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会社にはプロジェクトが氾濫している |
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最近はよく「プロジェクト」という言葉を使います。
「経営革新プロジェクト」、「商品開発プロジェクト」、「研究開発プロジェクト」、「新規顧客開拓プロジェクト」、「情報化プロジェクト」など、会社の中のいたるところにプロジェクトが氾濫しています。
プロジェクトと銘打って仕事とに取り組むのはどんな場合でしょうか?
一般的にいえば、ラインでは実行できないような仕事に取り組まなければならない場合に、プロジェクトとして取り組んでいきます。いくつか例を挙げてみます。
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プロジェクトとして取り組むのに適した仕事
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1.全社を挙げて取り組む場合(単一部門では対処できない場合) |
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経営革新のように全社を挙げて取り組まなければならないケースでは、プロジェクトとして取り組むのが一般的です。
また、全社とまでは行かなくても、例えば、商品を開発するといった場合には、マーケティング部門、営業部門、技術部門、生産部門が協力する部門横断的な取り組みが不可欠です。この場合も、プロジェクト的な取り組みをするのが一般的です。
このような仕事は一過的なものですので、そのために組織変更をするのは現実的ではなく、プロジェクトを組織して取り組むことが多くなります。
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2.やり方や結果が出せる不確実性が高い場合 |
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経営革新や研究開発のように、定型的な進め方も決まっておらず、また、取り組んでもうまく行くかどうかが不明確なケースもプロジェクトとして取り組むのが一般的です。
このような場合は、当初は想定していなかった部門の協力が必要になる、想定していなかったコストが発生する、スケジュールが変わってしまうといった「予想外の状況」が発生しがちです。
そのような状況をカバーするためにプロジェクトとして取り組む方が柔軟に対応できるためです。
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3.期間を決めて集中的に取り組む場合 |
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商品開発、新規顧客開発などのように、いつまでにやるかを明確にして、その期限までに完成させることを「至上命題」にした仕事にもプロジェクトとして取り組むのがよいでしょう。
この商品を競合より早く市場に投入するには、今年前半に完成させなくてはだめだ、今期の目標を達成するためには、1月中に新規顧客を最低30社開拓しなくてはだめだというように、目的が時限である場合に、ニーズが生じます。
このような場合、プロジェクトを立上げ、プロジェクトに権限委譲することによって、「いかなる手段を使っても完成させる」ことを実現していきます。
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このようにみなさんの会社の中でもプロジェクトとして取り組んだ方がよい仕事はたくさんあり、現実に取り組んでいます。
しかし、肝心のプロジェクトをうまくやるための手段、つまり、プロジェクトマネジメントへの関心は決して高くないのが現状です。
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プロジェクトマネジメントはチームの仕事術
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もちろん、経営革新にしろ、商品開発にしろ、プロジェクトマネジメントがうまくできれば成功するものではありません。
企業の組織能力、マネージャーのリーダーシップ、従業員の情熱と能力、無形/有形の資産などがあってはじめて成功するわけですが、プロジェクトマネジメントには、それらが十分でないときにも、足らないものを補足しながら、仕事を進めていける機能があります。ここがポイントです。
これは、考えようによっては、仕事術だともいえます。ただし、それは単に個人の仕事術ではなく、「チーム」の仕事術なのです。企業の中に個人でやる仕事というのはあまりありません。ほとんどはチームやグループで行う仕事だといってよいでしょう。
特に、上に上げたようなプロジェクト的取り組みが必要になる仕事では、合理的なチームの仕事術が求められます。その解がプロジェクトマネジメントです。
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プロジェクトマネジメントの成功法則
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プロジェクトを成功させるプロジェクトマネジメントにはたくさんの成功法則があります。その中で重要なものを5つ上げるとすれば、以下の5つを上げることができます。
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・合理的な手順でマネジメントを行うこと |
・プロジェクトの早い段階からリスクを見極め、適切な対処をしておくこと |
・計画的にコミュニケーションを行うこと |
・一人一人が当事者としてプロジェクトに参加すること |
・今のプロジェクトの失敗を、次のプロジェクトに活かすこと |
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これらは、プロジェクトマネジメントに限らず、仕事のやり方としての成功法則といってもよいでしょう。
この連載では、この5つのポイントを中心にして、プロジェクトを成功に導くプロジェクトマネジメントの進め方について解説していきます。
■バックナンバー
第1回 「プロジェクトマネジメントはチームの仕事術」
第2回 「合理的な手順でマネジメントを行う」 |