因といわれています。以前はバブル不況による広告の落ち込み、いまはネットに奪われているのでしょうな。
しかし、ネットユーザーは今後も膨張するわけですから、雑誌が何らかの突然変異を起こさない限り、広告はネットに取られ続けることになります。もはや構造不況の予感ですね。
ただ、一方でネットユーザーのための雑誌が生まれ部数を伸ばしている現実もあるわけで、痛し痒しというところでしょうか。
考えてみれば、新聞とテレビとの関係もそうだったわけで、いかなるメディアも「祇園精舎の鐘の音」を聞かないわけにはいかないってことですね。
いま、ほとんどの情報はネットで採れます。入門書レベルの情報なら、どんな分野でもネットで検索できると言っても、間違いではないでしょう。
これだけ広大なテーマの情報が検索できるなら、本など買わなくても間に合うのではないか。特にビジネス書などは、それほど学問的に深く記しているわけではないし。
ビジネス書でも「自己啓発」ものは、多少あちこちから聞いた話を集めた、寄木細工のような印象は拭えないものの、一応寄木細工としてのオリジナリティはあります。
でも、人事管理のセオリーとか労基法の運用とか、マーケティングの基本理論とかいうようなテーマでは、どこの本を見ても同じことが書いてある。表現に多少の違いはあれ、言ってることは同じです。そして同様なことはネット上にも大量に記されています。
そうした「なんとかの基本」的なテーマを、読みやすくわかりやすくを売りに、長年扱ってきたのがビジネス書の歴史なわけですが、ネットの表現技術が上がってくればやがてネットに押されることになります。
つまり、この先ビジネス書のテーマもどんどんオリジナリティのあるテーマが求められることになるでしょうねえ。
そうなると文芸書と同じで当たり外れの差が大きなって、ビジネス書のもっていたベーシックな売り上げという、ジャンルの魅力は減退してしまいます。やはり諸行無常です。
■スピリチュアルな人々
昨年末からスピリチュアルものが、江原啓之氏のみならず無名の著者(水面下にファンはいるみたいですが)の本も売れているようです。スピリチュアル系は、いまや著者の名前ではなくテーマで売れるようですね。
以前にも書きましたが、精神世界の本はもう15年位前から一定の市場を形成しておりました。昨年、そうじの本や鏡の本がビジネス書系の版元から出してヒットしたせいか、ビジネス書出版社がこの方面の量を増やしている様子ですね。
そう何匹も土壌はおるまいと思っていたのですが、意外に調子がいいみたいでまったく何が売れるかわからんものです。読者は当然ながら女性が多いそうです。決して若いわけではないみたいですね。といって高齢者でもない。
ま、いわば30歳前後のキャリアウーマン(死語ですか?)が、読者の核となるようで、この辺の人たちが星占いとか血液型占いとか、なんやかんや意味不明(に私には見えますが)の精神世界の購買層なのだそうです。
聞くところによると、といっても一人にしか聞いてませんが(だってそんな世界に通じている人は一人しか知らんもんで)、こうした妙齢のキャリア女性たちの行動には経済的な背景が伴い、高収入になるにしたがい占いに入れ込むようになる。
そしてこのジャンルの著者の多くはネットの世界から出てきた人たちで、著者のみならず、読者もある意味ネットの出身者たちです。
ネットの占い、スピリチュアルに書き込んでいた人とその読者たちが、いわばどっとリアル出版市場に流入してきた。
というのがスピリチュアル界の動きのようですね。
聞いた話ですけど。
ところで、私は仕事の関係上、過去に大企業から中小企業までたくさんの経営者に会っておりまして、そんな中、ある事実に気がつきました。
「経営者は宗教好き」
本当に修行している人もいましたけど、ま、それは例外、たいていは新興宗教に熱心だとか、教祖みたいな人に相談しているとか、お抱え占い師がいるとか、趣味でやっているようなケースです。
相手のほうから告白することはありませんが、こちらから水を向けると割合嬉しそうにくわしく話をしてくれました。
経営者層のいいところは「だから君も入れ」とは決していわないところです。やはり、どんなにご執心でも一定の距離感を保っているのでしょう。しょせん興味本位なのかもしれませんが。
経営者にとって、占い師の活躍を求める分野というのは内輪の問題です。要するに相続、後継問題。まあ大体、後継問題で揉めるところには占い師がいますね。
では、また来週。
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