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2013年04月05日
Alpha Marketing Corporation  新井 一聡
マーケティング小咄 (180) 
提携の定型
コンサルタント写真
カテゴリー:新規事業・社内ベンチャー   


思惑が外れた?!
コンサルティングの現場や身近なトピックスからマーケティングのヒントをお届けする
『マーケティング小咄』。今回のテーマは、企業提携。


今春、ビジネスプロデュースというサービスを開始しました。
新規事業の立ち上げのみならず、事業アイデアの創出段階からのサポートです。


社内分析により経営改善を進めながら、埋もれている隠れた経営資源の発掘や
新しい市場の開拓などにより新規事業の可能性を探っていきます。


新市場への参入や、新分野の開拓などの際、有効な手段の一つが提携です。
相互補完から発展し、相乗効果が期待できる場合も少なくありません。


一口に提携と言っても、様々な形態があります。単なる販売提携から
共同開発や資本提携、合併に企業買収まで多種多様です。


そして、結果もまた様々です。事前交渉で破談に終わるケース、提携を解消したり
解消に至らぬまでも実質機能していないという失敗事例も多々あります。


そうした際、必ず耳にするのが「思惑が外れた」という言葉です。
では、その「思惑」とは一体どのようなものだったのでしょうか。


そうした際、必ず耳にするのが「思惑が外れた」という言葉です。
では、その「思惑」とは一体どのようなものだったのでしょうか。

優先順位は・・・
当初思い描いた「思惑」とは、即ち自社にとっての利得に他なりません。
相手の資金力、営業力、ブランド力などが、期待に及ばなかったということです。


恐らく、双方が同様に考えているのでしょう。しかし、交渉中は互いに
相手にとってのメリットを強調していたことは、想像に難くありません。


後になって顧みれば、それが如何に自社都合により
歪められたものかを知ることになります。


多くの場合、提携交渉において自社にとってのメリットは過大に期待し
相手に供与できるメリットはより高く吹聴するものです。


要するに、失敗する提携は利己主義に発しているのです。
しかしながら、本来、第一に考慮すべきはお客様であるべきです。


お客様にとって、より良い製品やサービスを提供できるものであるか否かを
判断基準とすべきです。低下を招くようでは、提携は上手く行かないでしょう。


次いで考慮すべきは提携相手にとってのメリットです。
客観的に判断して、明らかな利点が見出せねば成果は見込めません。


その上で、自社にとってのメリットがあるか否かを慎重に吟味します。
過度な期待や、希望的観測は禁物です。


あらゆる可能性を想定して、オプションプランも用意すべきです。
不透明な部分があれば、双方が納得できるまで協議することです。


顧客をないがしろにした提携は市場から見放され
相手を尊重しない提携は見透かされます。


根底に在るべきものは、利他の精神に他なりません。


今日の一言: 提携の 成否は利他の 心掛け



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