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資料は脇役 |
コンサルティングの現場や身近なトピックスからマーケティングのヒントをお届けする
『マーケティング小咄』。今回のテーマは、プレゼンテーション。
営業や企画提案の場で、用意した資料を全員に配り
その内容を逐一話さなければ気の済まない人を見かけることがあります。
先日立ち会った、新製品の効果を試すデモンストレーションの場で
やおら分厚い資料を取り出し、製品説明を始めた営業部長。
それも特許取得に関する情報や試験データといった場違いな話を延々と。
困惑気味の相手は、単に効果の確認を上司から指示された現場責任者。
肝心の効果確認に集中できず困っている様子に、見かねて話を遮り
効果について話題を転じたものの、今度は件の部長が不満顔。
これは極端な例ですが、プレゼンテーションが相手の関心を引き出し
商談成立や企画承認させるための手段であることが忘れられているのです。
プレゼンテーション自体が目的となり、或いはプレゼンテーション用の資料を
作成することが目的であるかのように勘違いしているケースは少なくありません。
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終始相手に配慮すること |
繰り返しますが、プレゼンテーションはコミュニケーション手段です。
円滑なコミュニケーションのためには、相手への配慮が不可欠です。
こちらが伝えたいことは何で、相手の知りたいことは何か。
これを上手くマッチングすることから始まります。
更に、相手のポジションや状況など、可能な限り事前に情報を収集し
それに合わせた資料を作成し、準備を進めなければなりません。
例えば、即断で採否を意思決定できるオーナー社長と、役員会議に
上申する担当者とでは、用意すべき資料は全く異なったものになります。
前者へは簡潔に要点をまとめた企画書と、様々な疑問に応じられる添付資料。
後者へは、役員会議で自身が発表できるような詳細資料が求められます。
初対面で、情報量が乏しい場合は、どのような場面にも対応できるよう
複数の資料を用意しておくことが望ましいでしょう。
私自身がよく使うのは、A4用紙1〜2枚に纏めた企画の要約と
全体を網羅した詳細資料の併用です。
要約で全体像を説明した上で、相手の興味や疑問に応じ
詳細資料の必要部分のみを使って詳しく説明したり、意見交換をします。
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コミュニケーションが第一 |
そして、準備万端整えたつもりでプレゼンテーションの場に臨んでも
必ずしもこちらの思惑通りには進まないものです。
相手の興味の対象が、想定していたものと違う処に在ったり
説明は要らないから実物を見たいと思われることもあるのです。
そのような現場での雰囲気にも関わらず、用意した資料に拘って
最後まで説明を続けていては、相手の関心を失うばかりの逆効果。
また、資料の用意が無いがために、折角の機会を逃してしまうのも勿体無い。
次回のチャンスが与えられるとは限らないのですから。
プレゼンテーションに臨んだら、五感を研ぎ澄ませて相手の反応を伺い
むしろ、相手から情報を引き出す場であると意識すべきです。
その上で、相手の要望に則った形でこちらの伝えるべき情報を提供します。
その際、資料は二の次であり、使える部分だけ活用すれば良いのです。
コミュニケーションが第一、資料に振り回されるような愚を犯さぬよう
くれぐれも留意したいものです。
今日の一言: 資料より 思慮が要の 意思疎通
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