※このコラムはあえて語り口調で書いています
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「うちの値段は高いんだよなぁ〜」と言う営業ほど売れない! |
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こう言う事が口癖になっている営業マンはいませんか?これと類似しているのが、
「値段をハッキリ言えない」
「値段を言うのに勇気がいる」
などです。
特に「うちの値段は高いんだよなぁ〜」という言葉はどこに言ってもよく聴く言葉です。
確かにほとんどの営業は、同業他社との競合状態にされされていますから、その競合状態の中から「他社の価格」を「自社の価格」と相対評価する機会も多いと思います。
しかし、必ず「売れない営業マン」に限って、「うちの値段は高いんだよなぁ〜」と言うんですね。そして大抵競合他社に契約や注文を取られたその直後、「決まり文句」のように必ず「この言葉」をくっつけます。
もちろん、どの営業マンでもある程度は「うちの値段は高いな」と思うものです。では、なぜ「うちの値段は高い」のでしょうか?それをある程度真剣に考えたことがありますか?
材質や性能はもちろんのこと、その会社や商品に付随する様々な有形・無形なサービスや付加価値が、結果的にその値段に反映されているんですね(当たり前ですが、あなたの給料もその一部ですし、私がそういう企業で行う「研修費用」などもまたその一部です)。
つまり商品の値段とはこれらすべてをひっくるめての「値段」なんですね。そういう値段には、その企業の「そういう値段にしなければならない、さまざまな理由」が凝縮されているんですね。
それらを知らないのに「高いなぁ」と思うだけならまだしも、「言ってしまう」のは問題ですね。では、あまりこういうことを知らない(知る気もない)クセに堂々と言ってしまう、「売れない営業マン」の心理とは何でしょう?
ハッキリ言えるのは、「そういう人は自社商品や自分の会社を信用していない」ということです。もちろん値段は相対的なものですから、単に「高い」「安い」は存在します。たぶんこういう人はこの非常に浅い部分だけを見て、こう言ってしまうんですね。
だから当然その値段になる「意味」や「理由」などは知りません(知る気もない)から、
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「うちの商品は高い」= |
「会社は利益を取りすぎだ!」 |
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「社長が儲け過ぎだ!」 |
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「うちの商品は高い」= |
「お客様を騙しているのと同じだ」 |
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「こんな詐欺まがいの商品を売っている」 |
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「実は俺(私)って詐欺師?」 |
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私は仕事柄いろいろな企業にコンサルティングや研修を行いますが、どこに行っても(特に営業マンが集まる場所)決まってこの言葉をよく聴きます。
ここから、2つのことが見えてきます。
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(1)それだけどの企業にも売れない営業マンは多くいる |
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(2)どの企業も「うちの商品は高い!」と思っている |
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ということなんですね。
特に私が言いたいのは、(2)のことなんです。
皆だれもが実は「うちの商品は高い!」と思っているんですね。
お互い「うちだけが高い!」と思いながら営業している姿は変な感じがしませんか?
そして高いから売れない・・・確かにこういう場面もあるでしょう。でも売れない営業マンは半ばこの「値段が高い=売れない」という言葉を、常識化(売れない言い訳)にしてしまっていることで「売れない(売る気が起きない)」ことがほとんどなんです。
だからどの競合他社よりも安い値段の商品を扱うようになっても、こういう営業マンは売れないんです。
だって売れない言い訳を「探している」だけなのですから・・
「たまたま」値段が高いことを理由(言い訳)にしているだけですから・・
仮に値段が安くて、それが原因で「売れない」と感じてしまった「売れない営業マン」は「うちの商品は他社と比べて安すぎるから、客から不信がられて売れないんだよなぁ〜」と言うでしょう。
売れない営業マンほど「言い訳」探しには「本気」になるんです。
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■バックナンバー
第1回 「 “がんばります!”という言葉が、 あなたを売れなくしている」
第2回 「“最初に「お客様のために!”なんて思うから売れないんです!〜ジコチューのすすめ」
第3回 「売れないのは“なぜ?”・・・“なぜ?”がない営業マンは売れません」
第4回 「営業の極意〜“なぜ”の意識〜“尋問”にならない処方とは?」
第5回 「“うちの値段は高いんだよなぁ〜”と言う営業ほど売れない!」
第6回 「売れない営業マンを製造しない方法〜古参兵の活用(??)」
第7回 「昔の快感が今の行動を鈍らせる??」
第8回 「“私は○○です”と言えること・・・CIから考える」
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