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第102号 出版に成功したコンサルタントに聞く〜山田順一朗氏』

おはようございます。
本多泰輔です。

友人の一人に変った人がいまして、「炭アート」をやっているのがいます。赤坂で炭ショップも持っています。ショップは、7年前くらい前にオープンしました。

どうなることかと思っていたら、いつの間にやら本人も炭アーティストになってしまい、備長炭のくねくねしたやつを組み合わせ作品で、ニューヨークのホテルからもオファーが来たそうです。

先日、赤坂に行った折に炭ショップ「夢」に行ったところ、まだ存続しているのみならず、フロアーまで増やしておりました。場所柄、諸外国のご婦人もたくさん立ち寄られる、小なりとはいえ赤坂の街でそれなりのポジションを占めているようです。

ま、これも継続は力なりということでしょうか。
それとも「夢」の力でしょうかね。

それでは本編です。


■メルマガを見た出版社からオファーが!


樋笠:山田さん、本日はよろしくお願い致します。まずは著書の発売、おめでとうございます!早速amazonのレビューでも、良い評価が書かれていましたね。いまの手ごたえは、いかがですか?


【社長!その就業規則ではヤバすぎる】


山田:就業規則を扱った本は、とかく専門的で固いものになりがちなんですが、この本はドラマ仕立てで異色といいますか全くの素人の方でもすんなり読めると好評ですね。

リップサービスかもしれませんが、士業仲間も非常に面白い と言ってれて、気をよくしているところです(笑)。あさ出版さんのほうでは、出版社として主催する出版記念セミナーの第1号に多くの著者の中から選んでいただいたようで、光栄に思っています。

【3/13 出版記念セミナー(東京池袋:あさ出版主催)】


樋笠:そうですか。上々の滑り出しで何よりです。そもそも出版されたきっかけは?どんな経緯だったんでしょうか。


山田:単独で著書をだす前には、多くの著書を出版されている行政書士の先生に声をかけていただいて、共著で労務部分のパートを書いたり、専門へ執筆したりしていました。

今回の「就業規則」の本が実現したのは、私が発行している<激痛>事例から学ぶ! 社長を救う就業規則サマ様会、というメルマガがきっかけです。

2年位前から、この就業規則をテーマにしたストーリー仕立てのメルマガを発行していたんですが、それが偶然、あさ出版の編集の方の目に留まりまして。内容を評価して頂いて、執筆実績もけっこうありましたので、とんとん拍に話が進みました。

ただちょうどその頃は、私の本業で新会社法に伴うLLP・LLCの支援ビジネスの立ち上げで非常に忙しかったんですね。それで、就業規の本しばらく待って下さいとお願いをしましたら「それでは先にLLP・LLCの本をやりませんか」とご提案いただきまして。

編集のご担当者(女性)も非常にソフトでスムーズな対応をして戴きましたし、安心して話を進めることができました。それで、この本が単著での第一作目になったのです。


【これ1冊でLLP・LLCがつくれる本】


樋笠:なんと!それはまさに渡りに船、といった感じでしたね。


山田:本当にタイムリーだったと思います。おかげさまで、この本の反響もけっこうありました。

事務所への問い合わせはもちろんですが、日経新聞やダイヤモンド社や読売新聞などにも著著を送って、その中から「週刊ダイヤモンド」の書評で取り上げていただいたり、また税理士向けの専門誌から執筆依頼をいただいたり。

本の出版によって、より活動の場が広がっていくことを実感しました。私も事務所用に100冊ほど買って顧問先にもお渡ししたのですが、プロとして再認識をしてただいたという感じです。わずか1470円の本ですが、宣伝費としては効果が高いですし、格安だと思っています。


樋笠:そうですか。それで第二弾として今回の「就業規則」に繋がっていった のですね。ご自身の専門分野で、立て続けに2冊も出版されたとは、他の士業やコンサルタントが聞いたら、本当にうらやましい話だと思いますよ。執筆されるうえでご苦労した点などは?


