さて、エグゼクティブの方々へのアドバイスも、とうとう最終回となりました。
最終を飾るのは「プレゼン手法」です。
ご覧の皆様の中には、プレゼンを最も得意とされる方もお見えでしょう。
私は先日、ある腕のなるプレゼンをしてまいりました。とは言うものの自分自身のプレゼンではありましたが・・・。
アナウンサーという仕事柄、色々な方々から司会の仕事を頼まれます。
ある受賞パーティー&懇親会の主催者からの司会者へのオーダーが次のようでした。
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・気配りのある方 |
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・見た目も素敵な方 |
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・一言ったら十の仕事が出来る人 |
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・こちらの台本に基づいてそれ以上の表現力で司会が出来る人 |
などなど・・・。
そして、おまけに事前のお顔合わせがありました。主催者曰く「お会いしてこちらの意向にそぐわなければ他の方にお願いします」という前説でした。
わたくし・・・こういうシチュエーション大好きです。
プレゼンの極意は、話し方・印象・声のトーン・わかりやすさ・知識の豊富さ・・・などです。
当然、様々な術を駆使して、10分後には、「小倉さんにお任せしておけば安心です」と、言っていただけました。良かったです・・・。
さて・・・「プレゼンがうまい」とはどういうことでしょうか?
まずは、目指すべき状態『プレゼンがうまい』という状態を考えて見ましょう。
一言で「プレゼンがうまい」と言っても、それが表す意味は、様々です。
大きく3つあるでしょう。
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(1)話の内容が魅力的 |
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(2)話がわかりやすい |
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(3)プレゼンテーター自身が魅力的 |
名プレゼンテーターはこの3つの条件をみたしています。特に(3)が最も大切な部分です。
そして「話術」でなく「話力(わりょく)」が必要です。そして、十分な準備と練習は必要不可欠です。
自分の言葉で原稿を作成して、聞き手が自分の発表を心待ちにしていると考え“壇上の主役”位に開き直って、明るく正々堂々と発表してください。
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気持ちを伝える |
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聞き手はすべてを理解してくれませんが、自分考え方・今後の指針等を、心をこめて伝える・というお仕事をして下さい。
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はっきり落ち着き堂々と話をする |
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自信なさげに発表されると、聞き手も確信をもてなくなります。自信をもってはっきり、堂々と発表してください。
人前で発表すること自体が苦手で自信のない人は、何度でもリハーサルをして、自分の言葉でお話してください。鏡の前で練習するのもお勧めです!
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人間らしさを入れる |
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ビジネス用のプレゼン資料というのはそうしても硬いものになりがち。しかし聞き手も人なのですから、このような硬い中に“人間らしさ”を入れ込むと聞き手の印象に残ります。
苦労話や過去の失敗の事例を少し織り込むこともテクニックのひとつです。
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前を向いて話す |
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資料説明に重点を置くばかりに、スライド画面をみたまま説明する人が多く見られます。それでは、誰に対するプレゼンか焦点がぼやけます。
7割聞き手3割スライドを指す・・・くらいで考えてください。聞き手に対して正対して発表してください。
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テンポ良く、明るく話をする |
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眠気を誘うプレゼンは、最低です。スライドの際には会場が暗くなりがちです。
その際には、声のハリとワントーン上げた声が要求されます。ボソボソとテンポ悪くしゃべられるとどんなに内容が素晴らしくても惹きこまれません。
声を張り、プレゼン資料も一枚のスライドに長々しゃべるのでなく、一定感覚でスライドを変えていくのは、大切です。
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身振り手振りを交える |
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気持ちをこめると、自然に身振り手振りが出てくるものですが、敢て意識して入れてみてください。聞き手は動くものに自然と視線がいきます。
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強弱をつける |
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さらに効果的な演出として、効果的な演出として発表内容に強弱をつけます。お話のトーンも変えます。要するにメリハリをつけることが大切です。
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要するに、お話の内容がおもしろく的をついていて、メリハリがあって、しゃべり手が魅力的であればOKです。
これをご覧になっていらっしゃる方々は、十分魅力的であるとは思いますが、ひと手間かけるおしゃれと、センスある会話術というのは、常に心がけていただき、より、素敵なビジネスマン・ビジネスウーマンになってください。
また、何かの形でお会いできますことを楽しみにしています。
■バックナンバー
第1回 「出来る人の第一印象」
第2回 「垢抜けた身のこなしとは」
第3回 「心を惹きつける会話術 Part1〜ビジネストークの4つのテクニック」
第4回 「心を惹きつける会話術 Part2〜敬語の使い方&スピーチのポイント」
第5回 「身だしなみ&身のこなしの極意」
第6回 「プレゼン上手に見せる見せ方」 |