おはようございます。
先週、久しぶりに新宿歌舞伎町のキャバクラに行きましたら、入り口で警察官と間違われてしまった本多泰輔です。
わたしが警官と間違われたのは、服装がダサかったからでしょうけど、「歌舞伎町商店街」のみなさまが「浄化」取り締まりにかなりナーバスになっている証左でもあると思います。
歌舞伎町が的にされてから、かれこれ三年以上になりますからねえ。
久しぶりに行ったら、あの歌舞伎町に新しいビルが建っていました。
現在建設中のところもあります。
あの歌舞伎町でビルを新築するには、複雑に入り組んだ地権者をまとめなければならないわけで、フロアーの店ごとに関係する組織が違うといわれる歌舞伎町のビルでは、当然地権者には業界ナンバーワンの神戸の組織や、かつて銀の星だった横浜の組織、都内の老舗連合、六本木のかた、それに地場の神農のかたがたがいるわけで、いったいどうやって話をまとめたのか、この担当者のノウハウがあれば、北朝鮮との交渉だってスムーズに行くかもしれません。
ちなみに融資した金融機関が、新銀行東京だったらちょっと面白いかと思いますが、残念ながら知りません。
何週間か前に、このメルマガで安倍政権は国会開催までもたないんじゃないかと書きましたが、見事に外れて、国会開催直後に辞任されました。
もしかして、このメルマガを読んで、どうしても本多の予想だけは外れさせよう、という強い決意をお持ちになっていたのでしょうか。
どうも大人にはわからない理屈でお辞めになった総理ですが、辞任発表当日の記者会見を見てたら、何年か前の原監督解任を思い出してしまいました。
巨人の監督と違って、総理を辞めさせることのできる人はいないのですが、側近のスタッフを切ることで、辞任に追い込むという手法は、政権でもあるのだなと思いました。
■自分の著書がズラッと平積みされる快感!
樋笠:本日はよろしくお願いします。田中さん、この度は第一号の著書発行、おめでとうございます!ちょうど1ヶ月前の発売でしたね。私もこの赤い本、書店でよく見かけますよ。
【「聞く営業」でNO.1になる技術 】
田中:正直、うれしいですね。いつも行く本屋さんで自分の著書が並んでいるのを見るのは初めての経験です。不思議な感じがします。
私自身も、こんなに平積みされるとは想像していなかったのでびっくりしました。東洋経済さんには新聞広告も2回打って戴いて、販売にも力を入れてもらって感謝しています。
樋笠:amazonの書評も、早くも5件ほど載っていましたね。概ね、好意的な意見というか、役に立ったという意見が多かったと思いました。さすがです。まずは本を出そうと思ったきっかけからお聞きしても良いですか。
田中:コンサルティングの事業をやっていると、形がないものを売ることはなかなか難しいな、と実感していました。それで対面でのプッシュ営業だけでなく、プル型営業のツールとして本の出版は強力な武器になると思っていました。
樋笠:なるほど。それで出版社にアプローチをしてみた、と。
■編集者と会ってトントン拍子に進む
田中:人の紹介で、東洋経済新報社の編集者の方とお会いしました。3本ほど企画を持っていったのですが、そのうちの1本がこの「聞く営業」だったんです。
この企画に興味をもっていただいて、それから出版が決まるまではトントン拍子に話が進んで。本当に拍子抜けするほどでした。早かったですね。
樋笠:すんなり企画が通ったポイントというのは?
田中:「聞く営業」って、けっこうありそうで、なかったんです。私も現役の営業時代に、こういった本がないかなぁ、と探してみたことがあるんですが、セールストークの本は山ほどあるのに、聞く営業というのはほとんどなかったです。
それでこういったスタイルが今の時流にマッチしていると感じていましたし、企画書として構成を考えました。最初に立てた企画が、ほぼそのまま通った感じです。
樋笠:なるほど。目の付け所がシャープでしたね。執筆の期間は?
田中:執筆の期間は半年程度です。
本文自体はもっと早かったのですが、企業トップのインタビューに時間がかかったと思います。編集者の方と相談しながら、人選して、取材を申し込んで、インタビュー記事のコラムを書き上げました。
こういった形で企業トップを取り上げたのは、聞く営業がトレンドになっていることを示す証拠にもなりますし、いろんな角度から「聞く営業」の大切さを私自身も改めて学んだように思います。有意義でした。
■営業が生きるのは営業マネージャーの力量次第
樋笠:単に営業技術だけでなく、この本では部下指導にも大きく誌面を割いていますね。その狙いというのは?