■社労士を主人公にした事件簿ストーリーで演出


山田:もともと書くのが得意という訳でないんですが、仕事柄、メルマガや雑誌寄稿などいろんな執筆をしてきましたので、こういった経験を通じて鍛えられたのではと思います。

メルマガが原案になってましたが、メルマガのトピックスは全8話の中の3話だけで、ほかの5話は書き下ろしました。それから社長が主人公だったのですが、著書では社労士を主人公に しましたので、かなりの部分を書き直しましたね。


樋笠:なるほど。この本は社労士の主人公のもとに社長からの相談が入ってきて、事件簿のように解決していくストーリーですよね。面白いので私もあっという間に読ませてもらいました。

山田さんが「就業規則」について一番、伝えたかったメッセージはどういうポイントでしょうか。


山田:就業規則は労基法での位置づけがありまして、会社にとってもベースと なる基本的な部分なんですね。

ところが、社会保険のような目に見える費用負担があるテーマには関心が向きやすい反面、就業規則というテーマは大事だと頭で分かっていても、なかなか現実的なアクションに結びつかない傾向があります。

つまり困ったことやトラブルが起こって、初めて事の重大性に気づくといった感じですね。こういった就業規則の大切さを、もっと分かりやすく伝えたいという思いがありました。

この本に書かれていることは、単なるお話ではなく、私が実際に相談を受けてきた事例がベースになっていますので、就業規則もそろそろちゃんと考えないとな・・・とか、もう何十年も見直したことがないな・・・という経営者や総務部長には、ぜひとも読んで戴きたいと思います。

また、社労士という専門家にも、それこそ色んな人がいますし、プロとしての経験も、それから報酬設定も、ピンからキリまであるというのが実態です。

二極化しているといいますか、努力している専門家、努力していない専門家など、同じプロでも大きな差がありますね。そういった意味でも、間違いないプロを選ぶ上での情報として、参考にしていただければ嬉しいと思っています。


樋笠:確かに専門家でも大きな違いがありますね。私も同感です。それでは最後に、これから出版を目指す方へのアドバイスをお願いできますでしょうか。


■旬なテーマをいち早く仕掛けていく努力が必要


山田:チャンスがやって来たときに、それを実現できるために、自分が持ってい るノウハウをきちんと伝えられる能力を日頃から磨いておくことが大事ではないでしょうか。

私の場合は、メルマガや、専門誌への寄稿で鍛えられたといいますか、基礎的な能力になっていたと思います。また世間で話題になる前に、自分が書きたいテーマや旬なテーマをいち早くビジネスで仕掛けていく努力も必要ではないでしょうか。

私のような社労士・行政書士の立場では、同じような立場の専門家が多くおりますので、みんなが注目してからではちょっと遅いかもしれませんね。

ともかく今の時代は専門家といっても巷にあふれている感じじですし、著書の出版は安心できるGISマークといいますか、依頼する側も信頼して任せることができるという印象があると感じています。


樋笠:ご参考になるアドバイス、ありがとうございます。


山田:3/13の「就業規則セミナー」では、著書に書かなかった事例を含めて、 これから就業規則の作成や見直しをご検討の企業に役立つ内容を盛り込んでいます。きっと経営の現場ですぐに活かせると思いますので、ご興味ある方はぜひご参加ください。

【3/13 労務トラブルを未然に防ぐ就業規則セミナー】


樋笠:本日はありがとうございました。今後もいっそうのご活躍を祈念して おります!


