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『共生』の意識 |
コンサルティングの現場や身近なトピックスからマーケティングのヒントをお届けする
『マーケティング小咄』。今回のテーマは『共生』と『共感』。
私たちが震災からの復興に向けて取り組む時、大きく掲げられるべき
テーマの一つとして『共生』があります。
単に、困った者同士で助け合うとか、ライバル同士が一時的に休戦協定を結ぶ
というような現象ではなく、もっと本質的なレベルでの共存共栄の意識といえます。
似たような意識は、例えばオリンピック等のスポーツイベント後にも見られます。
しかしながら、それは一過性のものであり、時間の経過とともに忘れ去られます。
一方、人の生死や国運に関わる大事であり、今なお課題山積の状況下
共生の意識は、広く国民の心に焼き付いています。
だからこそ、企業活動においても自社の利益を追求するばかりではなく
所属業界、地域社会、お客様も巻き込みながら如何に社会に貢献していくか。
その姿勢が問われているのです。ここでも見せかけの対応では通用しません。
復興支援に寄与したと、これ見よがしの広告では売名行為の誹りを免れません。
節電に協力するため、夏場の休業日を土日から移行した業界があります。
震災後、資材不足を補うためペットボトルの仕様共通化の動きがありました。
中小企業レベルでも、被災した会社の熟練労働者を受け容れ支援したり
不足している工業原料を海外から共同仕入れして、リスク分散を図るなど
実に様々な取り組みがなされています。
従来では考えられなかった同業のライバル同士や、全くの異業種
或いは海外も巻き込んでの様々な合従連衡。
そしてそれが実を結び、相乗効果によって業績を伸ばし始めている
ケースも増えてきました。
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『共感』を喚起せよ |
業界を巻き込み、異業種も巻き込み、更にお客様まで巻き込むことができれば
大きな潮流となります。その為には『共感』が必要です。
例えば、節電対策に伴いやり玉に挙げられているパチンコ業界。
その功罪や是非を論ずるつもりはありません。
ただ、これとて、やり方次第で消費者の共感を得て、永らく低迷している
現状打破のきっかけを作れるかもしれません。
先ず電力。一般的に低めに設定されているホール内の温度を高めて
業界全体で統一して実行すれば、大きな節電効果を発揮します。
本来来店すべきお客様が、それぞれの自宅でエアコンを効かせて
テレビやゲームに興じている場合と比較して、実際の電力消費量はどうなのか。
メーカーも協力して、音や光を抑えた省電力タイプの機種を開発すれば良い。
ここまでは、比較的簡単な話でしょう。問題は消費者の共感です。
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温故知新 |
消費者が、かつて何を求め、今何が不足し、将来何を期待しているのか。
こんな視点で、共感の種を探って行くのも有効な手段です。
パチンコ = ギャンブル = 好ましくないものというイメージが定着しています。
こんなイメージが作られたのは、いつの頃からでしょうか。
かつて、パチンコは庶民の娯楽と呼ばれていました。筆者にとっての原風景は
祖母に連れられて行き、景品コーナーで眺めたお菓子やオモチャの数々。
あれが欲しい、これが欲しいとねだったものです。
同様の親子連れや、孫の手を引く老夫婦の姿がそこここに見られました。
まさに庶民にとってのささやかな娯楽であり、憩いの場であり
孫とのコミュニケーションの場でした。ここにヒントがあるかもしれません。
今、一部のゲームセンターが、高齢者たちの集いの場として活況を呈しています。
高齢者向けに様々な工夫を施すことにより、彼らの共感を呼んだのです。
パチンコ同様、不良少年の溜まり場として社会的に敵視されてきた業界が
少子高齢化社会を見据えて取り組んだ成果です。
復興や節約といったキーワードはもちろん、公共性や社会的価値を標榜し
実践してこそ、消費者の共感を得ることができるのです。
(つづく)
今日の一言: 『共生』を形で示し『共感』へ
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