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中小企業生き残りのために |
コンサルティングの現場や身近なトピックスからマーケティングのヒントをお届けする
『マーケティング小咄』。今回のテーマは市場の変化。
東北地方を中心とした震災は、原発問題をはじめ、未解決の課題が山積しており
今なお多くの方々が困難な生活を強いられています。
市場は停滞し、直接の被災地ならずとも、多くの企業業績に大きな影響を与え
とりわけ中小企業にとっては存続にかかわるというところも少なくないでしょう。
私の周辺でも、多くの経営者が窮状を訴えていますが、話を伺うと
景気の回復を待つしかないという根拠なき楽観主義や、危機感を覚えながらも
何をすればよいのか分からず、結局何も手を付けなかったり
過去の成功事例を踏襲して徒労に終わっているというケースも少なくありません。
このままではいけない、というのがその時の直感でした。
震災を経て、消費者の価値基準が変わったのです。
それに合わせ、企業戦略も変えなければならないのです。
では、何が変わり、どうすべきなのか。先般開催したセミナーのテーマに沿って
何回かに渡り、そのエッセンスを記して参りたいと思います。
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消費者が変わった |
震災直後、花見の自粛を呼びかける声が上がりました。尤もだという賛成意見
徒な自粛は消費を縮小させ、却って復興の妨げになるという反対意見。
消費者心理としては、確かに被災地での困難な状況を見れば自粛すべき
という気持ちと、規制されることにより「大きなお世話」と反発する心理。
結果として、所謂名所と称される場所では、自粛が呼び掛けられる中でも
花見はそれなりに行われていました。
ただし、例年と大きく異なる点は、バカ騒ぎをして迷惑行為を働き
警察のお世話になるケースが見受けられなかったこと。
そして特筆すべきは、特設された巨大なゴミ集積所が殆ど空だったことです。
例年、山積みになり溢れているのですが、今年は各自持ち帰ったようです。
家族連れや気の置けない仲間同士が集い、節度を以て楽しく桜を愛で
春の到来を感謝する。そんな光景が見られました。
これは口先だけのエコや自粛ではなく、自発的な節度。ACのマナー広告
濫発が非難されたように、押しつけられることには反発があります。
エコロジー、節約、ムダの排除、節度、社会性、協調、協力、支援。
メディアを通じた情報や、環境変化がもたらした震災体験の共有により
こうしたキーワードが消費者の心理に埋め込まれたように思います。
そんな消費者に対し、口先で唱えるだけのエコなど通用しません。
今までと異なり、上っ面だけの対応では見透かされてしまうのです。
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如何に信頼を獲得するか |
今一つのキーワードは安全と信用です。
原発問題はもとより、想定外の津波被害、液状化被害など
数々の安全神話が崩壊しました。
とりわけ最大の問題は、安全に対する信用の拠り所を失ったことです。
信じるべき政府発表が二転、三転し、全く信用できないと知ったからです。
本来、風評被害を抑えるべき政府が、その対応の無能さ故に
自ら拡げてしまっているようなものです。
今や消費者は、自ら信じるべき拠り所を模索し、安全確保のために
自衛するようになりました。
何が安全なのか、その情報は信頼に足るのか。
安全に対する信頼が消費者にとっての安心をもたらします。
ここでも、上辺だけの対応ではすぐにメッキが剥げ、馬脚を現します。
如何に安全な製品を正確な情報と共に提供できるか。
消費者に安心を提供すること。それが、生き残りのカギとなるのです。
(つづく)
今日の一言: 安心を与え、高まる企業価値
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