|
味はピカイチ |
コンサルティングの現場や身近なトピックスからマーケティングのヒントをお届けする
『マーケティング小咄』。今回のテーマは飲食店経営。
お気に入りのビストロが、新たに場所を移してフレンチ・レストランとして
オープンすることになり、プレオープンの食事会にご招待いただきました。
「僅か3年前には店をたたむことを検討していたのが嘘のようです」と語る
オーナーシェフの顔は自信に満ち溢れていました。
3年前、当時のクライアント企業近くにあったビストロ。職人気質のシェフと
陽気なマダムが夫婦で経営する小態な店は、スープとソースが絶品。
一流ホテルで研鑽を積んだシェフの腕は確かです。
偶々入って気に入り、よくランチに利用させて戴いていました。
ところが、決して多くは無いテーブルが埋まっていることはありませんでした。
そしてある日、店内の客がカウンター席の私一人だった時のことです。
シェフが数少ない常連客の一人である私に
「どうしてお客さんが入らないのでしょうね」と問いかけてきました。
せっかちな私は待たされるのが嫌いなので、お気に入りの店は
あまり知られたくないというのが本心です。
しかしながら、この時ばかりはシェフの思い詰めた表情に、このままでは
大切な店を失うかもしれないという想いから、いくつかの助言をしました。
|
コンサルタントですが・・・ |
それから数週間、想定ターゲットとしたOLを中心に固定客が増え
懸念していた通り、ランチタイムには気軽に入れる状況では無くなりました。
時間をずらして伺ったある日、お陰で店をたたまずに済みましたと感謝するご夫妻。
「まるでコンサルタントみたいですね」と仰る。
そう、私の職業をご存知なかったのです。とはいえ、こちらも飲食業界は専門外。
ビジネスとしてではなく、あくまでも店の一ファンとしてアドバイスしたのです。
店の立地や料理内容からターゲットを想定してメニューや価格を設定し
新規客獲得のための打ち出し方と固定客化。
別に飲食店に限らず、日常用いているマーケティングプロセスです。
自ら店のファンだっただけに、より説得力があったのかもしれませんね。
大型チェーンの経営戦略はともかく、個店経営においてお客様を呼び込むことは
飲食業界の専門知識が無くとも基本は同じなのです。
|
きっとこの店も大丈夫 |
その後、いくつか飲食店関連の仕事をさせていただきました。
何れも、件のシェフの紹介によるものです。
「あの時のアドバイスは決して忘れずに守って行きますよ」と語るシェフとマダム。
それは、値引きをしないこととPRに頼らないことの2点。
値引きでつられた客は価格にしか反応しない。
むしろ一品サービスして、たくさんの味を知って戴くこと。
テレビなどで取り上げられても一過性のブームに終わり、本当のファンには迷惑。
小さなビストロではランチ2回転分がキャパシティなので、固定客づくりを第一に。
小さなビストロから、フレンチ・レストランへとステップアップした新店舗。
ご夫妻の、お客様を大切に想う気持ちがあれば、きっと繁盛しますよ。
今日の一言: 目指すべし、ファンが支える店づくり
このコンサルタントのコラム一覧
このコンサルタントのコラムへのリンク (YYYY年MM月DD日) |
このコンサルタントのコラムへのリンク (YYYY年MM月DD日) |
このコンサルタントのコラムへのリンク (YYYY年MM月DD日) |
このコンサルタントのコラムへのリンク (YYYY年MM月DD日) |
このコンサルタントのコラムへのリンク (YYYY年MM月DD日) |
このコンサルタントのコラムへのリンク (YYYY年MM月DD日) |
このコンサルタントのコラムへのリンク (YYYY年MM月DD日) |
このコンサルタントのコラムへのリンク (YYYY年MM月DD日) |
このコンサルタントのコラムへのリンク (YYYY年MM月DD日) |
このコンサルタントのコラムへのリンク (YYYY年MM月DD日) |
同じカテゴリのコラム一覧
同じカテゴリのコラムへのリンク (YYYY年MM月DD日) |
同じカテゴリのコラムへのリンク (YYYY年MM月DD日) |
同じカテゴリのコラムへのリンク (YYYY年MM月DD日) |
同じカテゴリのコラムへのリンク (YYYY年MM月DD日) |
同じカテゴリのコラムへのリンク (YYYY年MM月DD日) |
同じカテゴリのコラムへのリンク (YYYY年MM月DD日) |
同じカテゴリのコラムへのリンク (YYYY年MM月DD日) |
同じカテゴリのコラムへのリンク (YYYY年MM月DD日) |
同じカテゴリのコラムへのリンク (YYYY年MM月DD日) |
同じカテゴリのコラムへのリンク (YYYY年MM月DD日) |
|