事例で学ぶ集客アップのポイント |
第4回 『法人向けの営業の場合―「見込客発見」の仕組み』
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「個人向けの営業戦略」と「法人向けの営業戦略」は違ってきます。個人向けの場合は「客層」を絞る必要がありますが、法人の場合はさらに「業界」を絞ることが必要です。
そして、その「業界」の人たちが何を見て、どのような「手段」で購入をするのか。想像力を働かさないといけません。
例えば、パソコンを販売する場合も「個人」と「法人」では、「目的」や「用途」が大きく違ってきます。
法人の場合は、一般的に「テレビチューナー」や、いろんな「アプリケーションソフト」は必要なく、その代わりに「Office」等の「ビジネスソフト」や、「基本性能」(ハードディスクの容量やメインメモリーの容量等)を重視されます。「デザイン」はあまり重要ではありません。
当然、「営業戦略」も変わってきて、「ネット」を利用した戦略が重要になってきます。
これで成功を収めたのが「DELL」です。ネットを通じて必要な機能や、ビジネスソフトを選んで、自社にあったパソコンを注文できます。さらに、価格も工場から直送されるため店頭で購入するよりも流通経費が安く出来ます。一方、「紙媒体」も通常の一般紙ではなく、「日経新聞」などを利用します。
私のクライアント先の「婦人服店」が、今回「遊休スペース」を使って、「サロン」(会議室)ビジネスをスタートいたしました。立地は福岡市中央区天神の中心部で、便利な所ですが、何しろ店舗の3階で、1・2階が婦人服の店舗であまり関連性がありません。さらに、大手の「貸会議室」に比べて後発で無名です。
つまり、弱者中の弱者、すなわち言葉は悪いのですが、「番外弱者」です。
そこで、今回はご相談を頂き、「仕組作り」の為に経営陣とのミーティングを行うことに致しました。
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一般的に、「営業戦略」は次のような手順を踏んで進めば上手く行きます。
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(1)「見込客発見」の仕組み作り |
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(2)「契約・販売」の仕組み作り |
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(3)「継続販売」の仕組み作り |
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(4)「紹介販売」の仕組み作り |
■まずは、「見込客発見」の仕組みですが、その前に、ターゲットとする「業界・客層」を決めないといけません。10坪の広さで、立地とユーザー様の集客を考慮すると、「各種教室」等を運営されている方が最適でしょう。
今は、交通の便が悪い「2級立地」や「自宅」などで実施しているが、いずれ福岡の中心部で教室を開きたいと思っている方をターゲットとします。
地域は「リピート」していただくことを想定すると、広くても県内、出来れば福岡都市圏に絞ったほうが効率良いでしょう。「会議室」は天神地区では競争が激しいので、「各種教室」向けに特化します。
媒体は、やはり「FAXDM」が最適でしょう。現在は多くの「FAX専門業者」が全国にあります。
業者をどこにするかは、その業者がどれだけの「データ」(名簿)を持っていて、1件あたりの送信料がいくらなのか。さらに、そのデータがレンタルで利用できるのか、または購入しないといけないのか。出来たらレンタルのほうが常に最新のものを利用できるので良いでしょう。
最後は、その会社の実績と、どれだけ親切に対応してくれるかです。私も今までに数社を利用しきましたが、随分とサービス内容や料金が違いました。また、継続利用をすると1件あたりの送信料が下がったりします。
一方、「FAXDM」を実施する場合に、いくつか注意すべきことがあります。
それは、
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◆FAXDMでは、「二段階方式」を採用して、1回目は「売り」を出さないようにします。
「資料請求」や「無料電話問合せ」等で、とにかく「見込客発見」に注力します。
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◆そして、「資料請求」があった場合には、すぐに「お礼」のFAXを入れて、「親切な会社」だと思われるようにすることがポイントです。
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内容に関しても、「セールスレター」の基本パターンがいくつかありますので、それらを研究して、効果的なセールスレターを作成します。
一般的に、「FAXDM」が初めての人は、メリットを前面に出して「カッコイイ」チラシのようなものを作りますが、実は全く反応がなかったりします。
一方、反応率の高いFAXDMを見ると、「文章」が中心で、一定の法則に則っています。
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(1)最初にターゲットとすべき「客層」が、日ごろ「悩んでいること」や「困っていること」を
巧みな「キャッチコピー」を使って、掘り起こします。
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2)そして、それらを解決するには、実はこんな効果的な「解決法」があります。
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(3)実際に利用している「お客様の声」をお聞き下さい。といって、ターゲットとすべき
「業界」で成功している会社の生の声を掲載します。
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(4)そして、その人たちも以前は、「貴方と同じ悩みを持っていました。」
しかし、ある方法を使って今ではこんな風に業績が好転しています。
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(5)詳しくは、「資料請求」して下さい。(限定○○部)
FAX番号は、○○○―○○○―○○○○ 今すぐFAXして下さい。
といって、大きく「FAX番号」を掲示します。
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今回は、以上です。
次回は、「契約・販売」の仕組作りについてです。
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■バックナンバー
第1回 「“業務規則”で集客を仕組み化してみよう!」
第2回 「“顧客戦略”を徹底してみよう!」
第3回 「ムダのない“営業スタイル”を構築してみよう!」
第4回 「法人向けの営業の場合―“見込客発見”の仕組み」
第5回 「法人向けの営業の場合―“契約・販売”の仕組作り」
第6回 「弱者の営業戦略(広告編)」
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