明日から使える新規事業講座 |
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新規事業開発の成功の鍵とは何でしょうか?多くの方が“アイデアの良し悪し”だと考えています。
しかし、良いアイデアだからといって高収益を獲得出来るとは限りません。
あくまでも良いアイデアと「良いビジネスモデル」が組み合わさって初めて高収益を獲得することができるのです。
では、「ビジネスモデル」とは何でしょうか?
一言で言うと、「儲かる仕組み」のことです。さらに平たく言えば「お金の流れ」とも言えます。
ここでは事業計画の核となる「ビジネスモデル」の考え方を、ご紹介していきましょう。
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1.「7つのビジネスモデル」を使いこなそう |
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世の中にあるビジネスの仕組みは大別すると7つに分類できます。
(1)モノづくり型、(2)モノ販売型、(3)施設・店舗型、(4)高付加価値代行型、(5)ノウハウ・知恵提供型、(6)情報提供型、(7)ネットワーク型の7つです。
つまりお客様に価値を提供してお代を頂くパターンが7つあるということです。
さて、新規事業開発においては、アイデアのイメージを具現化するために、イメージをビジネスモデルに進化させて事業計画を作成していかなければなりません。
そのため、ビジネスモデルのパターンを知っておくことは、とっても重要なことでもあります。
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2 .初心者のための「3つの型」 |
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例えば皆さんが、今マクドナルドの新規事業担当者だったとします。
そして会社から与えられた新規事業のテーマが、「健康」と「女性」だったとしましょう。
では、女性にとって健康な新規事業を行うというアイデアが出たら、まずは基本的な「3つの型」で考えてみましょう。「1.」で述べた(1)〜(3)を使うわけです。
例えば、
→毎日食べても太らない女性向けのハンバーガーを作る「(1)モノづくり型」
→ダエイエットに効くハンバーガー製作キットを通信販売する「(2)モノ販売型」
→低カロリーメニューだけを揃えた女性専門店などの「(3)施設・店舗型」
というように、アイデアイメージを進化させてみるのです。
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3.競合に打ち勝つための「4つの型」
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さらに、競合に打ち勝つために、「4つの型」で更に変化をつけます。
「1.」で述べた(4)〜(7)をフル活用するわけです。
例えば
→企業の社員食堂から健康に意識の高いOL向けのハンバーガー製造代行を行う「(4)高付加価値代行型」
→女性の顧客データを活用して他社向けに商品企画支援を行う「(5)ノウハウ・知恵型」
→健康で手軽に食せるレシピの情報サイトを作成して広告収入を得る「(6)情報提供型」
→マクドナルドのファンでダイエットに関心のある女性の会員制健康クラブの立ち上げなどの「(7)ネットワーク型」
というように更に進化させていきます。
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4.アイデアの「進化」と「深化」
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冒頭でお話したとおり、新規事業はアイデアだけでは勝負が決まりません。
このアイデアをビジネスモデルとして「進化×深化」させて初めて強い新規事業が出来上がります。
顧客企業の事業計画を拝見すると、ビジネスモデルの検討が希薄であることをよく感じますが、事業立ち上げ前のフェーズでは、ビジネスモデルに命を賭ける覚悟で取り組んで頂きたいと思います。
ビジネスモデルとはアイデアを増やすだけではなく、高収益を獲得するための最大の手段であることを覚えておきましょう。
アイデアを「進化×深化」させ、一度じっくりとビジネスモデルを検討してみてはいかがでしょうか?
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■バックナンバー
第1回 「事業企画のための3つのレンズ」
第2回 「事業計画はビジネスモデルが鍵を握る」
第3回 「市場調査にお金をかけるな!」 第4回 「戦略はシンプルに考えよう!」 第5回 「損益計画は難しく考えなくてもいい!」 第6回 「新規事業の成功の秘訣は組織運営にあり!」 |