この触媒とは、誰でもいいんです。ただしその「意志」をうまく伝えることができるのであれば・・我々の仕事も「触媒」役をすることが多いですね。
注意する点は、相手の特質に合わせて言える「特技」を持った者であることが前提です。
こういう話があります・・・ベトナム戦争当時、新兵(補充兵)が入ってきた時の話です。
新兵が入ってきても、中堅の兵士は「俺は知らないよ」という感じが強かったようです。つまりそんな新兵に構っていたら、自分が戦場で命を落とすハメになりかねないわけです。それだけ切迫した状況だったのでしょう。
また小隊長も新兵ばかり構っていられないですしね。だから映画のワンシーンでもありましたが「生きることを教える前に、死んでしまった・・・」とポツリ古参兵がつぶやくんです。
このような新兵にまずは「生きていける知識」を現地で教えるには、古参兵を教育に当たらせたそうです。
管理職でもなく、中堅でもなく・・・そしてどちらの立場も理解できるからなのでしょう。
またもしかすれば、いままでうだつがあがらない「ぼんくら」と言われる社員(古参兵)がその新人を教えることで、自分自身が変わるきっかけをつくるかもしれないですよね。
ちなみに、優秀な営業管理職の仕事とは何か?
それは・・・「自分と同じ優秀な営業管理職をより多く育成する」ことなんですね。
これは当たり前のことですが究極なんですよ。
だから「優秀」な管理職と「ぼんくら」な部下というのは存在しない・・・なぜなら部下を「ぼんくら」と言うなら、その管理職も同じように「ぼんくら」なんだと気づくべきなんですよね。
部下を「ぼんくら」と表現してしまう程度しか育成できないなら、その管理職は「優秀」ではないんです。
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