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単独不採算店だが |
コンサルティングの現場や身近なトピックスからマーケティングのヒントをお届けする
『マーケティング小咄』。今回のテーマは事業戦略。
東京の郊外に4つの店舗を経営する、オリジナルブランドのファッション雑貨店。
5店目として、満を持しての都心進出。原宿に店舗を構えて3年。
売上は少しずつ伸びてはいるものの、収支は未だ不採算状況。
郊外店の半分の店舗スペースは、これ以上縮小の余地はありません。
全店の売上も、今一つ伸び悩む中、顧問税理士や銀行からは撤退の勧告が。
何とか維持したい社長から、どうすべきか相談が寄せられました。
先ずは、経営指標を確認。やや在庫過多のきらいはあるものの、大きな問題は無し。
広告宣伝費がやや高いが、これも業態を考えれば許容範囲です。
店舗別の収支を見ると、郊外型4店は過去3年売上が減少しているものの
取り敢えず黒字を維持している状況。
本店が全売上の40%を占めており、ここのみ売上もほぼ横ばいとなっています。
一方の原宿店。売上は伸びているものの、収支は未だ、採算レベルの80%。
これだけ見ると、撤退も止む無しか。とここまでは財務諸表で分かること。
逆にいえば、ここまでしか見えないのです。
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本質を見極めよ |
次に着手したのは、売上の内容です。ここからがマーケティング分析の真骨頂。
その結果明らかになったポイントは以下の4つ。
● 全社売上の75%は既存顧客によるリピート購買である。
● 各店の新規顧客数は減少傾向ながら、原宿店のみ増加している。
● 原宿店の新規顧客比率は70%である。
● 既存顧客の1回当たりの購買単価は新規顧客の1.5倍である。
原宿店が新規顧客獲得の牽引役となり、そこで獲得した顧客の一部が
郊外の大型店でリピート購買しているという構図が見えてきました。
こうしてみると、原宿店は撤退どころか、新規顧客獲得の拠点として
一層強化するという戦略が見えてきます。
戦術面では、従来の店舗周辺への折り込みチラシ主体の広告から
ブランドの訴求と原宿店への誘致を狙ったものへの振り分けも必要でしょう。
原宿店で獲得した新規顧客をリピーターとして育て
同店並びに各郊外店への再来店を促す仕組みづくりも重要です。
こうした戦略は、財務諸表を見ただけでは見えてきません。
また、店舗別の状況だけ見ても、全社的な戦略は立てられないのです。
オープン5年目の昨年、原宿店は初の黒字化。
現在、店舗面積を拡張して移転を予定していると聞きます。
今日の一言: 本質を見極め描け、基本軸
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