田中:私も営業現場で経験してきましたが、営業というのは本人の能力や資質だけでなく、営業マネージャーが優秀かどうかで、その業績や成長度合いが大きく違ってくるものです。
本当に指導するマネージャーの役割が大きいんですよ。それで、部下指導の項目はどうしても入れたかったのです。
樋笠:確かに。私も同感です。こういった面でもすごく現場で使える本に仕上がっているな、と思いました。
田中:私もコンサルタントとして最初の1冊目はどんなテーマがいいのかと色々考えました。やはり自分の強みを棚卸しした時に、営業現場で「聞く」ことが売り物になるかな、と。また、マーケッターとして調査の際の「ヒアリング」や、最近では「インタビュアー」としての仕事もやっていますので。
そういった意味でも、実際に現場で使える技術をふんだんに盛り込んで書いたつもりです。
樋笠:出版戦略として、今後の展望を聞かせていただけますか。
田中:まだ出たばかりなので、当面はこの本を通じた活動をしっかりやっていこうと思っています。「聞く営業」に関するセミナーや研修を積極的に仕掛けていきたいですね。セミナーや研修は私にとっては新しい分野なので。
またそういった活動を通じて、より本が売れれば、お世話になった東洋経済さんにも多少でも恩返しができるかな、と思っていますね。
出版を通じて実感したのは、自分が著者ですが、編集者の方をはじめ本当に多くの方が関わって作る共同作業なんだな、ということです。
■いかに自分を客観視できるか
樋笠:では最後に。出版を目指すメルマガ読者のみなさんへ、経験者としてのアドバイスをお願いします。
田中:あまり偉そうに言える立場ではありませんが・・・。自分の強みというのは、自分で分かっているようで、案外分かっていないものだと思います。人に聞いてみると、予想外の答えが返ってきたり。
人間みんな自分がかわいいでしょうが、主観的に自分を捉えるだけでなく、人から見た自分を客観的に捉えてみることが大事なのではと思います。自分の考えやエゴが強すぎると、周りには受け入れられないものになりがちですね。これは出版の企画にも通じるところがあると思いますよ。
樋笠:なるほど。よく分かります。なかなか人の意見を聞かない方も、この業界にはよくいらっしゃいますね。
田中:それから、もうひとつアドバイスではないですが、販売したあとのことは、予め計画を考えておいたほうがいいですね。とくに媒体へのプロモーションや、著書に関連したセミナーのタイミングなど、事前のプランが大事だと思います。
樋笠:現実的なアドバイスですね。大変参考になりました。田中さん、本日はインタビューありがとうございました!
■あとがき
編集者と話しているうちに、企画がまとまるのはよくあることです。
いきなり訪問しても、なかなか会って話をするというところまでいかないのは、どこの世界でも同じことで、そういう点では人脈をフル活用してみることですね。
基本的には編集者は常に企画不足ですから、それほど親しい関係ではなくとも「企画を持っている人間がいるのだけれど」と声をかけてくれる人を待っています。
出版社に関係している人がいたら、印刷屋さんでもいいので、仲介の労をとってくれるよう頼んでおいて損はありません。
それなら持ち込み企画でもいいじゃないか、という人は、男女の機微にうといかたかもしれませんね。
どんなにテンパッた男女でも、出会いには演出が必要なのですよ。
ではまた来週。
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◆◇今週のおすすめビジネス書◇◆
【「聞く営業」でNO.1になる技術 】
著者:田中実 出版社:東洋経済新報社 価格:¥1,575
情報化の時代では、一方的な営業トークは顧客に通用しない。驚くほど売上げが伸びる「聞く営業」「聞くマネジメント」の実践テクニックを公開。カリスマ経営者が語る「聞く」秘訣も掲載。
《著者プロフィール》
田中 実(たなか みのる)
ダイバーシティインク 代表
「10年間、成長の持続を可能にする売れ続ける仕組みを提供」
英国イーストアングリア大学院卒業、ミドルセックス大学院マーケティング学科中退。マーケティングコンサルティング会社を経て大手鉄鋼子会社の新規事業に責任者として従事。ゼロからの顧客開拓から事業を軌道に乗せる。2005年営業マーケティングコンサルティング会社ダイバーシティインク設立。売れる仕組み、売れ続ける仕組みを提供。2006年よりビジネスジャーナリストとしても活動。営業専門誌「ダイヤモンドビジョナリー」(ダイヤモンド社発行)にて成功事例を数多く執筆。主なテーマは売れる営業、集客マーケティングなど。
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