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伝聞情報を鵜呑みにするな |
コンサルティングの現場や身近なトピックスからマーケティングのヒントをお届けする
『マーケティング小咄』。今回のテーマは要因分析。
「最近、卸売部門の売上が昨年度対比で落ち込んでいる。
原因は、変更した新製品の投入サイクルにあるのではないか。」
と指摘するブランド小物製造販売会社の社長。
新製品の製品寿命の短期化を背景に、MD強化を目指して、新作投入サイクルを
年4回から年6回に変更したのは昨年の秋。
変更に際しては、卸売先である販売代理店からの要望も強かったはずですが
何故、それが売上落ち込みの原因と判断されたのでしょうか。
曰く、「営業部長の報告によると、新製品の投入サイクルが短すぎて
充分な販売機会が無く、在庫が残っているため新規発注ができない
と販売代理店から言われているのです。」
直営店ではサイクル変更により順調に売上を伸ばしていますよね。
ところで、御社の製品は、新製品投入の際、商品を全て入れ替えているのですか。
「季節商品を除いては、投入製品の大半はほぼ1年間販売し
約1/3は、定番として以降も継続販売しています。」と社長。
では、原因は別のところにありますね。
問題は在庫が残っているという事実であり、販売数量が減少しているということです。
したがって、新製品であれ、リピートであれ、発注ができない。
新作投入サイクル云々は、単なる言い訳に過ぎません。
伝聞情報だけで判断するのは危険です。悪意の有無に関わらず、相手が
常に正確な状況判断をしているとは限らないからです。
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調べてみれば・・・ |
改めて、販売代理店の実態を精査したところ、以下の状況が明らかになりました。
同社の卸先である販売代理店の多くは、ショッピングモール内にあり
モール全体の雑貨売上高は軒並み2ケタの大幅ダウン。
販売代理店自体の売上も大幅に落ち込み、収益確保を狙って、今春から
自社企画の安価なオリジナル製品を投入し、店頭で販売注力している。
他の仕入れ先も軒並み取引額が大幅ダウンしており、テコ入れ策として
仕入れ方法を買い取りから委託に変更しているメーカーもある。
要するに、卸売部門の売上減少の要因は、一言でいえば店頭における
モチベーションのダウンにありました。
正確な要因分析ができれば、効果的な対策が立てられます。
直営店での成功事例を踏まえたディスプレイの指導、販促ツールの提供及び
店頭での支援イベント実施などにより、販売代理店での販売実績が向上。
『売れるという実感』こそが、モチベーションアップの唯一の特効薬です。
販売代理店のスタッフも、この実感を渇望している状態だったのです。
かくして、卸売部門の売上は、V字回復を遂げたのでした。
今日の一言: 実態が見えねば、一寸先は闇
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