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「社長」にご用心 |
コンサルティングの現場や身近なトピックスからマーケティングのヒントをお届けする
『マーケティング小咄』。今回のテーマはPR戦略。
顧問先のITベンチャー企業の社長が、WEBテレビの番組から取材の申し入れがあり
来週タレントの何某と一緒に来社予定と、何やら嬉しそう。
いくらですかと問うと、「えっ、ギャラが出るの?」と社長。
そうではなく、こちらが支払うべき価格の話ですよ。
恐らくそれは、インフォマーシャルという有料の番組制作であり
広報活動というよりは、むしろ広告の一種とお考えください。
今一つ納得できない表情なので、試しに電話で確認すると、案の定、価格提示が。
ようやく納得し、費用対効果を他のメディアと比較。実施の価値無しと判断。
今や、ネットの利用により独自メディアを持つことが極めて容易になっており
様々なWEB番組が乱立しています。
もちろん、この手のメディア全てが好ましくないということではなく、良質な媒体や
当該企業にとって有益な提案の場合も有ります。
一方で、本ケースのように相手の不慣れに着け込み、取材と称して乗り込んできて
後から料金の話を切り出す。こんな手合いも少なくはありません。
特に、起業間もない若手社長や新任の社長。「社長」という呼びかけに心動かされ
「抱負を語って欲しい」などという甘言に、安易になびかぬようご注意ください。
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方針を確立すること |
そもそも、必要なことは取材に対する自社の方針を確立しておくことです。
有料か無料か、或いは取材協力費が得られるかに関わらず
当該メディアに露出することが、果たして自社にとって価値があるか否か。
判断基準とすべきは、売上や認知度、費用対効果だけではありません。
顧客、社員、株主、取引先などへの、あらゆる影響を考慮しなければなりません。
同じメディアであっても、取り上げるテーマや、その中での自社の位置付け次第で
評価は都度変動します。
費用を支払ってでも実施したいものもあれば、たとえ対価を支払われても
お断りすべきケースも有るのです。
できれば専任の広報部門で検討・対応されることです。社長自ら決裁する場合でも
「担当部門に検討させる」と一言いうことで、判断にゆとりができます。
ある輸入車ディーラーに、テレビドラマ撮影用に車輛の貸出依頼がありました。
コメディドラマながら、その筋の一家の女親分が乗る車という設定。
イメージ云々と躊躇する常務に
「そんな心配は売ってからしなさい」と一喝する社長。
曰く、「その筋の車と言えば黒塗りの○○○というのがイメージ。当社の車に
一体、誰がどんなイメージを持っているというのですか」。ごもっとも。
相手が誰であれ、先ずは認知度を高めることが急務であるという方針が
営業企画会議で打ち出されたのです。
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マリリンの教え |
最後に自身の失敗談。
駆け出しのマーケターであった私は広報も担当。ある大きなプレス発表直後で
連日十数社のプレス対応に追われていました。
そんな最中、マリリンと名乗る女性から、流暢な英語で取材の申し込み。
当日は、ちょっとグレードの高い応接室を準備して迎えました。
現れたのは、名前のイメージ通りのブロンド美人。
恥ずかしながら、予め準備しておいた英語の想定問答も何処へやら。
気を取り直し、ようやく始めましょうと促すと、徐に資料を取り出した彼女は
熱心に自社媒体の説明を始めました。そして、最後に特別価格のオファーを。
そう、広告営業を広報取材と勘違いしていたのです。
この経験を自らの戒めとして『マリリンの教え』と称し、以降、媒体社からの
申し入れの際には、メディアの概要と取材の趣旨などを確認するようになりました。
今日の一言: 熱いネタ、クールに捌け広報マン
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