おはようございます。
本多泰輔です。
先々週のある日、いつものようにPCの電源を入れて、新聞を読みながら立ち上がるのを待っていると、いつまで経っても♪パンポロリ〜ンというウィンドウズの立ち上げ音が聞こえない、どうかしたのかと画面を見たら、いままで見たことのない不吉なブルーバックに英文メッセージがずらずらと。
要するに、トラブルだからいったん電源を落とし再度スイッチを入れろ、それでもダメならオペレーションソフトか本体が壊れたから修理に出せと。
仰せのままに、電源を落としもう一回スイッチを入れましたが、やはり不吉なブルーバックに同じ文句。
そういうわけで、やっと昨日PCが退院してまいりました。
なので、いつもより遅れた配信となっております。
毎週メルマガを楽しみにしているかた、お待たせして申し訳ありませんでした。
ついにネタ切れで逃亡したか、と鋭くご推察されたかたがた、それはもうすこし先のことです。
それにしても不可解です。何がってそりゃ小沢一郎ですよ。
安倍総理は袖にして、福田総理には会い(福田さんが好きなんでしょうか)、連立が流れたから党代表を辞めるって、なんか普通じゃないですよね。
選挙に勝つ見込みがないからって、100%勝てる選挙なんてないんだから、まるで将来ガンになって死ぬのがいやだから、いま自殺しちゃうみたいな話です。こんなことは、まあ常識ですよね。
小沢一郎さんは、ちょっとあれですけど、常識はしっかりわきまえた人ですから、以上のことは十分承知の上の行動だと思います。
それでも、強引にやらざるを得なかったのは、背後に何か事情があるのではと勘ぐりたくなります。さて、それは何。
巷間伝えられるところでは、守屋元次官と何度もゴルフに行った商社側のカウンターパートナーは、そもそも故金丸信代議士に太いパイプを持った人物で、その金丸代議士に最も近いところにいたのが小沢代表です。どうもその辺に何かありそうな気がしてなりません。
■リアル書店vsネット書店
いまやアマゾンは、リアル書店の大手チェーン店に相当するそうです。
つまり、アマゾンを一つの書店として見た場合、オール紀伊国屋とかオール三省堂、オール淳久堂など、それぞれに匹敵する販売量を持っているということです。
なかなかのもんですね。
以前、1%ないだろうと書きましたが、単行本だけなら1割以上、雑誌を入れても5%くらいはありそうです。失礼しました。
さて、そのネット書店、この場合はアマゾンですが、かつては一人の著者が知人に動員をかけて、100冊以上購入すればベストの上位にランキングされると云われてました。
しかし、リアルの大手チェーンの全店規模に比肩するとなれば、100冊やそこらでは上位ランキングは不可能です。
動員をかけるにしても、仕掛けるにしても5倍以上の資金または労力の投入が必要になります。
まあ、そうであればこそ、アマゾンのランキングが、オーソライズされるというものでしょう。
以上の前提で、アマゾン「ランキング」の有効活用法を考えてみたいと思います。
アマゾンであれ、リアル書店であれ、資金または労力を投入すれば仕掛けは可能です。仕掛けとは、要するに書店でまとめ買いして、売上ベストの上位に入れることです。
お金か組織さえあれば、ランキングは買えるということですね。
短期間ですけど。
ただ、仕掛けの場合、なにぶん仕掛けですから、自然な数字は出て来ません。
例えば、オール三省堂で仕掛けて、その売上良好なデータを他の書店に示したとしても、三省堂においてある本はたいてい他の書店にも置いてありますので、
「あれ?うちじゃあ売れてないのに、なんで三省堂だけ売れてんだ」となります。
数字としては奇妙なものですから、書店の疑問はいたしかたありません。
「置き場所が違うんですよ。三省堂はいいところに置いてあるんですよ」と、担当営業が苦し紛れの言い訳をしても、
「じゃあ、置き場所を変えてみるか」くらいは言ってくれるかもしれませんが、
「それじゃあ、もうすこしたくさん置いてみよう」とはなりません。
それでも出版営業としては、上々といえましょう。
チェーンでだめなら単店でと、一つの店で仕掛けてみても一店舗の数字だけでは、他店にとってあまり説得力あるものではありません。
リアル書店では、他店で物凄く売れているといわれても、自分の店との差が著しいと、だいたい書店員は「仕掛けたな」とわかります。
ちなみに上記例では、大量購入してもらった三省堂でも「仕掛けてるな」ということはわかります。
つまり、リアル書店での仕掛けは、ほぼ全員にバレバレということです。
■ネット書店のランキング有効活用法
他方、ネット書店はリアル書店とはものの流れが違います。さらにネット書店の規模はリアルの大手チェーン店に匹敵するとなれば、ネット書店のランキングデータには一定の重みがあります。
そこがつけめですね。
アマゾンのビジネス書ランキングのベスト3に上っていれば、リアル書店も捨て置けません。ベスト3に入るための資金が、どの程度かわかりませんが。
「ネットで売れてるなら、うちの店でももっと積極的にやろう」
とリアル書店の担当者は、さっそく注文伝票を起すか、電話注文してくるでしょう。
初版5千部くらいの本なら、1万部くらいまで増えるかもしれません。では、初版1万部の本ならどうなるでしょうか。
「ネットで売れてるなら、うちの店でももっと積極的にやろうかな。どれ在庫を見てみるか。あれ?減ってないじゃん」
初版1万部の本だと、リアルの大手書店には、だいたい5冊くらい平積みになって入っています。
ですから、ネットで絶好調なはずの本が、自分の店では低調という現象に担当者はとまどうかもしれません。
それでも、すこし目立つ場所に移動させるかもしれませんし、「アマゾンで第3位」というPOPもつくってくれるかもしれません。
しかし、1万部が2万部に増えるということはなさそうです。
1万2千部くらいには増えるかもしれませんけれども。
アマゾンの有効活用には、小部数の出版のほうが効果的なようです。
では、今週はPCが病み上がりですので、このへんで。
また来週。
|