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曖昧指示による迷走 |
コンサルティングの現場や身近なトピックスからマーケティングのヒントをお届けする
『マーケティング小咄』。今回のテーマはコミュニケーション。
中堅医療機器メーカーの営業部長、制作会社から上がってきた新しいカタログの
デザイン案を見てご立腹。
曰く、製品のリニューアルに際し、斬新なアイデアを提案するよう依頼したのに
従来のカタログと殆ど変わらないデザインであると。
制作会社による依頼内容確認書を見ると、「デザインは従来カタログのテイストを踏襲し
製品のリニューアルポイントを前面に打ち出したコピーを添える」とあります。
上がってきたデザイン案を見ると、確かに表紙周りのデザインテイストや中面の構成は
従来のものを踏襲しながら、的確かつ力強いコピーが添えられています。
ご指示通りではないですかと問うと、「インパクトのある斬新なものを依頼したのに
これではどこが変わったのか分からない」と。
典型的な曖昧指示による弊害が出ています。
求めるものはインパクトのあるコピーなのか、デザインなのか。そもそも
インパクトがあるとか斬新なという基準は人それぞれであり客観的ではありません。
それに、現行デザインの踏襲というのも、揃えるべきは色調なのかレイアウトなのか
或いはそれ以外の要素なのか。
これらの基準を明確にして再依頼することで解決しましたが、放っておいたら
ムダなやり取りは何度も繰り返されたことでしょう。
発注側にとっても受注側にとっても、時間とコストの大幅な損失です。
曖昧さが原因の、目に見える数字として表れない『曖昧な損失』です。
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基本は5W1H |
サイトリニューアルの打ち合わせでも同じ様な事態がありました。
制作会社を招いてのオリエンテーション。
現在のサイトが陳腐化したので、斬新なものを作成して欲しい。
当社の製品は・・・と商品のプレゼンテーション、はじまり、はじまり。
ポイントはそこではありません。
誰を対象とし、何を目的としたどのようなサイトを、いつまでに制作したいのか。
ご予算は、要素は、イメージは?
全くご存念無かったようで、その日は、オリエンテーションに当たって必要な事項の
レクチャーに早変わり。基本は5W1H、ご説明には及びますまい。
これだけでも充分損失ではありますが、見方を変えれば
損失を最小限度に食い止めたともいえるでしょう。
また、こんなケースもありました。
クライアントに有効と思われるデータ処理に関するサービスを紹介し、導入の運びに。
事業者に連絡したところ、私を介することを条件に半額でサービス提供するとのこと。
曰く、データ処理サービスでありながら、実際の業務における内訳は、顧客企業との
コミュニケーションが大半。何をしたいのか、目的を引き出すだけでも一苦労。
その為、サービス内容を理解しているコンサルタントが通訳機能を果たすことで
ヒューマンタスクが激減するとのこと。納得です。
今日の一言: 曖昧が生む損失も、また曖昧
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