最後に、既存顧客への販促アプローチについて。
取扱い製品が一般消費財であれば、アプローチ対象の優先順位を決定する際の指標として考慮すべき一般的な要素は次の4点です。
(1)一定期間の購買金額 (例:過去半年間に5万円以上購買)
(2)一定期間の購買回数 (例:過去半年間に3回以上購買)
(3)直近の購買日 (例:過去1ヶ月以内に購買)
(4)過去の販促活動への反応実績 (例:イベントへの参加率25%以上)
運用の例としては、先ず期間や金額の条件を設定し、それぞれ異なるコードを設定した特典を付けた電子メールや少数のDMを送り、レスポンス率(反応率)を図ります。レスポンス率に応じて、次回アプローチの際の優先順位とします。
自動車等の耐久消費財や産業器械等であれば、車検や定期点検等のメンテナンス時期がアプローチのタイミングとなるでしょう。
基本は相手の立場で考えること。
新車の納車直後に低金利キャンペーンの告知を受け取った顧客の気持ちは如何ばかりか。
もう一つ、忘れてはならないのは、顧客は常に変わっているということ。
価値観、ライフスタイル、嗜好等々。特に価値観ほどあやふやなものはない。
本人は確固たる価値観を持っているつもりでも、1冊の本や1本のテレビ番組で1夜にして変節ということもしばしば。これに振り回されぬために、自社の価値基準は確立しておきたいものです。
何れにしても大切なことは、反応のあるお客様へはどんどん語りかけること。
彼らの「今」を知り、的確に対応することがビジネス成功の途であり、同時にお客様の満足度を高める唯一の方法です。
満足したお客様は、益々雄弁に語ってくれることでしょう。
私たちに、そして、『未来のお客様』に向けて。 |