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残念な報せ |
コンサルティングの現場や身近なトピックスからマーケティングのヒントをお届けする
『マーケティング小咄』。今回のテーマは経営戦略。
先月、先代から数えて創業40年余の装飾小物店が、ひっそりと店を閉じました。
報せをもたらしたのは、同社の元常務だった田中氏(仮称)でした。
同社とのお付き合いは、5年ほど前に遡ります。
先代が始めた雑貨店から、オリジナルデザインの装飾小物の製造販売にシフト。
一時はブームに乗り急成長したものの、その後、大きく売上が落ち込んだ時期に
何とかブランドの立て直しを図りたいとのご依頼でした。
以来半年間、田中常務が中心となり、プロジェクトが進められました。
先ずは各種データの整備。売上、製造原価、開発工程、顧客情報、外注先管理。
殆どが勘を頼りに進められていた業務の中で、田中常務が几帳面に取り続けていた
各種データだけが、状況分析する上での生命線でした。
こうして、状況分析から戦略構築、そして実行計画まで落とし込み、更に半年。
成果は前年比180%の売上と、黒字転換というかたちで顕われました。
自社の状況も、市場環境も、常に変動しているのだから、継続的な分析と
それに基づく戦略の見直しが不可欠である。
このことが、田中常務には、しっかりとご理解戴けたはずです。
彼が付いていれば、大丈夫。そう信じて、プロジェクトは終了しました。
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活かす者、活かさぬ者 |
あれから4年、一体何があったのでしょうか。
「私が、会社を離れたのが一昨年の暮れでした」と語る田中氏。
「デザイナーでもある社長は、移り気で新し物好き。聞きかじりの情報に惑わされて
あれこれ手を出しはじめ、分析に基づく私の提案には耳を貸さなくなりました」。
業績が低迷してくると、過去の成功体験を引っ張り出して、現状の市場ニーズと
かけ離れた商品を作り、的外れな広告を展開したりの場当たり対応。
これでは、折角時間をかけて構築した戦略が機能しないと反発し、社長と衝突。
結局、退社を余儀なくされたそうです。
その後、田中氏は請われて中堅のアパレル企業へ転身。
新しいブランドの立ち上げに成功し、今や会社の中核メンバーとしてご活躍。
「教えられた分析手法や戦略構築法を無断で使わせて戴いています。
お礼をしなければ」と仰る田中氏。いやいや、その必要はありません。
なぜなら、私がプロジェクトに取り組む過程で繰り返しお伝えしたのは
「どのように考えるべきか」という思考法であって、特別な技法ではないのです。
それを活かし、ビジネスの成功に結びつけているのは、田中氏自身の能力に
外なりません。むしろ、ご活用戴いて嬉しい限りですよ。
折角お伝えしたところで、それが活かされなければ・・・。
いえ、申しますまい。
今日の一言: 活かさねば、所詮、宝の持ち腐れ
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