■あとがき


ホワイトカラーエグゼンプションに代表される労働法の改正法案は、今国会の提案は見送りという報道ですが、厚労省の役人は、最期の巻き返しに今頃必死でしょうね。

この辺も何か消費税のときと似てますね。

昔は、就業規則はあればいいというくらいに思ってましたが、いまや就業規則は会社の浮沈に大きく影響する時代になったようです。

就業規則は、労働法が改正されるたびにマイナーチェンジのための本が出版されるという動きでしたが、社会環境の変化に合わせた規則にすることも重要なわけですね。これも既存テーマの新しい切り口だと思います。

しかし、ヤバすぎる就業規則ってどんな就業規則なんでしょうね。
ちょっと見てみたいです。

では、また来週。


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◆◇今週のおすすめビジネス書◇◆

【社長!その就業規則ではヤバすぎる  就業規則に泣いた社長たちの事件簿】

著者:山田順一朗 出版社:あさ出版 価格:1,470円(税込)

「就業規則に書いてないじゃないですか!」個人メールをモニタリングしたら…パートなのに退職金!?退職者からも未払い残業代の請求が!入社15日目に豹変した不良社員!社労士が書いた頻発労務トラブルストーリー。

《著者プロフィール》
山田 順一朗(やまだ・じゅんいちろう)

1968年、東京都生まれ。山田総合法務事務所代表。社会保険労務士・行政書士。『防衛戦略的就業規則』という独特の視点で就業規則を作成する専門家として、業歴13年の間に零細企業から上場企業まで200社近い企業の雇用・経営管理に関与し、全国経済紙へのコメント掲載、専門誌への寄稿などのほか、法改正セミナー開催なども多数手がける。 全国規模の若手社労士組織、社労士チーム・ソーシャルウィンド代表。スタート合同会社 LLP・LLC起業活用センター代表社員も務める。 著書に『これ1冊でLLP・LLCがつくれる本』(共著・あさ出版)、『一番やさしく総務・労務・経理の仕事がわかる』(執筆協力・西東社)などがある。

◆◇今週のおすすめセミナー◇◆

【出版記念!労務トラブルを未然に防ぐ就業規則セミナー】
(3/13 東京池袋にて あさ出版主催)

<主催者より>

話題の「労働契約法」にも関連し、注目の高まる就業規則の実務情報セミナーを開催します。

起業をしたとき、何冊か本を買い込んで、それを見ながら就業規則を作って、あとは、そのまま、という社長さんは少なくないと思います。ですが、会社がだんだん大きくなっていくと、当然、人が増えます。それにつれて増えてくるのが労務トラブルです。

特に最近は、 社員の権利意識が非常に高くなっています 。そんなときに、就業規則がホコリをかぶったままだと、対応することができません。

●解雇をしたら役所に駆け込まれて…
●育児休暇を拒否したら、社員が一斉に有給休暇届けを提出して…
●年棒制なのに残業代を請求されて…
●メールをモニタリングしたら、社員たちが猛反発して…
●ベテランのパートさんが退職金を要求して…
●見習い社員が問題を起こして…

著者であり、セミナーの講師である、山田順一朗先生のもとには、このようなトラブルが日常的に持ち込まれており、ここ数年、激増しているのだそうです。経営が忙しいのは十分承知しています。

ですが、事前に手を打っておくことでリスクは大幅に軽減され、冷や汗もかかず、苛立ちもせず、役所にも呼び出されず、社員に職場でつるし上げられることもなく、大切な運転資金数百万円をムダにしないで済むかもしれないのです。

就業規則の整備は、これからの時代ますます大切になる経営戦略です。皆様のご参加をお待ちしております。



    《編集後記》
 


今回ご登場いただいた山田さんは、本文の通りデビューから2年連続で専門分野での出版を実現されたという快挙を達成。出版社からのオファーも向こうから舞い込んできたといいますから実力もさることながら、強運な方だと感じました。

ただお話の中では、努力している専門家、努力していない専門家という点も強調されていましたので、まさに「努力が運を呼び込む」といった言葉にピッタリする感じでしたね・・・さすがです!(発行者:樋笠)



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出版プロデューサー/本多 泰輔(ほんだ たいすけ)

プロデューサー・本多泰輔氏は、ビジネス出版社(版元)で20数年の経験をもつベテラン編集者から、出版支援プロデューサーに転身した人物です。その考え方について詳しく知りたい方は、本多氏編集のメールマガジン『コンサル出版フォーラム!本はあなたをメジャーにする』のバックナンバーをご一読下さい。

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